磯村勇斗インタビュー「ヒデはみね子が大好き!」『ひよっこ』前田秀俊役

特集・インタビュー
2017年08月25日

朝ドラ『ひよっこ』で、洋食屋「すずふり亭」の見習いコックの“ヒデ”こと前田秀俊を好演中の磯村勇斗さん。21週でついに動き出したみね子(有村架純)とヒデの恋、そして自身の恋愛観にいたるまで、磯村さんにインタビュー!


ヒデはみね子が100パーセント好き。大好きです!

磯村勇斗インタビュー

◆本作で、『まれ』(15年)に続き2度目となる朝ドラ出演を果たした磯村さん。朝ドラ出演はずっとあこがれだったとうかがいました。

まだ事務所にも所属していなかったころ、僕と同い年ぐらいの俳優さんが朝ドラで活躍している姿を見て、「自分も頑張らなきゃいけない」「自分も朝ドラの現場に立ってやろう」とすごく刺激を受けたんです。嫉妬から生まれる挑戦というんでしょうか。あとは母親が朝ドラを見ていた影響もあって、朝ドラ出演はずっとあこがれだったんです。

◆実際に朝ドラの現場に立たれてみて、いかがですか?

やっぱり自分はまだまだ未熟だと感じました。台本の読み方1つ取っても、先輩たちはすごく深く考えていらっしゃるんですよね。例えば、“引き算”のお芝居。すべて全力で演じてしまうと空回りしちゃいますし、力を抜くからこそいい表情、いいコミュニケーションが生まれたりすると学んだので、今後のお芝居にも生かしていきたいです。

◆これまでみね子を陰で優しく見守ってきたヒデですが、みね子と島谷(純一郎=竹内涼真)の破局以降、その存在感は日を追うごとに増しています。

台本が出来上がるごとに自分の役を知っていったので、まさかここまでみね子とヒデの距離が近づくとは思いもしませんでした。そういう意味では、最初からヒデがみね子を好きになると聞いていたら、きっと勤務初日からみね子を恋の目で見ていたかもしれないので(笑)、そこは知らずにいてよかったなとは思いますね。

◆ずばり、ヒデはみね子のことをどう思っているのでしょうか?

100パーセント好きですね。大好きです! 最初はただ単に後輩先輩という関係だったんですけど、ヒデは女性との出会いもあまりないですし、みね子とヒデは毎日最初に来て開店準備をするので一緒にいる時間が長くて、そういう中でヒデは徐々にみね子を女性として意識し始めたんだと思います。本格的に好きになっていくのは、実さん(沢村一樹)発見の一連のできごとあたりじゃないでしょうか。悲しむみね子を見て、ヒデの中で「守りたい」という思いが芽生えたと思うんです。それをきっかけにものすごくみね子を好きになっていった気がしますね。

◆みね子と島谷の交際期間は、ヒデとしてはどういった心境だったのでしょうか?

あそこは結構つらい時期でしたね。ヒデはみね子の気持ちも分かるし島谷とも仲がよかったので、2人を応援したい気持ちではあったと思うんですけど、どこかうらやましいというか、みね子を自分のものにしたいなと思うときもあったと思います。

◆そんなヒデが、21週から少しずつアクションを起こしていますね。

ヒデはものすごく不器用で、女の子にうまくアプローチもできない奥手なタイプ。そんな中でヒデなりに少しずつジャブを打っていくんですけど、「いけよ、ヒデ!」ともどかしさを感じながら演じています(笑)。

◆磯村さんが考えるヒデのセールスポイントはどこですか?

“みね子を見つめる目”です。ヒデはみね子のことをすごく優しい目で見ていて、いつも「大丈夫?」「どうしたの?」と気にかけているので、そういったヒデの心遣いや、みね子への視線は見てもらいたいポイントです。

◆磯村さんご自身として、みね子とヒデには今後どうなってほしいですか?

