今年1月に劇場公開され、大きな話題を呼んだNMB48初のドキュメンタリー映画『道頓堀よ、泣かせてくれ! DOCUMENTARY of NMB48』。9月14日(水)のブルーレイ&DVD発売を前に、白間美瑠さんと須藤凜々花さんにインタビュー。NMB48の未来を担う2人にとっての“アイドル”とは――。
――今回『道頓堀よ、泣かせてくれ! DOCUMENTARY of NMB48』がブルーレイ&DVD化されますが、最初に映画をご覧になったときの感想はいかがでしたか?
須藤:私はいきなり自分が船に乗ってニーチェを朗読するっていう始まりに衝撃を受けました(笑)。あんなふうに使われるとは思っていなくて。普通のアイドルの映画じゃないぞっていうのが最初から出ていましたよね。
ファンの方の間でのNMB48の認識って、明るいとか面白いっていうのが最初に出てくると思うんですけど、そういうのの真逆をいったすごい映画だなっていうのを感じました。
――アイドルの映画であんなに重厚なモノクロ映像はまず出てこないですよね。白間さんはいかがでしたか?
白間:暗すぎてびっくりしました(笑)。
須藤:あはは(笑)。
白間:すごい暗くて、なんかこんなにみんな悩んでいるんやって思いました。戦ってるんやって。
須藤:あんなところで泣いてたんだとか、そんなふうに思ってたんだとか、映画で知ったこともありました。普段、メンバーとあんまり暗いことは話さないので。
――本作の中でメンバーの卒業シーンも描かれますが、どんな気持ちで見送るんでしょうか?
須藤:私はみるるん先輩と比べると見送ってきた人数が少ないんですが、同じチームで発表する場に居合わせていると、お客さんの顔がすごく近くで見えて、自分としてもまったく実感が湧かなくて…。同じ世界にはいるけど、卒業ってアイドルにとっては重いことで、すごく場が変わりますね。
白間:卒業って言ったメンバーの顔ってめっちゃ輝いてるなっていつも思うんです。なんか、卒業って言ってからみんなかわいくなる(笑)。
須藤:あはは(笑)。
白間:卒業っておっきな決断じゃないですか。いっぱい悩んで。だからすっきりするんかな。卒業ライブとかもその子の全部の魅力が詰まってて、めっちゃ輝いてるなって思います。
――渡辺美優紀さんの卒業についてはいかがですか?
白間:ずっと一緒にやってきたから、みるきーの大きさがすごく分かるんです。悲しいですけど、大きかった分、残してくれたものも大きいので、それをちゃんと活かせたらなって思っています。
――渡辺さんの卒業で、これからさらにNMB48を引っ張っていく立場になるお2人ですが、いかがですか?
須藤:私は「ドリアン少年」っていう曲でセンターをやらせていただいたんですけど、そのときは、こいつが!?みたいな話題性先行みたいな感じで、ある意味ネタ的に選ばれたんで、あんまり責任とかプレッシャーとか感じなくていいから暴れまわって、みたいな感じだったんです。ほんとはすごい重いものだと思うんですけど、自由にやらせていただいて。
それでもセンターってこんなに大変なんだっていう経験をしてから、さらにセンターってすごいものなんだなってあらためて思って。でも、だからこそ、また大きくなって挑戦したいなって思いました。
――白間さんはグループの中でも特に背負うものが大きくなると思いますが…
白間:私がそんなふうになるなんて思わなかったんです。だって、ずっとお姉さんメンバーに甘えて、全部押し付けてたんです。MCを任されても、私しゃべるの苦手だから「やって~」とか。めっちゃ甘えてたから、今こうやってMCを任されたりとか、番組でしゃべったりとか、自分から出て行かないといけなくなってきて、頑張らなきゃって思っています。
――本作の重要なポイントとして須藤さんの朗読が挿入されますが、文章はどのように決まったのですか?
須藤:舩橋(淳)監督と一緒にやらせていただきました。哲学者さんの好みとかを私に聞いてくださって。めちゃくちゃこだわってくださって、26稿とかまでいきました。
白間:26稿って?
