映画「いなくなれ、群青」の公開を記念したトークイベント3Daysの2日目として、矢作穂香、松本妃代、中村里帆、柳明菜監督、菅原大樹プロデューサーによるトークイベントが開催された。
公開を迎え、周りからの反応を聞かれた矢作は「映画を観てくださった方のSNS上のコメントを見て、新しい発見があります。もう一度観たくなって昨日映画館に観に行きました!皆さんがSNSで書いているように、この映画は何回見ても面白いなとあらためて思いました」と語った。
その後は、上映後のイベントということもあり、終始ネタバレトークの展開に。原作にはあるが映画ではあえて描かなかった場面や、ラストシーンの解釈について、それぞれの解釈を発表しながら、ネタバレOKの深いトークが繰り広げられた。
完成した映画を見た感想を聞かれた中村は「映像と音楽が美しいだけではなく、キャラクターたちの想いや熱量が画面から伝わってきて心の震えが止まりませんでした。初めてオーディションで役を勝ち取った作品がこの作品で本当にうれしいです!」と熱い思いを語った。
本作は七草(横浜流星)と真辺(飯豊まりえ)の関係性について話題になることが多いが、松本に、水谷(松本妃代)と佐々岡(松岡広大)との関係性についての質問が。
松本が「水谷を演じていて、彼女が成長し変化していけるのは佐々岡がいるからだと思います。水と油のように見えますが、お互い良い影響を与え合っている関係だと思っていました」と語ると、柳監督が唐突に「佐々岡のことは好きでしたか?」と質問。佐々岡を演じる松岡広大のエピソードを暴露された松本は「私が言われているわけではないのに、何だか恥ずかしいですね」とコメントし、会場は大爆笑。柳監督が「12日のトークイベントには松岡君がゲスト出演するので、そこで彼を問い詰めましょう!」と話し、会場を盛り上げた。
ここで、Salyuが歌う主題歌「僕らの出会った場所」のMVについての話題に。このMVも柳監督が手掛け、矢作が出演しており、松本は「劇中では堀(矢作)はあまり表情を変えないのですが、MVでは映画の映像とシンクロしながら、堀が見せる苦しい表情から切ない気持ちが伝わってきて、こちらも見てて胸が苦しくなりました」と矢作の演技を絶賛。
矢作は「私がクラシックバレエをやっていたことを監督が知っていたので」とMVの見どころの一つでもあるダンスシーンを紹介し、柳監督は「スクリーンに劇中の映像を映していると、感情があふれ出した矢作が泣いちゃったんだよね」と撮影の裏側を明かした。
SNS上のコメントについて、柳監督は「連日感想を見ている中で、こちらが意図していないことをくみ取ってコメントしてくださる方もいて、そうした反応を見ると本当に新しい発見が多い作品だなと思いますね」と。
菅原プロデューサーは「ネット上での感想を見ていて、公開されるとこちらが思いもしなかったいろいろな解釈があって、その中にはなるほどなと思うものもありました。あらためてこの作品をたくさんの方に見ていただきご感想を頂きたいと思いました!」と語った。
最後に、矢作は「今日の話を聞いてからもう一回この映画を見てほしいです。SNSで感想を書いていただけると私たちも見ることができますので、ぜひ映画を見て感想を書いてほしいです!」、松本は「観るたびにきっとまた違う目線で観られるし、気付くこともあると思うので、何回でも楽しめます。一人のキャラクターだけに注目するのもいいですよね!」、中村は「階段島の美しい映像と、キャラクターたちのパーソナルな部分、それぞれにフォーカスして観てみてください。30分ごとにSNSチェックをチェックしていますので(笑)、何回も観て感想を教えてほしいです!」とそれぞれ思いを語った。
映画「いなくなれ、群青」
公開中
原作:河野裕『いなくなれ、群青』(新潮文庫nex)
出演:横浜流星 飯豊まりえ
矢作穂香 松岡広大 松本妃代 中村里帆
伊藤ゆみ 片山萌美 君沢ユウキ 岩井拳士朗/ 黒羽麻璃央
監督:柳明菜
脚本:高野水登
音楽:神前暁
主題歌:Salyu「僕らの出会った場所」
主題歌プロデューサー:小林武史
配給:KADOKAWA/エイベックス・ピクチャーズ
©河野裕/新潮社©2019映画「いなくなれ、群青」製作委員会