舞台『K -RETURN OF KINGS-』比水流役/吉高志音インタビュー「流を一番最初に見たときに感じた“不気味”さを出したい」

特集・インタビュー
2019年02月06日

人気舞台シリーズ『K -RETURN OF KINGS-』が3月から天王洲 銀河劇場と大阪メルパルクホールにて上演されます。今作で主人公たちと敵対する緑のクラン「jungle」の王、比水流を演じるのは、弱冠19歳の吉高志音さん。デビュー1年目というフレッシュさながら、舞台に向かう姿勢や役に対する思い入れなど、同作への意気込みをうかがいました。


自分がもし流だったら、苦手な食べ物を好きなものに変えたい(笑)。

吉高志音インタビュー
◆吉高さんが俳優を目指そうと思ったきっかけを教えてください。

初めて観た舞台が、僕の事務所の先輩の加藤和樹さんが出演していた『真田十勇士』という作品で。それが本当に初めて観た舞台だったので、映画やドラマとは明らかに違っていて、すごく引き込まれたんです。実際に目の前で行われる殺陣とか、自分ものその時代に入り込めてしまうところが、舞台の魅力だったなと思います。

◆実際に舞台出演が決まったときの気持ちは?

正直、ほんっとにうれしかったです。初めて立たせていただいた舞台のカーテンコールの景色が本当に素晴らしくて、感動しました。

◆前回の舞台『僕らの未来』公演を終えた感想は?

「楽しかった!」というのはもちろんですが、それだけじゃなく、色んな感情が沸いてきました。一言で言うなら、一番感じたのは「愛情」。キャストもスタッフもお客様も、お互いへの愛情をすごく持っていて、作品自体が愛に包まれていたというか。今までは「愛」なんて感じることはそうそうなかったんですが(笑)、『僕らの未来』ではそれをたくさん感じることができて、なんだか感情が豊かになった気がします。

舞台「K -RETURN OF KINGS-」
◆次に出演される、舞台『K -RETURN OF KINGS-』では、緑のクラン「jungle」の王、比水流という役を演じます。流に対する印象は?

最初に見たときの印象は“不気味”でした。見た目もそうですが、考えていることが本当にわからなくて。「この人、何言ってるんだろう?」と思ったんですけど、でも追っていくうちに「ああ、流の考えも間違っていないな」って思えて。主人公たちと敵対する立場なので、流のほうが悪役みたいになってしまっていますけど、悪いことをしているわけじゃない。流たちには流たちの主張があって、それぞれに正しいことを言っている。

それに、「jungle」の仲間たちとはちゃんと絆を持っているんです。感情が読めなくて淡々と喋っているようにみえるけれど、人間っぽいところもある。

◆衣装も変わっていますが、身に着けてみてどうでしたか?

まず車いすに乗っていて、更にあの拘束具がついた衣装なので、身動きがとれないんですよね。動けないので、ビジュアル撮影のときも「ちょっと髪が顔にかかってかゆいな……」と思ってもなんにもできないし、水も飲めないので、「あ、どうしよう」と思って(笑)。スタッフさんに「あの、ちょっと、いいですか……?」ってお願いして水を飲ませてもらったのを覚えています。それで「流ってこんな感じなんだろうな」って。王様も大変なんだなと(笑)。

◆比水流の、どんなところが魅力的だと思いましたか?

男の子目線で見ると、「とにかく強い!」っていうところがカッコいい。でも逆に、お茶目なところもあったりして。仲間たちと作戦会議をしているときも、みんながゲームしたり、メイクしたり、お酒を飲んでいたりして、全然話を聞いてくれなくて。「あれっ、みんな聞いてない…」みたいな(笑)。寂しがりやというか、そういうちょっとかわいい一面もあったりして、そのギャップがすごく好きになりました。

「自分がもし流だったら…」というシチュエーションも考えたんですよ! すごくちっちゃなことなんですけど(笑)。流は“改変”という能力が使えて、物事を自分の思い通りに変えられるんです。それで敵を倒すこともできるんですけど、僕がもしもその能力を使えるとしたら、苦手な食べ物を好きなものに変えたり、家まで帰る道のりを全部エスカレーターに変えて楽をするとか…(笑)。

◆どんな比水流を作り出したいと思っていますか?

僕が流を一番最初に見たときに感じた“不気味さ”を出したいです。流の思考や思いを、あの独特な喋り方、口調に出せたらな、と。そこをもっと掘り下げて、研究していきたいと思います。

吉高志音インタビュー
◆今年はいろんな経験ができそうですが、今後の目標や、やってみたいことはありますか?

実は“今年の文字”っていうのを自分で決めていて、それが「大志」なんです。志(こころざし)という文字は「志音」という名前にも入っているんですけど、大きな目標を持って、いろんな作品に出演できたらいいなと思っています。

◆具体的にやってみたいお仕事はありますか?

自分とかけ離れた役をやってみたいですね。例えば犯罪者とか殺人犯とか…どういう心理なのかを、深く考えて演じてみたいです。現実には自分が体験できないようなことを、お芝居を通して体験してみたいです。

 

■PROFILE

吉高志音
●よしたか・しおん…1999月7月2日生まれ。東京都出身。6/1(土)より神奈川・相模女子大学グリーンホールにて舞台「リューン~風の魔法と滅びの剣~」が上演。

 

■作品情報

舞台「K -RETURN OF KINGS-」
舞台「K -RETURN OF KINGS-」

東京・天王洲 銀河劇場
3月1日(金)~10日(日)

大阪・メルパルクホール
3月15日(金)~17日(日)

<スタッフ>
脚本・演出:末満健一
原作:GoRA×GoHands

<出演>
伊佐那社役:杉山真宏
夜刀神狗朗役:岸本勇太
ネコ役:柴小聖
櫛名アンナ役:桑江咲菜
草薙出雲役:寿里
八田美咲役:椎名鯛造
鎌本力夫役:高田誠
宗像礼司役:小野健斗
淡島世理役:茉莉邑薫
伏見猿比古役:木戸邑弥
比水流役:吉高志音
御芍神紫役:佐々木喜英
磐舟天鶏役:和泉宗兵
五條スクナ役:とまん
 
●photo/冨永智子 text/佐藤真琴

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