現在Amazon プライム・ビデオで独占配信中の『仮面ライダーアマゾンズ』を再編集したテレビ版が、BS朝日にて7月3日(日)、TOKYO MXにて7月6日(水)より放送開始となる。本作は、『仮面ライダーアマゾン』(1974)をモチーフに、大スケールのアクションと重厚なストーリーが展開される大人向けのライダー作品。主人公の仮面ライダーアマゾンオメガ/水澤悠役を演じるのは、モデルや俳優として活躍する藤田富さん。ヒロイン・水澤美月役は、女優の武田玲奈さんが務める。今をときめくフレッシュコンビが撮影秘話を語ってくれました。
「いい意味で裏切られた」と言っていただけました(藤田)
仮面ライダーのヒロインにはずっと憧れがあります(武田)
――出演が決まったときの感想をお願いします。
藤田富 オファーしていただいたみたいなんですが、個人的にはオファーというよりオーディションに近い感覚で。石田秀範監督やプロデューサーと面談して台本を読んだとき、監督がすごく険しい顔をされていたので「絶対ダメだ」と思ったんです。その後3週間ぐらいは何も話がなかったので諦めていたら、決まったと連絡があって。オーディションでは引きこもりの役を演じたので、まさか自分が主役の仮面ライダーだとは思わなくて驚きました。演技経験もあまりないので、現場には毎回勉強だと思って臨んでいました。でも、あるとき監督が「おまえは絶対ダメだと思ったけど、いい意味で裏切られた」と言ってくださったのでうれしかったです。
武田玲奈 私はオーディションだったんですが、当日は緊張もしていて全く満足できなかったんです。仮面ライダーのヒロインはずっと前から憧れていたので、決まったときは不安もありましたがすごくうれしかったです。
――自分の野生に気づき葛藤する心優しい悠と、悠の義妹である美月。それぞれどんな役どころなのでしょうか?
藤田 悠は感情を吐き出す役。険しい表情をしたり「ううう…」と唸ったりするんですが、微妙なさじ加減はせず、本能的に演じました。例えば最初に変身するシーンは、自分の中のマックスを出すイメージ。とにかく思い切りやったので、個人的には逆にやりやすかったです。仮面ライダーだと思わず演じるよう指示があったのですが、悠が感化されて変わっていくさまは、白い紙にペンでいろんなことが書かれて成り立っていく感覚です。変にもともとあるものをいじくるわけではなかったので、演じやすい環境だったと思います。
武田 美月は悠に対する思いが大きいので、悠を思う気持ちを表すのが大変で。美月の行動の先にはいつも悠がいるので、ちゃんと美月を通して悠を考えることを意識しました。
武田さんはしゃべらないので、アンドロイドみたい(笑)(藤田)
――お2人は、もともと同じ雑誌のモデルを務めていたそうですね。
武田 そうですね。「Popteen」のモデルをやっていて…。
藤田 僕もそのときメンズモデルをやっていたので、顔見知りではありました。
武田 最初に台本を見たとき、知ってる名前があったので本当にびっくりして。
藤田 覚えてくれてたんだ!(笑)
武田 覚えてますよ~。
藤田 武田さんはいつの間にかCMにも出ていたので「すげー!」と思ってたんです(笑)。でも、『アマゾンズ』では悠と美月はだんだん距離が離れていく設定なので、今回は正直そこまで溶け込もうとかはしなかったですね。
――お互いの印象というのは?
藤田 「Popteen」時代もそうですが、武田さんは本当にしゃべらないイメージ。「Popteen」の現場って男女がすごく仲よくて、カップルペアとかが多かったんですけど、武田さんはあまりしゃべってなかったと思います。“武田玲奈といえば、このメンズモデル!”みたいな人いた?
武田 いなかったです。私は人見知りなので心を開いたらすごくしゃべるんですけど、最初はそんなしゃべれなくて…。
藤田 武田さんは年がめちゃめちゃ若かったっていうのもあるかもしれないですね。でも、今回の現場では高井望役の宮原華音ちゃんと武田さんがずっとしゃべってたんですよ。前に現場が一緒だったみたいで。
武田 すごく仲がいいんです。
藤田 武田さんが普通に笑ってるんですよね。「武田玲奈って笑うんだ。意外と人間っぽい子なんだな」って思いました。アンドロイドみたいなので(笑)。
武田 え~(笑)。私は藤田さんとしゃべったことはあまりなかったんですけど、今回の現場でご一緒して…印象は…新鮮な…何でしょう。
藤田 特にないってことですかね(笑)。
武田 いやいや! でも、新たに一緒にお仕事できてすごくうれしかったです。
――悠と美月で印象的なシーンはありますか?
