いよいよ8月27日(日)に最終回を迎える『仮面ライダーエグゼイド』(前8・00)。それに先駆け、TVLIFE(8月23日(水)発売号)にて掲載した宝生永夢役の飯島寛騎、鏡飛彩役の瀬戸利樹、花家大我役の松本享恭、檀黎斗役の岩永徹也、九条貴利矢役の小野塚勇人による“ライダー座談会”のロング版を公開。誌面には収まり切らなかった、5人からのラストメッセージ!
◆1年間にわたる撮影お疲れ様でした。クランクアップを迎えて、どんなお気持ちですか?
飯島寛騎:率直な気持ちとしては、そこまでアップした実感がないんです。映画も公開中で、ファイナルステージもありますし、まだまだ気は抜けません。この先も『エグゼイド』は続くんだっていう気持ちでいます。…いますけど、毎日あった撮影がなくなって、日が経つにつれて少しずつですけど、実感は沸いてきています。
松本享恭:ホッとはしたよね?
瀬戸利樹:そうだね。1つの区切りとして。でも朝早く目が覚めちゃう(笑)。
岩永徹也:黎斗は本編の中で何度もゲームオーバーになったけど、僕自身はこの1年間、絶対に倒れるわけにいかないと思ってやってきました。それがちゃんと果たせた今、もういつ死んでもいいかなって…。
飯島:ちょっと、てっちゃん!(笑)
一同:だめだめだめ!
小野塚勇人:僕は12話で一度退場して半年くらい撮影が空きましたけど、その間も貴利矢として、レーザーとして、たくさんの方に応援していただいて。でも、今後はみんなエグゼイドを離れて、1人の俳優としてやっていかないといけない。僕らの正念場はここからだと思っています。
◆ファンの間では早くも“エグゼイドロス”が広がっていますが、皆さんにもそういう気持ちがありますか?
瀬戸:僕らもなってるよね?
松本:最終話で永夢、飛彩、大我、貴利矢の4人が同時変身するシーンがあるんですけど、その撮影のときはしんみりしました。
小野塚:中澤(祥次郎)監督が「みんな変身うまくなったね」って褒めてくれて。パイロットが中澤監督だったから、時の流れを感じました。
松本『ゴースト』のメンバーに挨拶したのも1年前なんだよね。それがあっという間に、次の『ビルド』のメンバーからあいさつされる立場になって。
小野塚:セットも『エグゼイド』から『ビルド』のものに建て替わってね。CRの見納めの日は、何だか終わりを感じたなぁ。もうここで撮ることはないんだなって。ずっとやってきた場所だったから名残惜しかった。
岩永:エグゼイドが終わったら、次の週からはビルドが始まるんだもんね。
小野塚:プロデューサーの大森(敬仁)さんが『ビルド』にシフトチェンジしてるのがジェラシー(笑)。
飯島:みんなそれぞれ大変なんだよ(笑)。
◆いよいよ最終回を迎えるわけですが、小野塚さんの復帰後に皆さんで決起集会的な集まりがあったと聞きました。
岩永:小野塚君発信で。
瀬戸:え、何それ!? 知らない!
松本:あったあった!
小野塚:みんな撮影に慣れてきて、どこかこなしている感が出てしまっているという話があって。僕が復活するタイミングだったから、何とか流れを動かせないかなと思って。そんなときに食事に行こうってことになって。…そのことですよね?
瀬戸:あー! 僕は次の日が早くて帰っちゃったときだ!
松本:そうそう(笑)。
岩永:そのときの小野塚君の言葉に僕はだいぶ救われたんです。
小野塚:台本に沿って芝居をすることも大事だけど、毎回毎回のチャレンジ精神はもっと大事だなと僕は思うから、てっちゃんのそういうところ、すごくいいなと思ってて。1人ひとりがそうなっていったら、『エグゼイド』がもっと深みが増すんじゃないか…とか、そういう話をしたのかな? ずっと撮影が空いていたから本編に戻りたくてしょうがなくて、つい熱いことを…。
岩永:その言葉に背中を押してもらいました。
瀬戸:小野塚君は本当に気遣いができる人なんです。僕もすごく感謝していて。だって小野塚君がいなかったら、舞台あいさつやトークショーで大変なことになってたよね?(笑)
飯島:そうだね。僕は本当は進行役みたいな役回りもしなくちゃいけないなと思ってたんだけど、早々にこれは無理だって感じて(笑)。でも、ウチにはしゃべってくれる勇人君がいて、ボケ役の瀬戸君がいて、ツッコんでくれる(松田)るかちゃんがいて、ブッ飛んでるてっちゃんもいる。1人であれもこれもしようとせず、役割分担でいいんじゃないかって。
小野塚:そうそう。享恭君の「フンッ」て鼻で笑う感じとか(笑)、それぞれが個性を生かしたほうがいい。
松本:え? いやいやいや…(笑)。
◆瀬戸さんは当初から「ムードメーカーになる!」と宣言していましたが、その役割は完走できましたか?
小野塚:利樹は間違いなくムードメーカーですよ。
瀬戸:イェーイ!