須藤:26回文章を直してるんです。
――相当なこだわりですね。
須藤:こだわらせていただきました。
――本作で印象に残っているシーンはありますか?
須藤:(矢倉)楓子先輩のシーンですね。「頑張りすぎて楽しまれへん」っていうシーンで「はぁぁ…」ってなりました。
――須藤さんも同じように感じることはありますか?
須藤:そうですね。楽しみたいけど…みたいなことはありますね。
――白間さんはけっこうあっけらかんとした様子が描かれていましたよね。
白間:そうですね。
須藤:でも、そんなこともないですよね。
白間:え?ほんまに?
須藤:みるるん先輩も悩むこともありますよね?
白間:うん。でも、なんかみんなこんなに悩んでるんやとは思いました。こんなに悩んでたらしんどくなりません?
――しんどいと思います。映画を見ててもしんどかったですもん。
白間:私、悩むの嫌いなんです!悩むけど、ネガティブになるのは好きじゃない。
――そんな一面もあるアイドルですが、お2人にとってアイドルとは?
須藤:すごい不自由なイメージで描かれがちなんですけど、私は本当に自由だなって思っていて。普通の女の子としての自由は確かに制限されるけど、その分、いろんな人と会えたり、たくさんの人に愛をもらったり、あげたり、そういうもっと高次元の自由を輝かせることができるすてきな職業だなって思います。
――白間さんはアイドルになるべくしてなった「ザ・アイドル」というイメージなのですが、いかがですか?
白間:えー、そうですか?
須藤:ほんとにそうですよ!
白間:アイドルですか…うーん…“笑顔をあげる職業”ですね。
――お2人は小さいころからアイドルになりたかったんですか?
白間:私、アイドル大っ嫌いだったんです。
須藤:ええー!?
白間:自分のことがかわいいって思ってるのがすごい出てるじゃないですか。だから、好きじゃなかったんです。そこからNMB48に入って、こんなにしんどいんや、こんなに努力してるんやって分かったら、アイドルってすごいなって、尊敬するようになりました。
須藤:私は逆にアイドルが大好きで、大好きすぎて自分がここに立つなんて想像もしてなかったです。自分とぜんぜん違うから好きだったんです。正反対だと思っていて。
でも、自分の進路を考えているうちに、ここでなら頑張れるなって思って。向いてないだろうけど、好きだから苦しくても頑張れると思って。
――これまでのNMB48の活動で印象的だった出来事はありますか?
白間:私が一番自分の中で変わったなって思うのは、じゃんけん大会で大島優子さんにじゃんけんで勝ったんです。あの大島優子さんに勝ったんやっていうので、めっちゃ自分に自信がついて、何事も自信を持ってできるようになりましたね。
――なるほど。映画の中でも白間さんが「頑張るしかないんだ」というシーンが…
須藤:かっこよかった!!
――そう(笑)、かっこよかったです。その自信の表れなのかもしれないですね。
白間:(笑)。
――須藤さんはいかがですか?
須藤:みるきー先輩の卒業コンサートの1日目で、私がソロ曲の発表をしたんです。そのときに、なんでこんな私がソロをもらっちゃうのかみたいな、ナヨナヨした報告をしたんです。
で、2日目にみるるん先輩が「りりぽんのソロ曲、正直くやしいです!」って舞台で直接言ってくれたんです。そのときに「かっけー!」と思って。なんて自分はちっちゃいんだって。情けない!って。そのときに頑張らなきゃって思いました。
――やっぱ白間さんかっこいいんですよ!
須藤:超かっこいいんです!少年漫画の主人公みたい。
白間:やめて~(笑)。
――白間さんもめっちゃかっこいいですが、NMB48の不動のエース・山本彩さんはどんな存在ですか?
白間:でかすぎ(笑)。超えられへん。超えたいけど…どうしたら超えられるだろう。さや姉に自分はどこで勝てるんだろうって考えるんですけど、勝てるとこがないんです…。ダンスはうまいし、歌も…全部できるじゃないですか。
――トークも完璧だし…
須藤:私、「ラオウ」って呼んでますもん(笑)。
全員:爆笑
――お2人はお仕事で一緒になることは多いんですか?