藤田 美月と絡んでて印象的なのは、12話で大雨の中美月が悠を止めるシーン。雨に濡れながらの撮影は男でもきつかったのに、武田さんは全然平気な顔してたんです。
武田 きつかったですよ(笑)。
藤田 全然そうは見えなくて、美月の顔が映らないシーンでも撮影場所にいてくれたんですよ。でも、雨が強すぎて
武田さんが目を開けてられず白目になっちゃってて「この子意外と面白いな」って思いました。あのシーンは石田監督も「美月のマックスが見たい」っておっしゃってて何度も撮り直したんですが、それにもめげずにいましたし。
武田 やっぱりすごく大変でした。雨がすごく強かったので、全身ずぶ濡れになってしまって。撮影は春だったんですけど、一旦濡れちゃうとすごく寒かったんです。
藤田 しかも雨のシーンが何度も続いて。3~4時間はあったかもしれないです。
武田 ずっと濡れっぱなしで大変でした(笑)。
藤田 僕が武田さんを突き飛ばすシーンもあったんです。
武田 1つの区切りがついた、すごく大事なシーンで、頑張りました。
――先日、来春放送されるシーズン2の制作決定も発表されました。
藤田 うれしいですよね。でも、僕は何も聞いてなくてツイッターで初めて知ったんです。だから、まだ詳しい情報は知らないです(笑)。シーズン2ってなんか海外ドラマみたいですよね。ジャック・バウアーが出てきて駆除班(人工生命体・アマゾンを駆除する部隊)に入るかもしれない!(笑)
――最後にメッセージをお願いします。
藤田 『仮面ライダーアマゾンズ』は、登場人物すべてが重要なカギを握っていて、誰1人欠けちゃいけないんです。老若男女問わず誰が見ても共感できるすてきな作品なので、ぜひともご覧いただきたいです。東映さんが総力を上げた作品を、テレビの大きな画面でも見ていただけたらこんなうれしいことはないので、よろしくお願いします。
武田 『アマゾンズ』は、テレビシリーズとはちょっと違う、大人も楽しめる作品です。戦うシーンもすごくカッコいいですが、ドラマ部分もすごく楽しめます。結構シリアスなストーリーなので、考えながら見ていただきたいです。テレビでの放送は配信より少しだけ短くなってしまうので…。
藤田 なんかすごいこと言いそうな気がする。
武田 テレビを見てから、Amazonプライム・ビデオで見てほしいです!
藤田 出た! こんなところに気づく18歳いないですよ(笑)。
PROFILE
藤田富●ふじた・とむ…1992年4月14日生まれ。大阪府出身。型。
モデルとして高い人気を誇るいっぽう、近年では俳優としても活躍している。2016年5月に小説投稿サービス「トルタ」で書き下ろし小説『保健室にいます。』を発表し、小説家デビューを果たした。
オフィシャルブログ(http://ameblo.jp/fujitatom/)
オフィシャルツイッター(https://twitter.com/0414tom)
武田玲奈●たけだ・れな…1997年7月27日生まれ。福島県出身。B型。non-no専属モデル。2013年、「Ameba Candy Collection 第2のくみっきー!発掘オーディション」でグランプリを獲得し芸能界へ。2015年「暗殺教室」で女優デビュー。ドラマ『好きな人がいること』のスピンオフドラマ『好きな人がいること ~サマサマキュンキュン大作戦~』が6月20日(月)よりFODにて配信スタート。
オフィシャルサイト(https://rena-takeda.officialsite.co/)
オフィシャルブログ(http://lineblog.me/renatakeda/)
オフィシャルツイッター(https://twitter.com/rena_takeda/)
作品情報
『仮面ライダーアマゾンズ』各話30分、全13話
BS朝日
7月3日(日)スタート
毎週(日)深1・00~1・30
TOKYO MX
7月6日(水)スタート
毎週(水)後10・30~11・00
※Amazon プライム・ビデオではノーカット・オリジナル版を配信中
●「アマゾン」とは…
野座間製薬の研究で生まれた人工生命・アマゾン細胞をヒト型にまで成長させた集合体。仮面ライダーアマゾンオメガ、仮面ライダーアマゾンアルファをはじめ、クモやモグラなど、さまざまな種類のアマゾンが存在する。
●STORY
体が弱く心優しい青年・水澤悠(藤田)は、薬が欠かせず外出さえも許されない。そんな悠を、義妹である水澤美月(武田)はいつも気にかけていた。しかしある日、投薬を拒んだ悠は体に異常をきたす。本能の赴くままに林の中へと進んでいくと、そこでは見たことのない生命体どうしが激しい戦いを繰り広げていた。
原作:石ノ森章太郎
脚本:小林靖子
監督:石田秀範、田﨑竜太、金田治
アクション監督:田渕景也(Gocoo)
オフィシャルサイト(http://www.superhero-year.com/amazons/)
オフィシャルツイッター(https://twitter.com/rider_amazons)
(C)2016「仮面ライダーアマゾンズ」製作委員会 (C)石森プロ・東映
●photo/中村圭吾 text/金沢優里