僕としては、やっぱり2人はすずふり亭で長いこと一緒に働いているので、もっとヒデがみね子の近い存在になって、ずっとそばにいたいなという希望があります。


現場で竹内君と“変身”しました(笑)

◆ヒデは奥手ということですが、磯村さんご自身の恋愛観もうかがいたいです。

僕も結構奥手なんですよね(苦笑)。“告白される待ち”というか、自らアプローチするのが苦手だからヒデの気持ちがよく分かります。大人になっても好きな人にはどう接したらいいのか分からなくなっちゃいますし、クールぶってカッコつけちゃうんです(笑)。

◆みね子のような女性は好きですか?

好きですね。みね子のように田舎から出てきたばかりで純粋で家族思いな女性はほっとけないし、守ってあげたいです。ただ、みね子は綿引(正義=竜星涼)、島谷を落とすぐらいですからねえ~。小悪魔というか、何かしら持ってるんだろうなとは思います(笑)。

◆友達と同じ人を好きになってしまったとき、磯村さんもヒデのように応援する派でしょうか?

僕も応援しちゃうんですよ。友達と自分が好きな人が付き合ったとしても、自分の気持ちは隠しちゃいます。

◆真面目で職人気質なヒデとの共通点はありますか?

僕も悪いやつじゃないので(笑)、ヒデは結構自分に近いなと思って演じています。真面目で仕事熱心なところとか、若いけどしっかりしているところとか。僕は今24歳なんですけど、わちゃわちゃしているよりかは落ち着いているタイプですし、ヒデとは共通点が多いですね。

◆逆に、自分とは異なるところはありますか?

ヒデって、ボケかツッコミで言ったらツッコミじゃないですか。元治先輩(やついいちろう)にもバシッとツッコみますし。僕は先輩とおしゃべりしていても一緒にボケに乗るタイプであまりツッコまないので、ツッコミスキルという意味では苦労というか、どうしたらいいのかなっていうのはありました(苦笑)。

◆共演の竜星さんや竹内さんとは、特撮出身という共通点がありますね。

竜星君と竹内君が出演すると分かったとき、「ヒーロー3人そろった!」って一人で興奮しちゃって、「3人一緒のシーンがあったら変身しちゃうのかな?」と妄想までしてました(笑)。実際は3人そろうシーンはなかったんですけど、竹内君とは同じシーンが多く、現場ではお芝居のお話をすることが多かったです。やっぱり同世代、しかも同じ特撮出身の俳優さんが同じ現場にいるというのは心の支えになりますし、刺激ももらっています。そういえば、やついさんが何かあるたびに「変身して!」といじってくるんですよね(笑)。2人で変身したり、やついさんがそれを真似たり、ということが多々ありました(笑)。

◆特撮を経て朝ドラに出演し、ますます注目を集める磯村さんですが、あこがれの俳優さんはいらっしゃいますか?

松田優作さんです。あれほどの魂を映像から伝えられる役者さんというのは唯一無二だと思うので、自分も同じぐらいの熱量を持ってお芝居をしたいです。

◆将来の目標を教えてください。

海外進出です! ハリウッドを目指して、役者としてはもちろん、作り手として監督や脚本の仕事もやってみたくて。

◆手掛けてみたいのはどんな作品ですか?

言うのはちょっと恥ずかしいんですけど(笑)、僕すごくゾンビ映画が大好きなので、海外で最初に作るならゾンビ映画がいいなと! 今ひそかに脚本を温めているところです(笑)。

 

■PROFILE

磯村勇斗
●いそむら・はやと…1992年9月11日生まれ。静岡県出身。A型。2015年、『仮面ライダーゴースト』に出演し注目を集める。映画「覆面系ノイズ」が11月25日(土)公開。

公式サイト:http://blue-label.jp/management/hayato-isomura/
公式Twitter:https://twitter.com/hayato_isomura

 

■作品情報

連続テレビ小説 ひよっこ
NHK総合 前8・00~8・15
BSプレミアム 前7・30~7・45

●photo/干川 修 text/金沢優里 hair&make/大坪真人 styling/宇都宮春男

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