映画「二ノ国」のジャパンプレミアが行われ、山﨑賢人、新田真剣佑、永野芽都、宮野真守、津田健次郎、日野晃博プロデューサー、百瀬義行監督、そしてサプライズで梶裕貴が登壇した。
現実の世界(一ノ国)で暮らす高校生の主人公・ユウ(山﨑)は幼なじみのハル(新田)、コトナ(永野)と共に普通の日常を送っていた。しかし、コトナをめぐるある出来事をきっかけに、ユウとハルは現実と全く違うもう一つの魔法の世界“二ノ国”へ迷い込んでしまう。そこは命がつながっているもう一つの自分が存在する世界で、ユウとハルは“究極の選択”を突き付けられるという青春ファンタジー。
非公式サポーターの銀シャリがイベント前に注意事項をアナウンスしていると、ヨキ役の宮野真守が「皆さん盛り上がってますか~?」と乱入。鰻和弘がアナウンスするたびに「そんなバカな!」「アニメーション映画なので声優っぽくいい声でお願いします!」などの茶々を入れていくと、鰻が「お客様を撮影する場合もございますので、ご少々(ご了承)ください」とかむハプニングも。そして「この後、登場するから待っててね!」といい声でコメントし、会場を盛り上げた。
キャスト、監督らが勢ぞろいすると、急きょダンパ役の梶裕貴も登場。ユウ役の山﨑らと「間に合いましたね~」とハイタッチを交わした。
本作で声優に初挑戦した山﨑は「声を入れている時は映像が完成していなかったので、出来上がった作品を見て感動しました。音楽も加わった百瀬監督が手掛けた中に自分が存在していたので」と。またアフレコ前には梶に相談していたそうで、梶は「賢人から『脚本を読んで面白そうだから頑張りたいんだ』と聞いていたので、自分にできるアドバイスをさせていただいて。仕上がったものを拝見しましたが、すてきでした!」と絶賛した。
ユウの幼なじみ・ハル役の新田は「アフレコをしてみて、いかに普段の現場で体を使って芝居をしているのかっていうのを感じましたし、とっても難しかったです」と。また「隣で賢人がこれ(人差し指を立ててせりふを言うたびに指を振る)をずっとやってて…」と明かし、山﨑が「そう、やりながら『ハル!』って」と笑うと、宮野から「指に感情が通ってるんだ?」とツッコまれた。
「一言話すだけでこんなに大変なんだって思いました」と話すのは、コトナ/アーシャ姫の2役を演じた永野。「マイクとの距離感を変えず、でも映画の中のキャラクターたちは距離感が変わっていくので、それを一人で戦いながら演じるっていうのは今までに感じたことのない孤独感と難しさと…。でも楽しかったです!」と笑顔。
声優陣も宮野、梶、津田のほか山寺宏一、坂本真綾ら豪華な顔触れが集結した本作。宮野が「僕たちも大先輩方と一緒の場に居られるというのは非常にうれしいです」と明かすと、ガバラス役の津田も「非常にレアです」と同意。梶も「大先輩方もそうですが、逆に言えば普段なかなか一緒にお芝居させていただくことのない皆さんと、声という形でキャラクターを通してご一緒できたのは刺激になりましたし、楽しかったです。僕自身、二ノ国のゲームをプレーしていたので、懐かしい気持ちになりましたし、のめり込める世界観になっています」と。
そんな声優3人から見た本作の魅力について、津田が「リアルとファンタジーが融合して世界観や作り込みを見てほしい」とコメントすると、隣にいた永野が「すごいいい声~!」と大興奮。また宮野が「刺激し合いながら作れるのは声優においても大事で、また新たな思いがめぐってきて…」と話すと、“新た”というワードに思わず新田が反応。宮野は「そうだね、あらためてマッケンのことが大好きになります」と笑った。
「『いつか映画にしたい』と思っていたので、今こうやって映画として完成することができてうれしいです。やっとこの日が来たな」と明かすのは、脚本・プロデューサーを担当した日野。「ゲームの時から音楽は久石譲さんに担当していただいているんですが、今回映画製作にあたって短い期間で作らなきゃいけなくて。でも、ものすごいスピードとクオリティで作っていただいて感動しました。またテーマ曲も現代とファンタジー、二つの世界観を持っている本作にピッタリで、非常に完成度の高い世界観が出来上がったと思います」と語った。
