10月21日(日)放送の大河ドラマ『西郷どん』(NHK総合)の第39話「父、西郷隆盛」の試写会が行われ、鈴木亮平と西田敏行が登壇した。
第38話では、彰義隊や会津を含めた東北諸藩の兵を鎮圧する“戊辰戦争”で、西郷隆盛(鈴木亮平)の弟・吉二郎(渡部豪太)が銃弾で腰を打たれ亡くなる。隆盛は、大久保利通(瑛太)に新政府を任せ、薩摩に帰ったところで幕を閉じた。
第39話は、隆盛が薩摩で隠居生活を送り、奄美大島で暮らす隆盛と愛加那(二階堂ふみ)との長子・西郷菊次郎(城桧吏)が薩摩の西郷家に引き取られる。
幼少期を演じた城について鈴木は「『万引き家族』ですごい賞を取ってすぐということで、本人は特に何も特殊なことはないと思うんですけど、周りの見る目が変わっていると思うんですよね。でも、その中で浮つくことなく、すごく真面目に取り組んでいました。何もしゃべらなくても、何か伝わってくる。何かそこにいるだけで、存在感というか、目の力というか、そういうものを感じました」とコメント。
この第39話には、吉之助の2番目の妻・愛加那と現在の3番目の妻・糸(黒木華)が登場する。これに対して鈴木は「リハーサルでも本番でもそうだったんですが、糸さんと愛加那さんのいる場所に『僕はどういう顔をしていたらいいのか分からないので、何とか会わないで過ごしたいんですが』とスタッフに相談しまして、スタッフ総出で動線を考えてくれて、会わないようにしてくださいました。あの2人の緊張感の中に僕がいると2人もやりにくいと思いましたし、僕もどういう顔をして会えばいいのか分からなかったので。人の人生って複雑だなって思いましたね」と。
さらに、「前室にロケや撮影の思い出の写真がいっぱい貼ってあるんですが、革命編になってから割と糸さん中心の写真構成になっていたんです。これはまずいと思いまして、『バランスを良くしてくれ』と言って、愛加那さんと糸さんをどっちが上でもなく、どっちが下でもないように写真を30分くらいかけてスタッフと一緒に並び替えましたね」と明かすと、西田は「なるほどね~。それは気苦労なさいましたね(笑)」と鈴木を労った。
明治編に突入し、タイトルバックも変更。その撮影を振り返り、鈴木は「タイトルバックの撮影前日に断髪式を行ったんです。その場にいたスタッフ・キャストに少しずつハサミを入れてもらいました。そこで、国父様(島津久光)の青木崇高さんがですね、僕の切った髪をティッシュにくるんで持って帰っていました(笑)。何に使うのか分からないですけど(笑)。断髪した次の日に、実際に霧島連山の高千穂に登って撮影したんですけど、なかなかいい景色・光が出なくて。ポスター撮影をした一瞬だけ光が入ってきて、神がかっているなと感じました」と明かした。
『翔ぶが如く』(1990年)で西郷隆盛を演じ、今作ではナレーションという立場で鈴木を見守ってきた西田は「敬意を表しますね。吉之助から隆盛に至るまでずっとやり遂げるっていうのは、僕も一応体験していますので、精神的な思いも含めて、このしんどさは大変なことなんですよ。それをプレッシャーにもめげずに、ちゃんとやってこられたなって。そして、他の役者さんでは真似できないようなアプローチをされていて、西郷さんをきっちりとモノにしようとする、この役者としての根性というか、思いがとても画面からビンビンに伝わってくるというのは、大変なパワーを持っている俳優さんだなって思います。ましてやいろんな才能をお持ちですから、これから国際的に日本の俳優として誇らしいステージにこれから立っていかれるんじゃないかなって思っています。大いなる期待をもって、これからの鈴木亮平さんを見ていきたいと思います」とエールを送った。
この試写会で、京都市長を務めたころの西郷菊次郎を西田が演じることが発表され、「第1話からナレーションを務めさせていただいて、まさかこういう形で出演することになるとは夢にも思っていませんでしたので、ちょっとびっくりいたしました」とコメントした。
NHK大河ドラマ『西郷どん』
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毎週日曜 午後8時放送
BSプレミアム
毎週日曜 午後6時放送
番組サイト:https://www.nhk.or.jp/segodon/
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