小野塚勇人インタビュー「今度は自分が憧れになりたい」『仮面ライダーエグゼイド』に出演

特集・インタビュー
2016年12月16日

『仮面ライダーエグゼイド』で監察医・九条貴利矢を演じる小野塚勇人さん。貴利矢という役に込めた思いや、絶賛公開中の映画『仮面ライダー平成ジェネレーションズ』、そして加速する本編の見どころのほか、連載メンバーの素顔までたっぷり語ってくれました。

仮面ライダーは子供の憧れ
今度は自分が憧れになりたい

小野塚勇人インタビュー

◆実はTVLIFE本誌でこういうの(エグゼイド連載)をやっておりまして。

(笑いながらオフショットコーナーなどを見て)みんなこういうのもやってたんだ! ふふ、楽しそうですね(笑)。

◆ここに小野塚さんがいらっしゃらないのが残念です(笑)。だいぶ時期が遅くなってしまいましたが、『仮面ライダー』へのご出演で、周りの方からの反響はいかがですか?

 僕は3兄弟なんです。兄にはもう子供がいるんですが、僕にとっては甥っ子と姪っ子。両親はもちろんですが、兄が一番喜んでくれて。弟が仮面ライダーというのが息子に自慢できるからじゃないですかね(笑)。このお仕事を始めるときに、仕事を通して家族孝行がしたかったので、それがすごくうれしいです。ちなみに劇団EXILEのメンバーからは最初は「え、おまえが!?」ってびっくりされましたけど、みんなすごく応援してくれてます。

小野塚勇人インタビュー

◆仮面ライダーは子供の憧れですもんね。

 はい。自分も平成ライダーの『クウガ』『アギト』『龍騎』はガッツリ観ていたのでうれしかったです。男の子ならみんな「変身!」ってやりたいじゃないですか。でも同時に、歴史ある作品なので自分が子供のときに抱いた憧れを、今度は自分が演じることで子供たちに伝えていかなければいけないという責任も感じました。

◆『エグゼイド』では序盤からライダーが4人、黒いエグゼイド(ゲンム)を含めると5人登場しますが、ご自身の中でほかのライダーとの差別化などは意識されましたか?

 それぞれの色が出せたらいいなとは思っていました。変身ポーズもそれぞれですが、レーザーの“蹴り”は貴利矢のキャラクターを考えて、自分から監督さんに提案したんです。貴利矢なら蹴りそうだなって。

◆確かに貴利矢は大我(松本享恭)と同じく身体能力が高そうです。

 最初、貴利矢を演じるに当たって「ノリが軽くて人との距離が近い男」という説明を受けていたんです。でも演じるうちに、それは貴利矢が人に深入りしないようにしていることの裏返しなんじゃないかと思ったんですよね。貴利矢って人をだまして一見うまくやっているように見えるけど、実はすごく不器用な男。そういう意味では大我と似ているかもしれないです。たとえ信じてもらえなくても、「俺のことを信じてくれ!」って本気で懇願するタイプでもないですし。5年前のゼロデイが貴利矢に影を落としているというのもあるので、単に恥ずかしがり屋なのかもしれないですが(笑)。

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◆そんな貴利矢ですが、徐々に人間味が見えてきますね。

 ライダー3人の中で永夢(飯島寛騎)を選んで近づいたのは、永夢が一番簡単に人を信用しそうだからだと思うんです。自分のために動いてくれそうっていうか。飛彩(瀬戸利樹)と大我のほうがいろいろ鋭そうじゃないですか。そういう序列をつけているのも監察医ならではというか、物事を客観的に見る力に長けていますよね。変身後のフォームがバイクというのもあって、レーザーには誰か相棒が必要なわけです。そのために誰か利用できそうな奴はいないか、永夢に近づいたのはそんな理由だったと思います。でもついに10話(12/11放送)では4人が協力しましたし、ライダーたちの関係がどう変化していくのか、ここは注目してほしいです。

◆どんどん核心にも迫っていくあたりも監察医ならではです。

 もしかしたら社長(檀黎斗=岩永徹也)は貴利矢のそういう一面を初めから警戒していたのかもしれないですね。貴利矢が出し抜いているつもりでも、黎斗にはそのさらに先を読んでいそうな怖さがある。社長と貴利矢のバトルもこれからの見どころです。

チームワーク抜群のエグゼイド
ムードメーカーはやはりあの人!?

小野塚勇人インタビュー

◆Twitterなどでもエグゼイドメンバーの仲の良さが伝わってきます。かなり早い段階から打ち解けられたんじゃないですか?

 みんな歳が近いというのもあるんでしょうけど、すんなり仲良くなれました。あ、これを言うとすぐ調子に乗りそうなんですけど(笑)、利樹の影響は大きいかもしれないです。利樹は気さくで人当たりがよく、壁を作らず誰とでも仲良くできるんです。だから利樹を中心に1つの輪が出来ていった感じです。

◆瀬戸さん自身もムードメーカーという自覚があるみたいですよ(笑)

 うわ、やっぱりですか!?(笑)でもまあ、みんなをいい雰囲気にしてくれていることは確かです。

◆ほかのメンバーについてはいかがですか?