白間:あんまりないんですよ。りりぽん頭いいし、私バカやから(笑)しゃべったら話が成り立たなそうで。
須藤:ぜんぜんそんなことないですよ!
――では、ここで思い切ってお互いの印象を言い合いましょう!
須藤:みるるん先輩は、たまにとんでもなく重大なことをさらっと言うんです(笑)。ここでは言えないようなことを。
白間:確かに言うね(笑)。りりぽんは…顔がめっちゃきれい。
須藤:それはこっちのせりふです!
白間:ドラフト生と初めて一緒のイベントに出るときに、みんな緊張して自己紹介をしてたんですけど、りりぽんだけ「NMBでてっぺんとったんで!」みたいなことを言ったんです。
須藤:言いました(笑)。懐かしいですね。
白間:それで、へんな子やなあって(笑)。根性あるし、でもへんな子やなって思いました。
――それでは最後に、映画を見る人たちにメッセージをお願いします。
須藤:48グループの中でも異端とされているNMB48の、アイドルとしてギリギリを攻めたほんとに社会派の映画となっています。ぜひヒューマンドラマとして見てほしいです。
白間:アイドルのかわいいところはないんですけど、1人ひとりの気持ち、葛藤している姿を目に焼き付けてほしいです。
PROFILE
白間美瑠●しろま・みる…1997年10月14日生まれ。大阪府出身。B型。
NMB48チームM・AKB48チームA兼任。
2010年、『NMB48オープニングメンバーオーディション』に合格。
2011年、『NMB48 1期生「誰かのために」』公演で選抜メンバー劇場公演デビュー。
2014年、10thシングル「らしくない」で矢倉楓子とともにダブルセンターを務める。
2015年、AKB48チームAとの兼任を発表。
2016年、『AKB48 45thシングル選抜総選挙』で24位となり、アンダーガールズに選出される。
須藤凜々花●すとう・りりか…1996年11月23日生まれ。東京都出身。A型。
NMB48チームN。
2013年、『第1回AKB48グループ ドラフト会議』で、第1巡目でSKE48チームKII、チームE、NMB48チームNの3チームから指名され、抽選で山本彩が交渉権を獲得。
2014年、NMB48チームNに加入。
2015年、12thシングル「ドリアン少年」でセンターを務める。
2016年、『人生を危険にさらせ!』(幻冬舎、堀内進之介との共著)を上梓。
44thシングル「翼はいらない」で初めてAKB48のシングル選抜メンバーに選出される。
『AKB48 45thシングル選抜総選挙』で44位となり、ネクストガールズに選出される。
Blu-ray&DVD情報
「道頓堀よ、泣かせてくれ!DOCUMENTARY of NMB48」
<スタッフ&キャスト>
企画:秋元康
監督:舩橋淳
出演:NMB48
主題歌:「道頓堀よ、泣かせてくれ!」(14th SINGLE「甘噛み姫」劇場盤収録)
Blu-rayコンプリートBOX(4枚組)
価格:1万3000円+税
DVDコンプリートBOX(4枚組)
価格:1万2000円+税
<収録内容>
■DISC1
・本編
・予告編
■DISC2
・舞台挨拶映像集
・香港国際映画祭密着ドキュメント
■DISC3
・オフカット特別篇(前編)
■DISC4
・オフカット特別篇(後編)
<封入特典>
・ブックレット(全40P)
・生写真5枚(※ランダム封入)
Blu-rayスペシャル・エディション(2枚組)
価格:5800円+税
DVDスペシャル・エディション(2枚組)
価格:4800円+税
<収録内容>
■DISC1
・本編
・予告編
■DISC2
・舞台挨拶映像集
・香港国際映画祭密着ドキュメント
<封入特典>
・生写真1枚(※ランダム封入)
※商品仕様、デザインは予告なく変更になる場合がございます。
発売元:laugh out loud records / YOSHIMOTO R and C CO,. LTD.
販売元:東宝
(c)2016「DOCUMENTARY of NMB48」製作委員会