『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』のロンドンプレミアが開催され、イギリス王室のウィリアム王子とヘンリー王子がそろって登場した。
プレミア会場となったのはロンドンのロイヤル・アルバート・ホール。1871年に建てられた歴史ある劇場で、ヴィクトリア女王の夫アルバート公に捧げられた建物だ。毎年イギリスで行われる世界最大のクラシック音楽祭であるBBCプロムナード・コンサートが開催される場所で、過去には日本の大相撲大会が行われたことも。
ウィリアム王子とヘンリー王子は、キュートなドロイド・BB-8に迎えられレッドカーペットに登場。BB-8は両王子に礼儀正しくお辞儀をすると、王子たちもにっこりと笑顔を見せ、 BB-8のかわいさにメロメロの様子。そしてレッドカーペットを歩いたあと、本作に出演するキャスト陣が両王子をお出迎え。両王子は、ルーク役のマーク・ハミルやレイ役のデイジー・リドリー、カイロ・レン役のアダム・ドライバー、ライアン・ジョンソン監督ら1人ひとりと握手し、丁寧にあいさつ。
ウィリアム王子は“伝説のジェダイ”ルーク・スカイウォーカーを演じたマーク・ハミルを前にすると、感激した様子で熱心にマークの話に耳を傾けていた。ヘンリー王子もアダム・ドライバーやライアン・ジョンソン監督、デイジー・リドリーらとジェスチャーを交えて楽しそうに言葉を交わした。
キャスト陣とのあいさつが終わると、ヘンリー王子に女の子からストームトルーパーのヘルメットがプレゼントされるというサプライズが。ヘンリー王子はヘルメットを受け取ると、うれしそうに胸に抱えた。
両王子は「スター・ウォーズ」ファンとして知られ、 2016年4月には、イギリスのパインウッド・スタジオで行われていた『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』の撮影現場をお忍びで訪ねていたことが明らかになっている。さらに、2人がストームトルーパーとしてカメオ出演しているのでは…という噂も広がっており、注目が集まっている。
<キャスト コメント>
■デイジー・リドリー
◇ロンドンプレミアに参加して
ここにこうしていることはとても感慨深いですね。最後に私たちがここに来た時からもう 2年が過ぎてしまったなんて、本当に信じられない。でもロンドンはいつ戻ってきても、すばらしいところなのよね。
◇観客がこの作品に期待すべきこと
まず前作でレイがたどり着いたところ、レイはそこにいて物語が始まる。彼女は、彼女が差し出したライトセーバーにルークがどんな風に反応するのか、それは分かっていない。ルークの反応は、予期していたものと全く違う。ふたりはそこから先に進もうとするのね。観客の方々は、用意されている驚くべき展開を目の当たりにすることになると思うわ。その驚きの展開に心を開いてほしいとも思う。それから戦いやバトルのシーンもいつも通りすばらしいものになっているわ。
■マーク・ハミル
◇ロンドンプレミアに参加して
ロイヤル・アルバート・ホールに来たのは、これが初めてなんだ。楽しみにしているよ。
◇ルーク・スカイウォーカーについて
とても複雑でわかりにくいキャラクターだ。実際の崖(クリフ)の上でクリフハンガー的な次が分からない展開になるのは、見た目にも私としてはとても楽しめた考え方だったね。そこであまりすることがないと知った時はショックだったけど、考えてみれば、とてもいい仕事で、他のみんなが大変なことをしているのを横目に、私はワクワクしてみたり、楽しいことをしてみたりと気軽だったからね。ただ、今回の作品では私の役も見せ場があって、何か仕事をしなければならなかった。そのことだけを考えれば、少しだけ尻込みしてしまうような状況だったね。でも、約束するよ、観客の皆さんには本当に楽しんでいただける作品になったと思う。
◇役を演じるための準備について
監督たちに言われて、食事の仕方を変えたんだ。私は、あのダイエットを「うまいと思うものを食べてはいけないダイエット」と命名したんだ。まあ、食べておいしいなと思うものはほとんど食べてはいけない、というダイエット方法だった。ポテトチップスはダメ、アイスクリームもダメ、キャンディーもダメ、そんな感じさ。でも、そのおかげかな、自分の味覚芽が変わった気がする。6ヶ月もすると青汁もおいしく感じてくるんだよ。少々時間がかかるのが難儀だけど、自分ではより健康になったと思うし、エクササイズもやっていけるし、今は 8パウンドほど( 3.5キロ)元に戻ってしまったけれど、そのダイエットで 50パウンド( 22.5キロ)も体重を落としたんだよ。