岩永:僕たちキャストだけじゃなくスタッフさんも、毎日撮影で大変な中で瀬戸君みたいな人がいてくれて救われたと思います。
松本:それは僕もあると思う。
飯島:瀬戸君の存在は大きいですね。
瀬戸:(満足そうに頷く)
小野塚:何て言うか…愛される天然なんだよね。
瀬戸:…ん!?
飯島:そうそう。イラッとはしない。
一同:(爆笑)
小野塚:でも、利樹みたいにあえてバカをやって明るく現場を盛り上げてくれる人って本当に必要だよ。
瀬戸:やっぱり?
小野塚:12話で退場することが決まってたから、正直最初はみんなとある程度の距離感を保っていいものを作れればいいかな~ぐらいに思ってたの。そしたら、予想以上に朝から“欲しがってくるヤツ”がいて(笑)。
瀬戸:そういう小野塚君こそ、貴利矢が消滅するときはなかなかのかまってちゃんだったよ!(笑)。現場を離れるのがめっちゃ寂しいんだろうなって。
小野塚:そんなわけ…あるよね(笑)。劇団EXILEでは年上のメンバーが多いから、そことはまた違った、例えるなら地元の友達とか部活の友達みたいな、そういう感じが久しぶりで楽しくなっちゃってさ。いつの間にか、利樹のかまってちゃんがうつっちゃったかな(笑)。
一同:(爆笑)
◆その瀬戸さんは以前、松本さんに対して「自分を全部さらけ出してない」とおっしゃってましたが…。
瀬戸:そうそう。みんなも思ってるでしょ?
松本:いやいや、出してるよ。根っこの部分まで全部。
飯島:たまにテンションが突き抜けるときがあるよね。
瀬戸:享恭君は基本的に抑えるところは抑えて楽しむタイプなんだけど、たまに沸点を超えて爆発するよね。そのときがめちゃくちゃ面白くて(笑)。
小野塚:僕は最初から享恭君と自分は似ているところがあるなって思ってた。スベった話をしても、いつも享恭君だけはくすくす笑ってくれる。この安心感(笑)。
松本:ツボに入っちゃって(笑)。
小野塚:享恭君にしか伝わらないような話をしてそのツボをつつくのがひそかな楽しみで。「いいんだ、享恭君さえ笑ってくれれば」って思いながら。
一同:(爆笑)
◆そんな皆さんの活躍も8月27日の最終回でひとまず見納めとなります。読者の皆さんへメッセージをお願いします。
瀬戸:ここまで頑張ってこれたのは、ファンの皆さんのおかげだと思っています。SNSやイベント、舞台あいさつでたくさんの声援をいただき励みになりました。本編は最終回となりますが、今後もこのメンバーを応援よろしくお願いします!
岩永:1年間、一緒に同じ思い出を作ってくれるキャストやスタッフ、そしてファンの皆さんがいて、本当にありがたく、誇りに思います。檀黎斗というキャラクターは僕の手を離れて、みんなが好きに遊んでくれるようになりました。そうやってどんどん独り立ちしていったのがうれしくて。本編が終わっても、皆さんの中で物語が続いていったらいいなと思っています。
小野塚:この世界観にのめり込んで応援してくれたファンの皆さんのおかげで『エグゼイド』という作品があるんだと思います。特に僕の場合は、応援していただいたからこそ復活でき、あらためてファンの皆さんの大切さが分かりました。そして本当にこのメンバーでよかった。誰か1人でも欠けていたら今のこのバランスはなかったと思うし、全員に感謝しています。最終回は、最後の最後までエグゼイドらしさ全開です。ぜひ最後まで楽しんでください。
松本:一番はやっぱり、ファンの方への感謝の気持ちが大きいです。舞台挨拶やイベントでも、元気をあげるどころか逆にいただくほどの熱量で応援してくださり、おかげで撮影へのモチベーションもグッと上がりました。仮面ライダーは子供のころの夢だったし、俳優としての経験の場だと臨みましたが、それ以上に大きな財産になりました。これを次の現場に繋げて、ファンの方に恩返ししていきたいと思います。
飯島:1年間『エグゼイド』を愛していただいてありがとうございました。1年前の記者会見で、僕は「子供たちに夢を与える存在になって、平成ライダーの中で一番印象に残る作品にしたい」と話しました。だから「僕も私もお医者さんになりたい」「仮面ライダーになりたい」という声をいただいたことが本当に励みにもなりました。最終回は僕らの1年間の集大成です。次のライダーの勢いに負けず、最後まで突っ走ります! だからひとっ走り付き合えよ!
一同:おいっ!(笑)
飯島:というのは冗談で、『エグゼイド』は“医療”と“ゲーム”という異色の組み合わせで、仮面ライダーの新しい扉を開けた作品になったんじゃないかと思います。最終回は、永夢たちがドクターとしてどんな決断を下すのか、楽しみにしていてください!
■番組情報
8月27日(日)最終回!
『仮面ライダーエグゼイド』
テレビ朝日系 前8・00~8・30
©2016石森プロ・テレビ朝日・ADK・東映
photo/関根和弘 text/甲斐 武