Netflixで好評配信中の『僕だけがいない街』でヒロイン・片桐愛梨を演じる優希美青さん。「最初から愛梨ちゃんに感情移入していた」と語る自身の役柄について、そして現場でのエピソードをたっぷり語ってくれました。
古川さんのおかげで緊張が解け、元気な愛梨ちゃんでいられました
◆母・佐知子(黒谷友香)を殺された悟(古川雄輝)に起こった時間が巻き戻る現象“リバイバル” 。悟は18年前へ戻り、同級生が犠牲となった連続誘拐殺人事件を阻止すべく奔走していく。そして優希さん演じる愛梨は、母を殺害した犯人と疑われてしまう悟を懸命にサポートします。
普段、漫画はあまり読まないのですが、「僕街」は次の展開が気になってドキドキしながらページをめくるのが楽しかったです。愛梨ちゃんの素直に思ったことを言っちゃうところが私と似ているなと思っていて、最初から愛梨ちゃんに感情移入していました。逆に私と違って、かっこいいなと感じたのは“自分を信じてほしいから、相手を信じるところ”。殺人事件の容疑者になってしまった人を手助けすることって、よっぽどその人のことを信頼していないとできないですよね。そこが愛梨ちゃんのすごいところだと思いました。
◆どんな時も真っすぐ思いを貫き、ちょっと無鉄砲なところがある愛梨を演じるにあたって、苦労した点はありましたか?
私は愛梨ちゃんみたいに犯人かもしれない人をかくまえないという思いがあったので、どうして愛梨ちゃんはこういう行動ができたのか、例えば悟さんのことを好きなのかな? とかこの行動に関していろんな理由づけを何度も考えました。結局共感ではなく、愛梨ちゃんの“信じたい”気持ちに寄り添う形で彼女を演じました。すごく難しい役どころではありましたが、一生懸命やらせていただいた愛梨ちゃんをかわいいなと思って見ていただけたらうれしいです。
◆そんな愛梨は、優希さんのイメージにぴったりだなと感じました。
本当ですか? 原作の愛梨ちゃんが元気な女の子だったので“私も元気にいこう”と思っていたんですが、プロデューサーと面談した日にすごく緊張しちゃって。正直「大丈夫かな…」と心配しながら決定の連絡を待っていました。愛梨ちゃん役が決まったときは、その分本当にうれしくて、すぐお母さんに「決まったよ~」って連絡したくらい! 現場に入ってからも最初は緊張してしまっていたみたいで、監督から「愛梨はもっと元気だよ!」って言われました。でも私的にはMAXで明るくやっていたんですよ!(笑)
◆主演の古川さんをはじめ共演者や、スタッフさんとの現場の雰囲気はいかがでしたか?
悟さんを演じている古川さんとは以前事務所でお会いしていて、撮影初日に「あの時会っているよね!」と声をかけていただきました。しっかりご挨拶させていただいてなかったのに、覚えていてくださっていたのが本当にうれしかったです。おかげで気持ちが楽になったというか、現場でちょっと面白いことをやってみたり“元気な”愛梨ちゃんでいられた気がします。印象に残っているのは、初めて現場で誕生日を迎えた日。午前中からいろいろな方に「おめでとう!」と祝っていただいて、ウキウキルンルン気分だったんです。ただその日の夜はシリアスなシーンの撮影だったので、お昼と夜のギャップが大きくてすごい誕生日になったな~と思いました(笑)。さらにこの日は初めて監督とも意見交換ができた日だったので、とても濃くて“初めて”がたくさん詰まった1日でした。
◆ちなみに『僕だけがいない街』にもすっかりハマった優希さんが大好きなアニメは『名探偵コナン』だそう。
そうなんです! だからもともと、推理ものが大好き。コナン君の見すぎで、疑いぐせがついちゃっていて『僕街』を読んでいるときも、事件の真犯人のことを「絶対この人怪しい!」って思っていました(笑)。私の推理、当たるんですよ~!
■PROFILE
●ゆうき・みお…1999年4月5日生まれ。福島県出身。O型。2018年3月17日(土)公開「ちはやふる -結び-」に出演。
■番組情報
Netflixオリジナル作品
『僕だけがいない街』
全世界配信中
https://www.netflix.com/jp/
●photo/中村圭吾 text/山下紗貴