6月7日(金)公開の映画「海獣の子供」の追加声優に、稲垣吾郎、蒼井優、渡辺徹、富司純子が決定した。
五十嵐大介の同名漫画を、映画「鉄コン筋クリート」などで知られるSTUDIO4℃が映像化した同作。稲垣は、芦田愛菜が声優を担当する主人公・琉花の父親で、水族館に勤務する安海正明役を、蒼井は娘とも夫とも関係がうまくいかない琉花の母親・安海加奈子役、渡辺は琉花が所属するハンドボール部の先生役、富司は世界中を航海しながらジュゴンに育てられた兄弟「海」と「空」を見守る不思議な人物・デデ役をそれぞれ演じる。
2006年公開の「ONE PIECE THE MOVIE カラクリ城のメカ巨兵」以来の長編アニメーション映画への出演となる稲垣は「この映画は、誰にとっても分かりやすい、単純明快なエンターテインメント作品というわけではありません。大人が観ても考えさせられるような深遠さがあり、子供が観たら理屈を超えたところで、感じるものがちゃんとある作品になっています。僕も幼少の頃に観て“僕にはまだまだ分からない部分があるな”と思った映画でも、いまだに、1つのシーンやキャラクターの声が鮮明に脳裏に残っている作品があったりします。この映画も、今の子供たちにとってそういう作品の1つになってくれたらいいなと思っています」と父親役らしくコメントを。
また、原作「海獣の子供」の大ファンで、「鉄コン筋クリート」ではシロ役を演じた蒼井は「収録にあたり本編映像を少し観たのですが、原作を読んでいた時に自分の頭の中で思っていた以上の“色”にあふれていて、想像をはるかに超えてすごいことになっていました。“シロ”という少年役から出発して、13年後の「海獣の子供」ではお母さん役。STUDIO4℃作品に戻って来られて素直にうれしいです」と喜びを語った。
さらにアニメーション映画初出演となる渡辺は「中学二年生の、ガラスのような繊細さと人間としての不安定さを持ったヒロインに教師としてどう向き合うのか。優しく言い含めるのか、厳しく突き放すことで向き合う優しさが良いのか、子育ての永遠のテーマでもありますが、自分自身の経験も反映しながら役作りを考えました」と。
2009年公開の「サマーウォーズ」以来の声優挑戦となる富司は「詩的で哲学的なせりふが多く、普通の話し言葉とは違っていたので緊張して挑みましたが、私の魂を声としてデデに注ぐことができたと思っています」と手応えを語った。
追加声優と同時にポスタービジュアルも解禁。「一番大切な約束は、言葉では交わさない」というキャッチコピーのもと、神秘的な大水槽の前で佇む琉花の姿が印象的で、海から宇宙へと無限に広がる空間がこれから始まる生命の壮大な物語を予感させるものになっている。
映画「海獣の子供」は、6月7日(金)より全国で公開される。
©2019 五十嵐大介・小学館/「海獣の子供」製作委員会