 寛騎は、永夢と一緒ですごく純粋。お芝居の最中も私生活でも素直で優しいんです。常に明るく元気なので、僕も元気をもらえます。寛騎にとってこれが初めての作品なので、お芝居に対する姿勢は僕も学ぶところが多いです。自分もこの仕事を始めてそれほど経ったわけではないですが、初心を思い出させてくれます。(松本)享恭君は聞き上手。年齢は自分の1つ下なんですけど、いつでも落ち着いていて、礼儀正しいんです。何か仲良くしたくなる、話を聞いてもらいたくなる不思議な人。いつもニコニコしていて、男子ネタも意外と好き。かわいいですね(笑)。岩永(徹也)さんはもう、普通に英字新聞を読んでいたり、ミステリアスすぎます(笑)。徹也さんがスマホでゲームするところを見たことがあるんですが、全部英語でしたから! もう、まんま社長です!

◆そんな男子メンバーに囲まれる松田るかさんですが(笑)。

(松田)るかちゃんは肝が据わってますよ。男だらけの中でも全く物おじしませんから。ポッピーと明日那の役の切り替えも大変だと思うけど、自分の中でうまくつじつまを合わせて、考えながらやっていて。毎回ライダーたちの戦闘を見て、リアクションをするのって意外と難しいと思うんです。本編以外でも「ポッピーピポパポの部屋」(ネット配信番組)もやっているのに、つらい顔をしているのを見たことがない。ある意味、男性よりも根性があって、尊敬してます。

小野塚勇人インタビュー

◆それでは最後に、公開中の映画「仮面ライダー平成ジェネレーションズ Dr.パックマン対エグゼイド&ゴーストwithレジェンドライダー」とテレビ本編のPRをお願いします。

 映画は、もう豪華としか言いようがないです。歴代の仮面ライダーが同じスクリーンに登場して、一緒に会話したり戦ったり、映画ならではですよね。ゲストにはプロレス界から棚橋弘至さん、そして大御所・佐野史郎さんと超豪華。僕らエグゼイドメンバーも本編ではあまり見られない素面でのアクションシーンにも挑戦しています。完成披露の会見で「貴利矢の裾のまくり具合が気合の表れです」と話したんですが、実はアクションシーンのリハで裾をまくっていたらそのまま本番を撮ってしまい、それが映画仕様になったという。気合の表れであるのは間違ってないんですけどね(笑)。あと、棚橋さんの強さが…ヤバいです!
 テレビ本編では、エグゼイドに続いてブレイブ、スナイプ、レーザーとライダー全員がレベル5に到達すると同時に、ようやく4人につながりが見え始め、いよいよ黒いエグゼイドに立ち向かっていきます。第11、12話(12/18、25)では展開がますます加速。レベルアップと同時に人間関係もどんどん複雑になっていき、物語の深部へと突っ走っていきます。11、12話は貴利矢的にも絶対に見てほしい回なので、ぜひご覧ください!

■クリスマス回を終えてのメッセージ

「物語の途中で退場するというのは決まっていたことで、それと向き合いながらどうやっていくかがテーマでした。だからずっと『死なせたらもったいないな』『こんなキャラなら復活させてやりたくなるな』とか、そう思ってもらえるような演技をしようと心掛けてきました。貴利矢の遺志はきっと永夢たちに伝わっているはず。僕がいなくなっても、『エグゼイド』はまだまだ続きます。これからも応援よろしくお願いします」

■PROFILE

int_onozukahayato_06小野塚勇人(九条貴利矢/仮面ライダーレーザー役)
●おのづか・はやと…1993年6月29日生まれ。千葉県出身。A型。劇団EXILEのメンバー。
主な出演作は、映画「丑刻ニ参ル」「HiGH&LOW」シリーズなど。
これまでの本編で最も印象に残っている貴利矢のせりふは「ようやくヒト型になれたぜ!」(第7話)だそう。


■作品情報

「仮面ライダー平成ジェネレーションズ Dr.パックマン対エグゼイド&ゴーストwithレジェンドライダー」公開中!
「仮面ライダー平成ジェネレーションズ Dr.パックマン対エグゼイド&ゴーストwithレジェンドライダー」

原作:石ノ森章太郎
脚本:高橋悠也
監督:坂本浩一
出演:飯島寛騎、西銘駿、瀬戸利樹、山本涼介、松本享恭、磯村勇斗、松田るか、大沢ひかる、岩永徹也、柳喬之、小野塚勇人、甲斐翔真、溝口琢矢、勧修寺玲旺、工藤美桜、白石隼也、竹内涼真、棚橋弘至、鈴之助、山本千尋、高野洸、博多華丸、野村宏伸、佐野史郎

<STORY>
 正体不明のゲームウイルス生命体「パックマン」の感染が拡大し、人類は危機的状況に。そんな中、仮面ライダーゴーストこと天空寺タケル(西銘駿)が感染。いっぽう、宝生永夢(飯島寛騎)は敵の正体と感染源を突き止める。だがその真実はエグゼイドの運命を左右するものだった。

「エグゼイド&ゴースト」製作委員会 ©石森プロ・テレビ朝日・ADK・東映

『仮面ライダーエグゼイド』
テレビ朝日系 毎週(日)前8・00~8・30
原作:石ノ森章太郎
脚本:高橋悠也
監督:中澤祥次郎、山口恭平ほか
出演:飯島寛騎、瀬戸利樹、松本享恭、岩永徹也、松田るか、小野塚勇人、甲斐翔真、博多華丸、野村宏伸

©2016石森プロ・テレビ朝日・ADK・東映

 
●photo/中村 功 Hair&make/木村美貴子

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