映画「パラレルワールド・ラブストーリー」の完成披露舞台あいさつが行われ、主演の玉森裕太、吉岡里帆、染谷将太らキャストと森義隆監督が登壇した。
本作は累計発行部数130万部突破の東野圭吾のベストセラー小説を映画化。これまで映像化不可能と言われ続けてきたが、豪華キャストによって映像化が実現。
2つの異なる世界に迷い込んだ主人公・崇史を演じる玉森は、撮影の思い出を聞かれ「ずっと緊張感のある現場で、そんなに笑いとかにこやかな空気がなかったんですけど、そんな中、(吉岡演じる)麻由子と一緒に思い出の写真を撮る場面のときに、大きい滑り台があったんですね。すごく大きい子供たちが遊ぶ滑り台があって、そこを一番監督が楽しそうに遊んでる姿を見たときに、すごく僕の心が一瞬おだやかになれて。そこはすごく記憶に乗っていますね」と、過酷な撮影の合間に見た森監督のおちゃめな素顔を暴露。森監督が「ちょろっとそういう顔を見せて油断させるっていう演出ですね」と返すと、「ギャップ男子」と玉森は笑顔を見せた。
謎の女性・麻由子を演じる吉岡は「監督がドSすぎる。こんな現場あるのかっていうぐらい。味わったことのないぐらいすごくストイックな現場でした。さっき皆さんで取材を受けてたんですけど、現場はほとんど会話がなくて、そのキャスト同士も緊迫していてほっこり笑ってるっていうのがなかったので、そのギャップに驚いてますね。こんなあったかい感じだったっけ?みたいな」と撮影を振り返り、「鼻血の話って言っていいんですかね?」と森監督と玉森に確認。2人からGOサインが出たのを確認して「私が撮影に入ったのはすごくあとだったんですけど、玉森さんが染谷さんとの大事なシーンで鼻血を出されたというのを聞きまして。役に入り込んで追い込まれすぎて出た鼻血なのかなと」と驚きのエピソードを告白。このシーンについて玉森は「すごく(染谷演じる)智彦との大事なシーンで自分も熱が上がりすぎちゃったのか、いろいろ考えてたら鼻血がたらーんって垂れてきて…っていう話です」とあっけらかんと話し、会場の笑いを誘った。
崇史の親友・智彦を演じる染谷は「本当に緊張感のある現場でして、玉森さん、吉岡さんと一緒にいる時間が長かったんですけど、唯一お弁当を選ぶ時だけお2人とも笑みがこぼれるといいますか。それが唯一の心の救いでした」とほっこりした話を。
しかし、お弁当を食べてる時も会話はなかったようで「常に緊張感を保った現場でした。会話がなくてもそんなに違和感ない空気感だった」と。玉森も「無理に親友感というか、仲良くしなきゃみたいな感じもなくて、お互い自然にいた感じですね」と、独特の距離感で過ごしていたことを明かした。
作品にちなんで「こんなパラレルワールドだったらいいなと思うものは?」という質問が。玉森は「僕はないに近いんですよ。ないって答えはありですか?(笑)」と聞くも「何か一つ…」と言われ、挙げたのが「ずっと晴れの日。穏やかに生きたいです」と回答。染谷は「体力が欲しいです。あればあるだけいいんですけど、体力さえあれば何とかなると思っているので。1週間寝なくても大丈夫で、どんどんセリフが覚えられるとか」と。
そして吉岡は「全員が特殊能力が持てる世界。手から炎が出る、目からビームが出る、何でもいいんですけど。私は大きなバリアが張れるのがいいですね。バリアの中に入ると平和な気持ちになるっていうのがいいですね」とユニークな回答で会場を和ませた。
さらに作品にちなんで「パラレルワールド」と書かれた暗号を読み解くクイズを出題。美村、吉岡が真っ先に手を挙げ、それに続いて続々と他のキャストが手を挙げていく中、玉森はちょっと渋い顔。しばらく考えて答えが分かったと手を挙げるが、「パラレルワールド・ラブストーリー?」と惜しい解答に。「あっ、すみません!正解にしてもらっていいですか?」と甘えて正解にしてもらうというひと幕も。
最後に玉森は「皆さんで魂を込めた作品です。自信を持ってお届けできると思います。頭フル回転のミステリーを楽しみながら挑戦していただきたいなと思います」とメッセージを送った。
映画「パラレルワールド・ラブストーリー」
5月31日(金)公開