映画「ロックよ、静かに流れよ」の公開30周年を記念し、特別上映が行われ、岡本健一と長崎俊一監督がトークショーを行った。
長崎監督は「30年前の映画ということなんですけれど。前に観た方も、今回初めての方は、あまりいないかもですけど(笑)。いろんなことを思われたんじゃないかな。でも、こういう機会が持てたのはたくさんの方がこの映画を、男闘呼組を好きになってくれた人たちのお陰だと思っています。ありがとうございます」と感謝を語った。
岡本は「今日は本当にこういう機会をいただけて感謝しています。今回、自分も30年ぶりくらいにスクリーンで観たんですけど。いい映画ですよ。久しぶりに映画を観て泣いてしまいましたね。もう、新作とか作らないでこればっかり上映していたらいいんじゃないかと(笑)」と。
そして、ファンから寄せられた質問に答えることに。「映画初出演が決まった時の思いと、俊介役と分かった時の感想は?」という質問に、岡本は「原作を読んで感動して。原作では自分たちよりちょっと上の方たちで、『ああ、本当にこういう人たちがいたんだ』と。ずっと“インディーズの帝王”と呼ばれていた長崎監督が、初めて、この作品でデカい映画をやるというので、すごく『ちゃんとやらなきゃ』と思った」と、映画初主演の思いを語った。
俊介役について岡本は「俺は引っ越しをしたことがなかったんで、初めて転校生のあの感じというのをこの映画で体験した。あと、男闘呼組っていうのは、この映画をやったことによって男闘呼組ができたというか。もともと、自分たちは、トンダとミネサと俊介、トモ、本当にああいう人たちだったんですよ(笑)。長崎監督とやって、『ああ、こうやって生きていいんだ』っていうのを解放されて『ああ、俺らはずっとこの路線でいこう』と、この映画で決まりましたね」と男闘呼組の誕生したきっかけを明かした。
さらに、「映画を撮る時、男闘呼組にどんな印象を持ったか」という質問に、長崎監督は「初めて会った時のことは、ちょっと覚えてないんですけど。最初のころの印象は非常にナチュラルな人たち。構えてということがない人たちだったんですね。そこはすごく新鮮でしたし、役を演じるというよりは、役になってもらいたいなと思いましたね。岡本さんをはじめ、みんなの生き生きした姿、こういう人たちがいるかもしれないという存在感を出せたらなと思ってやっていました」と明かした。
そして、サプライズで岡本がギターの弾き語りで「不良」と「LONELY…」を披露。曲の間には、男闘呼組のメンバーの成田昭次から『懐かしいね。この映画のこと誇りに思ってるから、みんなによろしく』と言われたことを明かし、会場からは歓声が上がった。
最後に、岡本が「皆さんとこの作品を一緒に見れて本当に良かったんで、DVDにしたいね。みんなにこうやって会えたのは幸せです。ありがとうございました」と締めくくった。