2016年カンヌ国際映画祭で上演され絶賛されたメル・ギブソン主演最新作「ブラッド・ファーザー」が、6月3日(土)より全国公開されることが決定し、ポスタービジュアルが解禁された。
本作は、アルコール中毒のリハビリをしながらひっそりと暮らす元犯罪者ジョン・リンクが、生き別れた娘を守るため、己のアウトローのスキルをフル活用して戦いに挑む姿を描くサバイバルアクション。単なるアクション映画とは一線を画し、フィルムノワール的なスタイリッシュな世界を描きながらも、見るものの胸を打つ娘へのしょく罪に燃える父と、反目する娘の愛憎のドラマにもなっている。
主人公ジョン・リンクが演じるのは「マッドマックス」シリーズに出演し、荒野とバイオレンスが最も似合うともいわれるメル・ギブソン。ジョン・リンクは、過去の栄光と対照的に、公私ともに長きにわたりスランプ状態にあったギブソン自身の姿を彷彿とさせる。
しかし、そんなギブソンは、第89回アカデミー賞作品賞、監督賞など6部門にノミネートされ、編集賞、録音賞を受賞するなど、本年度の賞レースを堂々と渡り合った渾身の監督作「ハクソー・リッジ」の高評価とともに、顔に刻まれたしわで語る、人生の水も甘いも知り尽くしたアクション俳優として本作で完全復活を遂げたといえる。
アウトローの主人公を取り巻く、トレーラーハウスで暮らす住人や凶悪なギャング、時代に取り残されたバイカー集団など、アメリカ社会の暗部を重層的に描くのは、「ザ・タウン」の脚本を手がけたピーター・クレイグと、「アサルト 13 要塞警察」など西部劇を彷彿とさせるアメリカの様式美を一貫して追求するフランス人監督ジャン=フランソワ・リシェ。さらに「ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー」のディエゴ・ルナ、「ファーゴ」のウィリアム・H・メイシーなど、一度見たら忘れられないクセのあるキャスト陣が、ダークな世界の説得力をさらに高めている。
公開日と合わせて解禁されたポスターには、荒野とバイクを背に何者かと対峙するメル・ギブソンの姿が。闘志に燃えるその眼は何としても娘を守るという固い決意がうかがえる。銃口にまとうように散る火花が、この直後に起こるであろう激しい戦いを予感させるようなビジュアルだ。
映画「ブラッド・ファーザー」は、6月3日(土)より新宿武蔵野館ほかで全国公開。
<作品情報>
トレーラーハウスでアルコール中毒のリハビリをしながら細々と暮らす男、ジョン・リンク。血生臭い世界から足を洗った元犯罪者の彼のもとに現れたのは、数年前から行方不明になっていた一人娘のリディアだった。ギャングとトラブルを起こし、警察にも殺し屋にも追われる身となった娘を守るため、父親はこれまで培ったアウトローのサバイバル術を駆使して敵を迎え撃つことを決意する。
■スタッフ
監督:ジャン=フランソワ・リシェ
脚本:ピーター・クレイグ
■キャスト
メル・ギブソン、エリン・モリアーティ、ディエゴ・ルナ、ウィリアム・H・メイシー
6月3日(土)新宿武蔵野館ほかにて全国ロードショー
©Blood Father LLC,2015