そして百瀬監督は「二ノ国は人間だけではないキャラクターがたくさん出てくるので、絵を描いていて非常に幅が白いので楽しいですし面白い。今回、そのキャラたちが動いてキャストの演技によって存在が出されたので、すごくうれしいです。ぜひ楽しんでください」と完成を喜んだ。
演じたキャラクターとの共通点を聞かれると、山﨑は「いろんなことを迷ったりしながら、なかなか決断できないことがあるんですが、自分の中で『ここ頑張ろう!』って決めたら、そこに向かって頑張るようにしていて。ユウのような悩みながらも決断したときの強さは共感できますし、男としてもカッコいいなと思います」と明かした。
また、もし二ノ国にもう一人自分がいるとしたら何になりたいか?という問いには、「空を飛んだりしたいので、鳥になりたい。…いや、鳥人間かな」と山﨑。一同が「鳥人間!?でも人間は人間なんだ」がツッコむと、山﨑は「だって人間は自分の力で飛べないですし。飛べたらうれしいな~」と。
新田が「ダンパになりたい」と明かすと、「本当ですか?うれしいです!」とダンパの声で応える梶。生のダンパに「うわぁぁぁぁ!」って大興奮した新田は「ダンパはアーシャ姫の近くにいるかわいいキャラなので、ぜひ見てください!」と。
そんな中、新田から「面白いことを言ってください」と耳打ちされた宮野は、「新田真剣佑になりたいです。この子は本当にすごいんですよ。僕、舞台を見に行ったときに楽屋あいさつしていて。でも、その時はまだ彼(新田)と仲良くなってなかったので、そーっと通ろうとしたら、『太一!』(「ちはやふる」で宮野が声を担当し、実写映画で新田が演じた役)って、笑顔で手を広げてて。初対面でですよ?そのエネルギーというか明るさは武器だなと思いますし、そんな彼に引き込まれちゃうんだなって。すんごいかわいい顔で笑いますし」と新田との仲良くなったきっかけを明かした。
作品にちなみ、究極の選択としてA:過去の自分に会う B:未来の自分を知るならどっち?と聞かれたキャストたち。Aに梶、新田、永野、津田が、Bに山﨑、宮野と分かれると、なぜか戦闘ポーズで戦おうとする両チーム。
「だって“未来を知る”だけだよ?知りたくない?」「知って、そこから直せるなら直して生きたい」と話す山﨑と宮野。すると、津田が「え?“知る”なの?“会う”んじゃないんだ!だったら、俺も知りたい~」というと、新田も「え、見間違えてた!知りたい~」とコロッと寝返り、「ずるいよ!私もそっちがいい!」と永野も移動し、Aは梶ひとりに。
梶は「人生の中で何回も考えたことがあるんです」と話し「未来を知って、仮に大成功している自分がいたら、現在の自分はそこから努力するのだろうか、楽しんで生きられるのかなって思うし、大失敗してボロボロになる未来と知ったら、何をしてもボロボロになる未来しかないと思って、頑張るのをやめちゃうんじゃないのかなって」と力説。これに納得したのか、山﨑と新田が「やっぱりこっちでした!」と移動し、梶と共に「今頑張れば飛べるかもしれない!」と永野たちを説得。
すると宮野は「でも未来だったら変えられる可能性だってある!」と言い、またして戦闘ポーズを取るという展開に、日野が「これってこんなゲームだったっけ?」とポツリ。
最後に山﨑が「今日、初めて見ていただくので楽しんでもらいたいという気持ちでいっぱいです。皆さんがもし“二ノ国”に行ったらどうするのか?と考えながら見ていただいたら、より楽しめると思います」とメッセージを送った。
映画「二ノ国」
8月23日(金)公開
声:山﨑賢人、新田真剣佑、永野芽都、宮野真守、坂本真綾、梶裕貴、津田健次郎、山寺宏一/伊武雅刀、ムロツヨシ
製作総指揮/原案・脚本:日野晃博
監督:百瀬義行
配給:ワーナー・ブラザース映画