竜星涼&松井玲奈インタビュー!『都立水商!~令和~』

特集・インタビュー
2019年05月07日

水商売を目指す生徒たちのために、水商売のイロハを教える高校があったら…という架空の設定で描かれた原作を竜星涼さん主演でドラマ化。「先生」の肩書欲しさに都立水商の社会科教師になった石綿直樹を演じる竜星涼さんと、水商のキャバクラ科教師・乾千花を演じる松井玲奈さんにドラマの見どころなどを語ってもらいました。


竜星さん自体がアトラクションみたい(松井)

『都立水商!~令和~』

◆水商売について教える高校教師という変わった役柄ですね。

竜星:以前、大人を教える教師を演じたことがあるんですが(ドラマ『オトナ高校』)、今回もまた普通の学校に就職させてもらえませんでした(笑)。

松井:私もそのドラマに出演していたんですけど、竜星さんとのシーンはなくて。でも、竜星さんは先生のイメージが強かったんです。

竜星:本当ですか?

松井:だから、いつも先生役には慣れているんだなって思っていました(笑)。私が演じる千花はキャバクラ嬢としての極意を教える教師役なので、幼いころに見た『お水の花道』を参考にしました。

竜星:僕は役者の仕事をする上で先生役というのは1つの目標だったので、水商売を教える学校ではありますが、普通の学園ドラマと変わらない骨太な作品が出来たんじゃないかなと思います。

◆松井さんは元カリスマキャバクラ嬢ということで、意識されたことはありますか?

松井:接客を実演するシーンはありませんでしたが、元カリスマということで、言葉に説得力を持たせられるように、生徒のみんなが私の話にちゃんと耳を傾けてくれるように、そういう空気感を作るようには心掛けました。

◆今回共演されてお互いの印象はいかがですか?

松井:竜星さんは、すごく柔軟な方ですよね。アドリブも多くて、次は何が飛び出してくるんだろうって。竜星さん自体がアトラクションみたいな(笑)。

竜星:同僚の先生たちとのシーンが僕の唯一の遊べるシーンだったので、つい(笑)。松井さんは、知的で品のある方。そんな人が普段からは想像できないようなハチャメチャなことを言うからこそ面白さが生まれるわけで。

松井:千花はNo.1キャバクラ嬢だったという背景があるので、所作はきれいにって意識していました。実際はそんなことないんですよ?

竜星:まんまと引っかかりました(笑)。

◆アドリブは意識して入れていたんですか?

竜星:今回は今まで経験したことがないくらい一日で撮るシーン数が多かったんです。生徒たちと向き合う場面では、あまりエッジを利かせられないというか、遊んではいけない部分だったので、その反動かもしれないですね(笑)。

松井:私はアドリブが苦手なほうで…。他の先生方が説明しているシーンで、竜星さんが「え、それってどういうことなんですか?」って聞いてきたり、「続きは?」って私に仕掛けてくるので、それに対して冷静に「聞いてください」と返してました(笑)。

竜星:すごく冷静ですよね。あと、マネージャー科の標祐作役を演じた鈴之助さんがすごく笑わせてくるんです。笑いをこらえ切れずにNGになったシーンも山のようにありましたよね。

松井:でも、それもすごく楽しくて(笑)。千花先生っていうキャラクターを崩しちゃいけないって思いながらも、飛んできたボールを打ち返すのがスリリングで楽しかったです。

◆生徒役の方で印象に残っている方はいますか?

竜星:共演シーンが多かった子たちは印象深いですね。そこまで演技経験がない子もいましたが、みんな瞬発力もあるし、吸収も速いし、それを感じさせないんです。なんかすごいなって思って、末恐ろしくなってしまいました(笑)。

松井:私が面白いなと思ったのは、神尾(楓珠)君。ちょっとやる気のない生徒の役で、実習中にトラブルを起こしてしまうシーンがあったんですけど、トラブルを起こした後のやりとりで、いろんなアドリブを入れたりしていて。私はそれを先生として見ていたんですけど、面白いものがどんどん出てくるんです。見ているのが楽しいシーンでした。


水商売への固定観念を打ち砕くことができたら大成功だなと(竜星)

『都立水商!~令和~』

◆竜星さんが演じる直樹は生徒の取り柄を見つけるのが得意ですが、撮影中に見つけたお互いのいいところはありますか?