◇観客がこの映画に期待すべきこと
ものすごく驚くことが起きることは確かだね。この作品は以前の作品に比べると、みんなに困難なことがつきつけられて、作品としてエキセントリック、並外れているし、『スター・ウォーズ』の映画としては「面白味」が多い『スター・ウォーズ』作品になっている。この作品は、三部作の真ん中の物語だからね、登場人物のそれぞれが予想もしていなかったような困難な状況を突きつけられる。自分としては、三部作の第二話目が大好きなんだ。何が起こっても不思議じゃないからさ。その結末をかたるために、もうひとつが残されているわけだからね。だから、『最後のジェダイ』では、すべてのことに何が起きても不思議じゃないのさ。だからこそ、この物語はワクワクするんじゃないかな。他がどうでも、私にとってはそうだったね。
■ライアン・ジョンソン監督
◇ロンドンプレミアに出席することについて
こうしてロイヤル・アルバート・ホールでロイヤルプレミアに参加できるなんて、それも上映されるのが『スター・ウォーズ』作品で、僕たちはそこにいる。本当に正直、いまだに信じられない気分なんだ。でも、ここに来てみて、こうして『スター・ウォーズ』のファンの方たちに迎えられ、私としてもエネルギーをもらい、温かい声援をいただき、みんながいかに作品に対して熱い思いを持っていてくれるのかが分かり、それが全てなんだなって、改めて思います。かけがえのないものなんだなって、すばらしいものなんだと感じます。
◇「フォースの覚醒」に続く作品を監督することについて
恐ろしかったです。人生をかけた大きな仕事、他のことでも同じかもしれませんが、とにかく一歩ずつ前に進むしかなかった。その中に飛び込んで、すばらしい俳優さんたちと仕事をして、すばらしいイギリスのクルーがいてくれて、その人たちと協力し合いながら、ただただ面白い物語を語るんだという思いでやってきました。思い返すと、とてもスムーズな旅路だったのかなと思えますね。
◇ストーリーの概要
「最後のジェダイ」は今回の三部作の第二章に当たる物語です。「フォースの覚醒」から登場人物は引き継いでいます。その登場人物の全てに困難な状況を用意しました。考えつく限り、出来る限りの難題を彼らに投げつけた章であると言えます。それからこの物語の中で、ルーク・スカイウォーカーの身に何が起こるのか、それがもう少し見えてきます。彼がどこに向かおうとしているかがね。
◇想定している反応
観客の皆さんが、吹き飛ばされたと思えるような楽しい時間を過ごしてくれたらいいなと。突き詰めて言えば、私にとって『スター・ウォーズ』映画というのはそういうものですから。仲間といっしょに冒険に出ているんだという感覚を、映画を見に来てくれた方々が感じてくれればいいと思っています。それからもっとずっと重苦しい話題とか、すばらしいキャラクターとか、初めて見る方にも、すばらしい『スター・ウォーズ』映画だと思ってもらえることを期待しています。
◇古きものと新しきもののバランス
自分としては、古きものと新しきもののバランスをとろうなんていう大きな考えを持たないようにしていましたね。もし何が懐かしく感じて、何が新しいと感じるかなど計算をしすぎると、自分がどこに向かっているのか分からなくなったでしょうね。ちょっとしたコツとしては、とにかく必要だと思われる物語を真摯に語っていく、その物語が自分の中で『スター・ウォーズ』映画であると思えるようにする、そうすると自然に新しいものも生まれてくる。なぜならそのテーブルの上に、新しいものを乗せないと、自分がよいと思える物語が語れない、その自分が良いと思う物語を語っていくことだけでいいんじゃないかと思うんだ。
◇ここまでの肯定的な反応に関して
観客の方たちが映画を掘り下げて見てくれていることにとても胸が躍ります。ワクワクしますね。こうしてここにきて、列をなしてくれているファンの方たちに迎えられ、彼らの前を歩くことでエネルギーをもらっています。あと数日で映画は公開されるわけですが、彼らのためにも一日でも早く公開してあげたい、そうやってみんなで集まって映画を見てほしいという思いでいっぱいです。作品は彼らのものですからね。私はただ、彼らが気に入ってくれることを祈るだけです。
『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』
12月15日(金)公開
配給:ウォルト・ディズニー・ジャパン
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