池上彰、新元号・令和に「絶妙な選択」『池上彰SP』4・19放送

エンタメ総合
2019年04月18日

金曜プレミアム『池上彰SP 徹底解説!令和ニッポンを変える国民的三大イベント』
 金曜プレミアム『池上彰SP 徹底解説!令和ニッポンを変える国民的三大イベント』(フジテレビ系)が4月19日(金)後8時から放送される。

 池上彰が日本や世界の重要なニュースを分かりやすくスタジオ解説する『池上彰スペシャル』。今回は、来月からスタートする「令和」がどのような時代になるのか、「令和ニッポン」を変える国民的3大イベントを池上が徹底解説する。

 池上は新元号「令和」について、その意味や海外の反応も含めて詳しく解説。ゲストの立川志らくや吉川美代子が「令和」についての感想を述べる中、高島彩から新元号を予想していたのかと問われた池上は、実はある予想をしていたことを明かす。

 「漢字2文字なんて予想ができるわけがないので、むしろ私は“出典”にヤマをかけたんです。安倍首相は、国書、日本の古典から出すに違いない。そうなると『古事記』か『日本書紀』か。でもこのあたりは神話の世界の話ですから、そのさらにあと『続日本紀』となると、具体的な歴史が書かれている。出すとしたらきっとこれだろうと『続日本紀』にヤマをかけていましたが…見事に外れました!」と苦笑いする。

 番組では、まもなく新天皇に即位される皇太子さまの幼少期からの貴重な映像を紹介。アメリカやイギリス、さらにイタリアやスペインなどの海外メディアが、美智子さまによる“皇室初の子育て”のご様子をとらえていた。イギリスで1964年に放送された皇太子さまの学習院幼稚園の入園式や、1966年にアメリカで放送された学習院初等科の入学式にも“皇室初の子育て”が写っていた。

 さらに、まもなくやってくる東京オリンピックで日本はどのように変わるのか。実は1964年の東京オリンピックでは、開催が決まると東京の街は大きく様変わりし、今では身近な“あるもの”が次々生まれていた。当時、ゴミだらけの街だった東京。オリンピック開催地にふさわしい清潔な環境作りに向けて、開催2週間前に東京都からチラシが配布された。そこに書かれていた、現在では信じられない驚くべき内容とは?さらに、ゴミの街・東京を変えたあるものとは?

 そして2025年に大阪での開催が決定した万博。1851年にイギリス・ロンドンで開催された初めての万博や1900年のパリ万博など、過去の万博を振り返り、出展されていた驚きの未来の技術を紹介。パリ万博で全長約3.5キロの電気を使った発明品とは?さらに、1867年のパリ万博、江戸時代に日本が初参加したときの意外な展示品とは?そして1970年に開催された大阪万博で展示された未来の技術は今、どのように進化したのかを紹介する。

<池上彰 コメント>
◆新元号「令和」の最初の印象は?

「移動中にワンセグで発表を見ていましたが、“あ、なるほど!”と思いましたね。“平成”と初めて聞いたときはえっ?という違和感を覚えましたが、今回は2回目なので、改元に慣れてきたのかもしれません。思いもよらない2文字の並びでしたけど、なるほどね、と思いました。出典が『万葉集』で、『梅花の歌32首』の序文ということで、ますますなるほど、と思いました」

◆池上さんが「なるほど」と思った理由は?

「つまり安倍総理は、やはり国書から選びたいという思いがあるわけですよね。ただ海外からはどちらかというと国粋主義的だと思われたりもして、『日本書紀』や『古事記』から選ぶと、たぶんそのような批判も受けるのかなと。でも『万葉集』には優れた歌であれば庶民の歌も収められていて、1200年前にこれだけの歌を詠む庶民もいたという日本の文化の歴史のすばらしさも出すことができる。そして歌ですから、国粋主義的な色彩がぱっと消えるわけですよ。絶妙の選択だなと思いましたね」

◆その新しい令和の時代に迎える「オリンピック」と「万博」。過去の東京オリンピック、大阪万博は当時の日本を大きく変えたのですね。

「本当に街の様子をがらりと変えたんです。東京オリンピックが開催されたのは1964年、私が中学2年生の時なので良く覚えていますが、街がみるみるきれいになっていったんですよ。それまでは、そこら中ゴミだらけ、それが当たり前だったんです。私が小学校や中学校に通っている頃、私の母親の実家は松本でしたから、夏になると必ず新宿駅から松本に行きましたが、新宿駅で誰も行列なんて作らないんです。列車が着くと、我先に車両に入って、大混乱になるわけです。当然エアコンなどないですから、列車の窓が開いていて、すると窓から車内に入って、後からくる家族のために席を占領するという人もいるんです。これがごく当たり前の大混乱でした。そして車内でお弁当を食べると、食べ終わると窓からぽいっと投げ捨てる人までいたんですよ。韓国も1988年のソウルオリンピックをきっかけに街がきれいになったんです。そして中国は2008年の北京オリンピックをきっかけに行列をつくるようになった。2008年のオリンピックの開催直前、中国で“行列を作りましょう”と一大キャンペーンやってましたよね。日本だってオリンピック前は行列なんて作らなかったんですよ」

◆日本を大きく変えることになるであろう「オリンピック」「万博」もやってくる令和はどのような時代になりますか?

「どのような時代になる、ではなく、私たちが作っていかなければいけないんですよ。言霊信仰というのがあって、願って口に出して言うとそのようになるというのが言霊です。忌み言葉ってありますよね。結婚式の披露宴の終わりの時に、“終わり”と言わず、“お開き”と言わなければならないというのは、まさに忌み言葉だからです。これは言葉に特別な力があるからです。ですから元号というのはまさにそれですよね。だけど、それを言ったからといってそうなるわけではなくて、国家としての理想が掲げられた後は、これから先は政治家も私たちもみんながそれに向かって努力をしていかなければならないんです。そうなるといいな、ではなくて、私たち1人ひとりが、そこに向かって進まなければいけないということだと思います」

金曜プレミアム『池上彰SP 徹底解説!令和ニッポンを変える国民的三大イベント』
フジテレビ系
4月19日(金)後8時~9時55分

<出演者>
解説:池上彰
進行:高島彩

<ゲスト>
加藤諒
陣内智則
立川志らく
千秋
吉川美代子
(五十音順)

©フジテレビ

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