浜中文一「あっという間の2時間」宇宙Six江田剛と共演!舞台「THE BLANK!」開幕

エンタメ総合
2019年09月16日
「THE BLANK!」

 浜中文一主演、江田剛(宇宙Six/ジャニーズJr.)が出演する舞台「THE BLANK!~近松門左衛門 空白の十年~」が開幕し、浜中をはじめ、江田、内藤大希、ラサール石井、演出の鈴木勝秀が囲み取材に応じた。

 物語は、戯作者として大成する前の20代の若い近松門左衛門(浜中)を描く。近松はのちの大石内蔵助である良雄(江田)と切磋琢磨し、秘密の任務である貿易「塩の道」と呼ばれる航路を開拓する。この「塩の道」の中にこそ、近松がのちに戯作者となる出会いがあった。歴史の渦に隠された秘密、波乱万丈な青春時代劇だ。

 本作は、歴史のベールに包まれた「謎」を解き明かした著書、近松洋男著「口伝解禁 近松門左衛門の真実」(中央公論新社刊)を基にした舞台。演出は、舞台「BOSS CAT」などを手掛けた鈴木勝秀が務める。

 浜中は「僕は近松門左衛門をやらせていただきます。初めて実在の人物の人を演じるので、最初はどうしようかなと思っていたんですけど、すごく楽しいです。近松門左衛門について、多少調べましたけど、調べてもすぐ忘れちゃうんで(笑)」と笑顔を見せながら語った。

 そして、江田は「のちの大石内蔵助、大石良雄役をやらせていただいております。前回、他の舞台で近松門左衛門を演じていたので、そのご縁で近松がこの役を呼んでくれたのかなと思っています。本格的な和ものの舞台は初めてなので、着付けも自分でできるようにしっかりと勉強させていただいております」と、近松との不思議な縁を感じるエピソードを。

 また、見どころについて浜中が「今回初めて歌舞伎に挑戦させていただいています」と紹介すると、他の登壇者も思わず大笑い。報道陣から「本当にやっているんですか!?」と指摘される中、浜中は続けて「歌舞伎です。所作も先生に教えてもらって。ちゃんとやってますよ」と自信満々の様子。すると鈴木から「スペイン語で歌舞伎をやるんです」と補足。続けて「これはスーパーな出来。何度見ても抱腹絶倒(笑)」と浜中に、期待を寄せていた。

 さらに、鈴木が「今回、江田が担当した振付があるんですよ」と明かすと、江田が照れたような表情で「ダンスと言えるかどうかは分からないのですが(笑)、鈴木さんからイメージをお聞きし、それに合うように作りました」と語った。

 浜中と江田と共に、“塩の道”という事業を共に立ち上げていく松鹿平馬役の内藤は劇中劇で女形にも挑戦。内藤は「文ちゃんが踊る“スペイン歌舞伎”のアシストと言いますか(笑)。盛り上げるべく、少しですが歌わせていただいております」と。コミカルな演出で思わず笑みがこぼれてしまうシーンのため「僕自身が笑わないように気を付けてます」と笑いをこらえているようだった。

 また、後水尾天皇/法皇役のラサール石井は自身の役について「僕はほとんど動かずしゃべってるだけです(笑)」と語り、「まさか近松門左衛門と大石内蔵助が知り合いだとは思わないじゃないですか。そこらへんも面白いんですよね。これがそのうちにこうなるんだなって思えると思います。淡々とやるとそれほど…と言っちゃなんですが(笑)、だけど、鈴木さんの遊び心のある演出ですごい面白くなっています。すごいドラマチックに仕上がっています、音楽も和だと思ったらあっと驚くみたいな」と作品の魅力を明かした。

 ラサールの言葉を受けた鈴木は、「和ものなので、登場人物が実在の人物で嘘書くわけにはいかないので(笑)、いつもより本を書くのに時間は掛かりました」と明かし、「自分では歴史とか分かってると思っていたんですけど、実際書き始めてみると知らないことだらけで、それがまた面白くて。近松門左衛門の人生と言うのが、20代の頃は全く資料に残っていなくて、近松洋男さんという近松のご子孫の方が書かれた本があるんですけど。口伝として近松家に伝わっているんですけど、それが本当に想像を絶するくらいの驚くべき話で、これはぜひ舞台化したいなと。構想を始めてから3年くらいです。(仕上がりは)バッチリです! とてもいい稽古ができたし、満を持してお送りできると思います」と自信を見せた。

 最後に、江田は「みんなで力を合わせて大事業を成し遂げる物語なので、カンパニー全員の力を合わせて大成功させたいです!」と。浜中は「いろんな角度から芝居を作っているので、あっという間の2時間だと思います。楽しみに観に来てください」と締めくくった。

 舞台「THE BLANK!~近松門左衛門 空白の十年~」は、9月25日(水)まで東京・よみうり大手町ホール、9月27日(金)~29日(日)まで大阪・COOL JAPAN PARK OSAKA TTホールで上演。