現在BSジャパンにて放送中のドラマ『逃亡花』で初主演を務める蒼井そらさん。演じる咲子との共通点や撮影中のエピソード、また作品にちなみ“今闘っていること”などプライベートも垣間見られる話まで聞きました!
13年間、蒼井そらとして頑張ってきてよかった!
◆連続ドラマ初主演ですが、オファーを受けた時の感想を教えてください。
デビューしてから16年になるんですが、3年目の時にテレビ東京さんの『ドラマ24「嬢王」』に出演したんです。そこでご一緒していたプロデューサーの森田(昇)さんから「深夜のドラマ24枠が今も続いているのは『嬢王』があったから。僕は蒼井さんのおかげだと思っています」とか「また一緒にお仕事がしたかったと思っていて、『逃亡花』を蒼井さん主演でやりたかった」と言ってくださって。すごくうれしかったですし、“蒼井そら”として今まで頑張って活動を続けてきてよかったなと思いました。
◆蒼井さん演じる咲子は、夫を殺した無実の罪を着せられ追われる身になります。犯人だと思われる能面の刺青が入った男に復讐するために男を探します。咲子はどういった人物だと思いますか?
咲子は根が優しい人間で、夫を殺した犯人への復讐心だけで動いているんです。でも、ただ何でもいいから人を殺してやろう!とは思っていなくて、復讐はしたいけど、無関係の人間を傷つけることはできない、といった優しい部分が垣間見えるんです。そこが咲子の魅力なのかなと思います。
ん~…。性格は真逆なんです(笑)。なので、演じるのは難しくて大変なんですよね。でも、プロデューサーの森田さんから「咲子が犯人を追い続けて闘うように、蒼井さんも仕事に対して追い求めて闘う様子が似ている」と言われて、確かにそうかもしれないなって思いました。あと、咲子は純粋で逃亡犯にも関わらず、人をすぐ信じてだまされることも多くて。そこで事件に巻き込まれて危険な目に遭ったりするんですけど…。あ、私もすぐエイプリルフールでつかれたうそとかを信じちゃうので、すぐにだまされるところは咲子と似ているかもしれない!(笑) 新たに咲子との共通点を見つけました(笑)。
◆(笑)。咲子を演じるに当たって意識している部分はどういうところですか?
咲子と同じような経験がないので、役作りに関しては想像も多いんですが、日常生活で嫌なこと、うれしいこと、悲しいことが起こった時やイライラする時は感情が動くじゃないですか。そういう時の感情を忘れないようにして、演じる時に同じような状況の感情を思い出しています。いろんな感情を表現できるようにと意識しています。あと、自分で特別意識しているわけではないんですが、咲子と対峙する竹田役の大浦(龍宇一)さんやスタッフさんから「夜叉が降臨した!スイッチ入った!」って言われることが多くて。多分なんですが、私自身が恥ずかしがり屋で練習やテストの時に本番と同じように演aじることができないんです。だから、本番でバッと感情が乗って、鋭い目つきや夜叉のような雰囲気になるから、そのギャップで「スイッチが入った」って言われてるのかなって分析してます(笑)
現場で自分の基地を作ってリフレッシュしてます(笑)
◆絶賛撮影中とのことですが、現場で印象的な出来事とかはありますか?
主演はこんなにも出ずっぱりなのかと驚いているんですが(笑)。そんな中、自分の中でオンとオフを切り替えたい時や、ちょっと休みたい、集中したい時のために控室で私だけの基地を作ってます。台本はもちろんなんですが、ネックピローにブランケットとかを用意して、ベッドのように仕上げて、寝ながら携帯を触ったり台本を読んだりしています。たまにブランケットをかぶって、自分の世界に入っている時にスタッフさんが呼びに来ると、私に気づかなくて、「蒼井さんどこですか?」って探されちゃいました(笑)。
◆狭いところがお好きなんですね。
そうなんです。足を曲げて寝られるぐらいの1畳とかでいいんです。今日はどこに基地を作ろうかな~と考えながら現場に入るのも、撮影の楽しみになってます(笑)。
◆BSジャパンドラマのテーマが“闘う女”ですが、蒼井さんが闘っているものはなんですか?
中国語ですね。中国でも活動させていただいていて。周りの方から中国語がペラペラだと言われたりするんですが、まだ通訳さんがいないとお仕事ができないんです。でも、日本で中国語を披露させていただくと、皆さん「すごい!」と言ってくださるので、本当はもっと披露してアピールしたいんですけど(笑)、なかなか披露する場がなくて…、今は、日常生活ぐらいの中国語が話せるんですが、ゆくゆくはインタビューもすべて中国語でやってみたいなと思って頑張ってます!
◆では最後に、今後のドラマの展開での見どころを教えてください。
4話(5月5日OA)で、咲子が夜叉のようになる竹田との対峙シーンは必見です!演じる時は、すごくカロリーの消費が高かったんですが、見てくださる方のカロリー消費も高いです(笑)。また、4話以降では咲子を追い続ける刑事の伊崎(永澤俊矢)をはじめ、登場する人物全員が咲子に惹かれてファンになります。そこから咲子がどうやって刺青の入った犯人を見つけて行くのか、ぜひ最後まで楽しみにしていただけるとうれしいです!
■PROFILE
●あおい・そら…1983年11月11日生まれ。日本のドラマや映画、舞台での活動のみならず、アジア圏での映画やドラマに出演するなど幅広く活躍中。また、DJ AOIとしても活動している。
主な出演作は、ドラマ『嬢王シリーズ』、Vシネマ『蒼空』、中国映画「搶紅」など。
公式サイト:http://aoisola.net/home.html
■ドラマ情報
真夜中ドラマJ『逃亡花』
BSジャパン
毎週(土)深0・00~0・30
●photo/干川 修 text/宮西由加