『劇場版 ファイナルファンタジーXIV光のお父さん』の「父の日記念イベント」が開催され、坂口健太郎、吉田鋼太郎が登壇した。
坂口は「映画いかがでしたでしょうか?見終わった映画がさらに面白くなるように、映画の話ができたらなと思います」、吉田は「素晴らしい映画になっているのではないかと思います。僕の役が寡黙なお父さんの寡黙な役です。しゃべっていいないとごまかしが利かない、という難しい演技を健太郎が受け止めてくれて、いい映画になったと思います。皆さんにもそう思ってもらえればと思います」とあいさつ。
演じた役どころについて坂口は「普通の男の子です。お芝居をしていて、アキオの感情とかすごく分かりました。あまり話さないお父さんなので、瞬間瞬間の反応を大事にしようと思って演じていたのですが、鋼太郎さんだからこそ、それもすんなりできました。鋼太郎さんがいらしたからこそできたことなんですね」と。
吉田は「健太郎が実際に僕の息子と歳が近く、本当の息子のように感じました。本当の息子が幼稚園の時に、カーネーションをくれて、映画の中にも子供の頃のアキオもいたりして、その自分の経験とクロスするところが僕にはグッときましたね。小さい子だったのに、大きくなって、でもコミュニケーションが取れなくなる、というところは胸に迫るものがありました」と語った。
初共演となった吉田について、坂口が「鋼太郎さんはいろんな役を演じられるので、こんな印象というのはなくて。どんな方なのかなと思っていたのですが、すごくチャーミングな方です。驚いたんですが」と印象を明かすと、吉田は照れつつも「何でもかんでもチャーミングって言えばいいもんじゃないよ(笑)」と返し、会場の笑いを誘った。
吉田は坂口について「いい意味で思ってたとおり、真面目で、優しくて、きっと浮気はしないだろうという好青年(笑)。お芝居に関してもきっちりできて、尊敬します。でもね、そんな社交的な感じではないです(笑)。なので皆さんが期待しているような撮影中の面白いトークとかはしていないですね(笑)」と語った。
撮影の中で大変だった、苦労したところを聞かれ「家族の日常を丁寧に描かれているんで、難しかったというと、やはりお父さんの反応を大事にしなきゃな、と思いましたね」と語った坂口。すると吉田が「今回の健太郎の役に関しては、悪い部分が一切ないじゃん。僕なんかがそんな役をやると、きっと不自然に感じるだろうけど、でも健太郎が演じたアキオを見ると、それが不自然じゃないんだよね。それが素晴らしいね」と大絶賛し、会場からは拍手が起こった。
吉田は「インディの声をやることが一番難しいんだろうなと思ってたんだよね。声優さんのようにやるのか、お父さんっぽくやるのか、撮影しながら、いいさじ加減を調整していきました。あとは普段はゲーマーなので、わざとコントローラーをあえて下手にするのが難しかったんだよね」と撮影中の苦労を明かした。
ゲーム画面を見ながらという本作ならではの撮影について、坂口が「台本読んでいた時は難しいんだろうなって思ってました。繊細に考えていかないとなと思っていたんですね。前半、中盤のシーンとかは一気に撮ってしまったりしたんですが、クライマックスのシーンだけ、監督が鋼太郎さんと撮影を重ねてからいこうか、と言ってくれたんです。すごく難しいんだろうなと思っていたんですけど、すんなり入っていけて、いろんなもの鋼太郎さんにもらっていたので、すんなり泣けてきちゃったんですね」と印象的だったエピソードを明かすと、会場からも感動の声が上がった。
また、アキオが仕掛けた「光のお父さん計画」が、壮大なサプライズであることから、今まで成功したサプライズ企画を聞かれた吉田は「舞台をやっていた時に、1人あまり出番がない人がいて。舞台の袖ではよくあることで、みんなを笑かそうとして遊んでいるんだけど、サプライズで怒ってみようってなったんだよね。“ドッキリ”っていう看板まで作って、楽屋のお風呂にみんな隠れて、怒ってみたら、そいつ本当に泣いちゃって震えちゃって。ドッキリってネタばらししても、しばらくトラウマになってたみたい。悪いサプライズだね」と。すると坂口は「それ、僕がされたらダメですね…」と怯えた。
ここで、父の日を記念して、坂口から吉田にサプライズプレゼントが。坂口から吉田に渡されたのは蜂のモチーフがついたネクタイ。坂口が実際に選びに行ったネクタイを自らつけながら、吉田は「こんなプレゼント、もらったことないかもしれない。企画上とはいえ、うれしいです」と感激。さらに、家族の愛情や尊敬を表す色、黄色のバラ100本の花束もプレゼントされ「俺ばっかりこんなもらっちゃっていいんですか。ありがとうございます!」と喜んだ。
最後に、吉田は「皆さん駆けつけてくれてありがとうございます。面白いと思ってくださったのならば、勧めていただき、感動の輪を広げてもらえればと思います。同じ公開日に岡田准一さんの『ザ・ファブル』があるので、打倒『ファブル』!ですね」と。
坂口じゃ「もうすぐ公開で、皆さんにこうして観ていただけて、皆さんの心に届いてくれたからなのかなと思います。少しずつこの作品を広めて、アキオと暁の家族の輪が広まっていければなと思います」と語った。
『劇場版 ファイナルファンタジーXIV 光のお父さん』
6月21日(金)TOHOシネマズ 日比谷ほか全国公開
<ストーリー>
この人が死んだとき、泣いたりするんだろうか──自分が子供の頃から、何を考えているのか全く分からなかった父の背中を見て、心の中でそうつぶやくアキオ(坂口健太郎)。仕事一筋で単身赴任中だった父(吉田鋼太郎)が、突然会社を辞めて家に帰って来たのだ。母と妹も一日中ボーっとテレビを見ている父を、遠巻きに眺めている。父の本音を知りたい、そんな願いに突き動かされたアキオに、ある計画が閃く。アキオの得意なオンラインゲーム「ファイナルファンタジーXIV」の世界に父を誘導し、自分は正体を隠して、共に冒険に出るのだ。その名も〈光のお父さん計画〉!アキオは顔も本名も知らないゲーム仲間たちに協力を呼び掛け、励まされる。だが、この時のアキオは思いもしなかった。父に家族も知らない意外な顔があるとは──。
監督:野口照夫(実写パート)、山本清史(ゲームパート)
脚本:吹原幸太
<出演>
坂口健太郎 吉田鋼太郎
佐久間由衣 山本舞香
前原滉 今泉佑唯 野々村はなの
和田正人 山田純大/佐藤隆太 財前直見
声の出演:マイディー役(アキオのゲームキャラ):南條愛乃、あるちゃん役(ゲーム内フレンド):寿美菜子、きりんちゃん役(ゲーム内フレンド):悠木碧
原作:「ファイナルファンタジーXIV 光のお父さん」 マイディー
配給:ギャガ
©2019「劇場版 ファイナルファンタジーXIV 光のお父さん」製作委員会©マイディー/スクウェア・エニックス