『緊急取調室』(テレビ朝日系)の第3シーズンが、4月より放送スタートすることが決定。2年ぶりの連ドラ主演を務める天海祐希からコメントが到着した。
井上由美子が脚本を手掛け、「取調室」という名の“密室の戦場”で行われる“銃も武器も持たない生身の人間同士の死闘”を描いた人気ドラマが第3シーズンに突入。
天海演じる叩き上げの取調官・真壁有希子が、可視化設備の整った特別取調室で取り調べを行う専門チーム「緊急事案対応取調班(通称・キントリ)」のメンバーと共に、数々の凶悪犯と一進一退の心理戦を繰り広げる。
第1シーズンおよびスペシャルドラマでは、実社会における法定化の一歩先を行き、可視化設備の整った特別取調室で取り調べを行ったキントリメンバー。そんな中、第2シーズン放送の前年にあたる2016年には、取り調べの録音録画(可視化)を義務付ける「刑事司法改革関連法案」が可決される運びに。
最新シーズンでのキントリメンバーは、これまでと変わらず“人と人との向き合い”に重点を置き、“深い人間力”を基盤にした泥臭い取り調べを展開。被疑者にかかわらず、さまざまな立場の“油断ならぬ女たち”がキントリ・チームを翻弄する中、決死の覚悟で“事件の裏にある真実”を暴いていく。
第3シーズンには、“鉄壁の取り調べ集団=キントリ・メンバー”を演じる田中哲司、でんでん、小日向文世はもちろん、キントリと連携を取る警視庁捜査一課殺人捜査第一係の名コンビ「もつなべ」を演じる速水もこみちと鈴木浩介、そんな彼らの上に立つ警視庁刑事部部長を演じる大倉孝二ら豪華メンバーも再集結する。
<天海祐希 コメント>
◆『緊急取調室』の第3シーズンが決定したときのお気持ちをお聞かせください。
個人的にこれまでは出演ドラマの長期シリーズ化を避けてきたこともあって、第3シーズン目に突入するのは私にとって初めての体験なんです!緊張や責任も感じますし、どうなるのかなぁ…という思いもありますが、また気心知れた共演者やスタッフの皆さんとご一緒できることが楽しみで仕方ありません。今回は皆さんもさらにお忙しくなっておられ、第2シーズンのときのように事前に集まることがなかなかできなかったので、撮影が始まってから徐々に集会を開いたり、お話をしていきたいです。
◆前作までご出演されていた故・大杉漣さんは、天海さんにとってどんな存在でしたか?
(しばし言葉に詰まり…)とっても素晴らしい先輩で、本当にたくさんの人に愛された方でした。「でした」って言いたくないんですけどね…。亡くなったという実感が今も本当に湧かなくて…。漣さんからは言葉や姿勢を通し、人間として、役者として大事なことを教えていただきました。
(思わず涙を浮かべながら…)本当にプライベートのことまで、いろいろお話できた方でしたし、ずっとずっと漣さんは一緒にいてくださると思っています。第3シーズンもとても楽しみにしてくださっていたので、「漣さんだったら、きっとこう言ってくれただろうな。こうされただろうな」と思うことを、きちんとやっていきたいと思います。
◆真壁有希子といえばショートカットということで、今回もバッサリ髪を切られましたね。
この作品では髪を切らなきゃいけないという空気がありまして、それもどうかなと思ったんですけど(笑)、切った方が皆さんにも「あっ、『緊急取調室』が帰ってきたな」と実感していただけるのかな、と。私自身も髪を切った姿を鏡で見ると、「真壁有希子をまた演じるんだな!」と実感します。
◆『緊急取調室』の撮影における大変さや醍醐味をどんなところに感じていますか?
やっぱり取調室のシーンは大変です!今回も取調室の撮影になったら、心から「『キントリ』に帰ってきたなぁ!」と思うんじゃないでしょうか(笑)。実は、この作品の根幹である“被疑者と向き合って落としていくお芝居”は、私たちレギュラー出演者だけでなく、ゲストの皆さんも本当に緊張されるようなんです。閉ざされた空間でのお芝居ということもあり、まるで舞台のような感覚もありますからね。でも、恐怖を感じる半面、どっぷりとお芝居に入っていけるので、撮影後の充実感や達成感も大きい!実際、ゲストの皆さんもいつも「うわぁ~、緊張した~!すごく楽しかった!!」とおっしゃって帰られるんですよ。今回も、そういった“生の緊張感がある舞台のようなお芝居”を楽しんでいただきたいです。
◆ドラマの放送中に平成から新元号に変わりますが、作品にも何か変化はあるのでしょうか?
犯罪の形など時代とともに変化する部分もあるでしょうが、真壁有希子という人は本質的には変わってはいけないと思っています。また、時代が変わっても、悪い心や良い心は変わらず存在するもの。劇中の心理戦を楽しみながら、最後に正義が勝った瞬間にスカッとしていただければいいな、と思います。時代をまたぐ作品という点では、私自身にとっても忘れられない作品になりそうな気がします。
井上由美子さんの脚本は女性心理の深さなど、「人間はこんなふうに思うことがあるよね」という部分を巧みに突いてこられるので、私自身も「はぁ~…!」と思うことがいっぱいあります。そんな井上さんの脚本の力と、素晴らしい役者さんたちの力をお借りしつつ、誰よりも頑張っていきたいです!
<第1話あらすじ>
全取り調べの完全可視化が実行される日を数か月後に控えた警視庁では、各署の幹部を集め、被疑者への接し方を穏やかにするよう、極端な指導が行われていた。ところが幹部たちが見学する中、「緊急事案対応取調班(通称・キントリ)」の取調官・真壁有希子(天海祐希)は反省の色がまったく見られない被疑者を、激しい剣幕で一喝。警視庁初の女性刑事部参事官・菊池玲子から、しばらく取り調べを控え、新任の教育係に専念するよう命じられてしまう。
その矢先、傷害致死・遺体遺棄事件で懲役12年の判決が確定し、護送中だった受刑者・野本雄太が逃走。主婦・藤沢さおりを人質にして民家に立てこもった野本は、なぜか交渉役に玲子を指名する。しかも、この事件は期せずして、警視庁を揺るがす事態へと発展。なんと、たったひとりで家内に突入した玲子が、野本に対して発砲し、死なせてしまったのだ。
人質救出のためにはやむなし…との見方が世間に広がる中、キントリは事件の経緯を記録するため、玲子の取り調べを開始する。キントリの面々が目を光らせる中、終始落ち着いた様子で応じる玲子。殺害時の状況に関する証言もさおりのものと一致しており、職務執行法に抵触する点は見受けられない。だが、彼女が交渉役に指名された理由はもちろん、突入から発砲までの時間の短さが、どうも引っかかる有希子たち。しかも、玲子はどういうわけか威嚇射撃は行わず、2発も発砲していた。
『緊急取調室』
4月スタート
テレビ朝日系
毎週(木)後9・00~9・54
<スタッフ>
脚本:井上由美子ほか
音楽:林ゆうき
ゼネラルプロデューサー:三輪祐見子(テレビ朝日)
プロデューサー:都築歩(テレビ朝日)
松野千鶴子(アズバーズ)
演出:常廣丈太(テレビ朝日)
本橋圭太(アズバーズ)
制作協力:アズバーズ
制作著作:テレビ朝日
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