映画「空母いぶき」の完成披露試写会が開催され、西島秀俊、佐々木蔵之介、本田翼、小倉久寛、髙嶋政宏、玉木宏、戸次重幸、市原隼人、片桐仁、和田正人、平埜生成、土村芳、深川麻衣、山内圭哉、中井貴一、村上淳、吉田栄作、藤竜也、佐藤浩市、かわぐちかいじ(原作)、福井晴敏(企画)、若松節朗監督が登壇した。
艦長・秋津竜太役を演じた西島は「かわぐちかいじ先生の原作がついに初の実写映画化ということで、すごいキャストとスタッフが結集しました。ついに日本映画もここまできたかと思えるような、リアルな戦闘シーンと深い人間ドラマがあり、必ず皆さんが感動する作品になっています」と自信を覗かせた。
副長・新波歳也を演じた佐々木は「“空母いぶき”を映画化すると聞いたときは、少し怖くなりましたが、プロデューサーが“これは戦争のための映画ではない。平和のための映画だ”とおっしゃって、その覚悟を持って挑みました」と。
ネットニュース社P-PANELの記者・本多裕子役を演じた本田は「完成した映画を見て、自分の当たり前の日常はこの方たちが守ってくれているんだなとあらためて感じました」と本作を観た感想を語った。
原作のかわぐちかいじは「この映画を完成に漕ぎ着けたスタッフの皆様、本当にご苦労さまでした。今まで日本の映画で自衛隊を描いた映画はたくさんありますが、本来の任務できちっと描いたのはこの映画が日本で初めてです。そのことを頭に入れてご覧になっていただけると幸いです」と本作のリアリティを語った。
日本の危機的状況に立ち向かうためにさまざまな決断を迫られる映画の内容にちなみ、“人生でした最大の決断”を聞かれた西島は「家庭をもって子供が生まれたということは僕にとって大きな出来事で、次の世代に何を残せるか、今の平和を残せるかということをより一層強く感じるようになりました」と回答。同じ質問を受けた佐々木は「小さな決断はよくしている。風呂にするか、先にビールにするか、というのはいつも悩みごとです」と話し、会場の笑いを誘った。
本作で描かれるのは平和を終わらせないための戦いであることから、“平和だなあ”と感じる瞬間を聞かれた佐藤は「ほんと長かった…」と大勢のキャストが登壇している中、なかなか自分の順番が回ってこないことを嘆き、会場からは大きな笑い声が上がった。
続けて「この瞬間です。我々が映画という作品を作って、それをもって皆さんに提供する。今日観てくださる方々にどうぞ観て行ってくださいと言える平和さです。これだけはずっと維持していかないといけない」と語り、観客から大きな拍手が送られた。
最後に、佐々木は「誰も戦争したい人はいません。自衛官、政府関係者、ジャーナリスト、コンビニ店員含め、みんなそれぞれ各パートで平和を願っています。この映画を観た後、劇場を出た後、家族がいる仲間がいると思っていただければいいなと思います。今日はそんなテーマとともに、このエンターテインメントを楽しんでください」と呼びかけた。
西島は「“とにかく泣けた”と周りから言われ、なぜそんなに観た人が泣けたのか考えました。それはきっと、この映画に関わったスタッフ、キャスト、協力してくださった自衛隊の方々、それから登場人物、全員が平和のために戦っていたということ。そこに誰もブレることがなかったということが、この映画の一番泣けるところなんじゃないかなと思っています。映画はエンターテインメントで、手に汗握る感じで楽しんでいただけると思います。そのあとに、観てくださった方の心の中で平和について、平和のために戦っている人たちについて、心の中に湧き上がる何かを感じ取っていただければ幸せなことはありません」と語った。
映画「空母いぶき」
5月24日(金)全国ロードショー
<ストーリー>
20XX年。日本の最南端沖で起こった国籍不明の軍事勢力による突然の発砲。日本の領土の一部が占領され、海保隊員が拘束された。未曾有の緊張が走る中、政府は初の航空機搭載型護衛艦「いぶき」を中心とする護衛隊群を現場に向かわせる。空がうっすらと白み始めた午前6時23分。この後日本は、かつて経験したことのない1日を迎えることになる―。
<出演>
西島秀俊、佐々木蔵之介
本田翼、小倉久寛、髙嶋政宏、玉木宏、戸次重幸、市原隼人、堂珍嘉邦、片桐仁、和田正人、石田法嗣、平埜生成、土村芳、深川麻衣、山内圭哉
中井貴一、村上淳、吉田栄作、佐々木勝彦、中村育二、益岡徹、斉藤由貴、藤竜也、佐藤浩市
原作:かわぐちかいじ「空母いぶき」(小学館「ビッグコミック」連載中・協力:惠谷治)
企画:福井晴敏
脚本:伊藤和典、長谷川康夫
音楽:岩代太郎
監督:若松節朗
製作:『空母いぶき』フィルムパートナーズ
配給:キノフィルムズ
公式サイト:kuboibuki.jp
©かわぐちかいじ・惠谷治・小学館/『空母いぶき』フィルムパートナーズ