竜星:松井さんは鶴を折るのがうまいんです。撮影の合間の短い時間を使ってどんどん増えていくので、どんなスピードで折っているんだろうって。鶴ってなかなか難しいですよ?

松井:デスクに正方形のメモが置いてあるので、待っている間に折っていたんです(笑)。

竜星:僕は折れないかもしれないなあ。

松井:竜星さんは、誰とでも仲良くなれる方なのかなって思います。

竜星:ありがとうございます。

松井:生徒との関わり方を見ていて特にそう思いました。教壇を隔てた先生と生徒という関係性で、そこまで密に関わることがなかったのに、生徒役の子たちから先生としてすごく慕われていて、短い期間の中でもグッと距離を縮められる何かを持っているんだなって。うらやましいなって思いながら見ていました。

竜星:そんなにですか?

松井:そんなにですよ!

◆最後にドラマの見どころをお願いします。

竜星:“水商売”というフレーズだけだと否定的なイメージもあるかも知れませんが、演じてみて僕自身が水商売に対するイメージが変わりましたし、そういう固定観念を打ち砕けたら大成功なんじゃないかと思います。

松井:学生たちが壁にぶつかりながらもストレートに自分の夢に向かって突き進む姿を描いた学園ドラマなので、先入観なく見ていただけたら。

竜星:あとは、タイトルの「令和」と同じくイニシャルが“R”なので、ようやく自分の時代がきたかなと。

松井:私も“R”ですけど、何も気にしていませんでした(笑)。

 

■PROFILE

竜星涼
●りゅうせい・りょう…1993年3月24日生まれ。東京都出身。A型。主な出演作は『昭和元禄落語心中』『メゾン・ド・ポリス』『ひよっこ2』など。映画「泣くな赤鬼」が6月14日(金)公開。

松井玲奈
●まつい・れな…1991年7月27日生まれ。愛知県出身。最新の出演作には『まんぷく』『21世紀の女の子』など。映画「今日も嫌がらせ弁当」「女の機嫌の直し方」が待機中。

 

■ドラマ情報

MBS/TBSドラマイズム『都立水商!~令和~』
TBS 毎週火曜 深1・28~1・58
MBS 毎週日曜 深0・50~1・20

<ドラマ全体あらすじ>
時は令和。東京歌舞伎町にひっそりとたたずむ高校がある。「東京都立水商売商業高等学校」略して“都立水商”。ここは水商売に関する専門教育を行う都立高校だ。就活中の石綿直樹(竜星涼)は、彼女のために「先生」の肩書欲しさに水商へ就職。この高校が水商売専門の高校であることを知るが、訳も分からず働き始める。学校にはキャバクラ科・ホスト科・マネージャー科・フーゾク科の4つの科があり、シャンパンコールの朝礼やキャバクラ実習での激しい指名争いなど、高校の実態を知って困惑する直樹。3年C組の担任を受け持つことになるが、着任早々、生徒たちが起こす思いも寄らないトラブルに次々と巻き込まれる。

原作:室積光「都立水商!」(小学館)
監督:山本透(「グッモーエビアン!」「九月の恋と出会うまで」)
脚本:森ハヤシ(『チャンネルはそのまま』『脳にスマホが埋められた!』)
制作プロダクション:ダブル・フィールド
制作協力:セディックドゥ
製作:「都立水商!~令和~」製作委員会・MBS

ドラマ公式Twitter:@toritsu_mizusho
ドラマ公式Instagram:@toritsu_mizusho
ドラマ公式サイト:https://www.mbs.jp/mizusho/

©「都立水商!~令和~」製作委員会・MBS
 
●Photo/實重かおり text/田中ほのか