市川猿之助が主演を務める『二月花形歌舞伎』が2月3日、福岡・博多座で開幕した。
本作では、長谷川一夫をはじめ昭和の大スターが演じてきた名作『男の花道』(昼の部)、『雪之丞変化』(夜の部)をエンターテインメント性たっぷりに現代に蘇らせるほか、猿之助の演出による新作舞踊『艶姿澤瀉祭』(昼の部)を上演。スーパー歌舞伎II『ワンピース』に続き、2度目の歌舞伎挑戦となる俳優の平岳大も出演している。
『艶姿澤瀉祭』は舞踊を華やかにショーアップした、いわば“レビューショー”。猿之助の発案により、平はバラの花を手に得意とするフラメンコを披露し、観客を魅了した。演目の終盤では、節分にちなみ、観客へ豆まきを行うサプライズも行われた。
舞台上で出演者総出で華やかに豆まきが行われる中、猿之助は宙乗りで劇場の観客へ豆まきを行うという博多座初となるビッグサプライズを披露。客席上を斜めに横ぎる「斜め宙乗り」で劇場の隅々まで豆をまき、1400人の観客へ福を呼び込んだ。これには2階席、3階席の観客も大興奮。空中より豆がまかれるたびに大歓声が上がった。
<市川猿之助 コメント>
博多座に出演いたしますのは昨年4月のスーパー歌舞伎II『ワンピース』以来となります。昨年の公演期間中に発生しました熊本地震の復興にはまだまだ時間がかかるかと思いますが、あの時の皆さんの思いに応える意味でも、またこうして博多座への出演がかない、うれしく思っています。また少しでもお力添えができればと思います。
<平 岳大 コメント>
前回はスーパー歌舞伎II『ワンピース』で出演させていただきまして、今回こういった作品に挑戦させていただくのは恐ろしい気持ちもありましたが、博多のお客様の温かい空気に背中を押していただきました。豆まきも含めて、お客様に喜んでいただけたようでホッとしています。
博多座『二月花形歌舞伎』
出演者:市川猿之助、市川門之助、市川男女蔵、市川笑也、市川猿弥、市川笑三郎
坂東巳之助、中村米吉、中村隼人、中村梅丸、市川弘太郎、市川寿猿、坂東竹三郎、平岳大
<昼の部>
一、男の花道(おとこのはなみち)
二、艶姿澤瀉祭(はですがたおもだかまつり)
市川猿之助宙乗り相勤め申し候
※『艶姿澤瀉祭』の「瀉」のつくりは正しくは”わかんむり”です。
<夜の部>
雪之丞変化(ゆきのじょうへんげ)
市川猿之助早替り並びに宙乗り相勤め申し候
製作:松竹株式会社
公演期間:2月3日(金)~26日(日)
会場:博多座(福岡市博多区下川端町2―1)
公式HP:http://www.hakataza.co.jp/lineup/h28-11/