10月20日(日)からスタートする木村拓哉主演の日曜劇場『グランメゾン東京』(TBS系)で、東京・品川の三つ星フレンチレストラン「カンテサンス」シェフの岸田周三氏が料理監修を務めることが決定した。
本作は、店も仲間も全て失ったフランス料理のシェフ・尾花夏樹(木村)が女性シェフ・早見倫子(鈴木京香)と出会い、もう一度シェフとして生き直し、周囲と衝突しながらも世界最高の三つ星レストラン「グランメゾン東京」を作り上げようと奮闘する姿が描かれるヒューマンストーリー。ほかに、玉森裕太、尾上菊之助、及川光博、沢村一樹らが出演する。
料理監修に決定した岸田氏のレストラン「カンテサンス」は、2006年に開店し、翌年2007年に異例の早さでミシュランの三つ星を獲得。以来12年連続でミシュランの三つ星を守り続けている。岸田氏がドラマの料理監修を担当するのは本作が初めてとなる。
また、尾上菊之助演じる尾花のライバル、丹後学がシェフを務めるフレンチレストラン「gaku」の料理監修は、東京・飯田橋のレストラン「INUA(イヌア)」シェフのトーマス・フレベル氏が担当。「世界のベストレストラン50」でナンバーワンに4度も輝き、アリを食材に使用するなど独創的なメニューで世界的に有名な、デンマークのレストラン「noma(ノーマ)」の遺伝子を受け継ぎ、2018年にオープンしたばかりの話題のレストランだ。
世界に名だたる一流レストランの協力を受け、目にも鮮やかな料理の数々でも視聴者を楽しませてくれそうだ。
<「カンテサンス」岸田周三氏 コメント>
◆『グランメゾン東京』で料理監修を担当することについて
フランス料理、レストランをテーマにしたドラマということで、飲食業界にドラマを通じて活気が出てくれたらと思って協力させていただくことになりました。
(監修は)初めてです。「飲食業界に入ってみようかな、やってみようかな」という若い方たちが増えたらいいなという気持ちです。
今回はお客様の席じゃなく、キッチンの中の裏方の方が多く映されている番組なので「飲食店ではこういうことやっているんですよ」って皆さんに知っていただいて、「やってみようかな」と思う人が増えたら、と思って引き受けました。
◆自身の料理を背負った店を木村拓哉さんが演じることについて
本当に光栄だと思います。食事にこだわりのある方なので、今まで料理のことをいろいろやって来られたと思うので、スムーズにこの役に入っていくんじゃないかなと思っています。
◆ミシュランの星とは
フランス料理の料理人にとって、ミシュランの星はとても大事な意味を持っています。
東京にミシュランが来るようになってから、和食やお寿司のお店も星を取られていると思いますが、フランス料理の料理人にとって、昔から憧れているシェフたちが獲得していたものを、我々も獲得できるチャンスがいただけるようになるというのは、すごいことが起こったなと思いました。(カンテサンスが星を獲ったのは)もう12年前になります。感情が高まったのを覚えています。
◆星を守ることについて
プレッシャーはあります。星だけでなくお客様はたくさんの期待をして当店に来てくださいます。毎日毎日プレッシャーもありますけど、それは期待の表れなので、それに応えたいなという気持ちで、それをモチベーションにスタッフと共に頑張っています。
◆料理をする上で一番大切にしていること
いろいろ大事なことはありますが、最終的には“誠実さ”だと思っています。
料理は頑張ろうと思えばいくらでも頑張れますし、逆に時間が足りなくて手を抜こうと思えばいくらでも手を抜けるんです。見た目は似たような形でも、そこにおいしさだったりクオリティーを求めれば求めるほど、いくら時間があっても足りないくらい、いろんな仕事をすることになります。その時に何が大事になるかというと、プロ意識と誠実さが大事になるんじゃないかと思います。
◆料理とは
難しいですね…。僕は料理の世界に入って25年くらいたちますが、生活の一部になっているので何かに例えるのはなかなか難しいですが、僕には料理しかないので。“自分の一部”だと思っています。
◆ドラマへの期待
フランス料理の世界ってこういうことをしているんだと皆さんにお伝えできたら。
それを元に、フランス料理の世界にたくさんの方が来てくれたらありがたいなと思います。
<「INUA」トーマス・フレベル氏 コメント>
◆撮影に参加して
とても面白かったです。私自身にとってもチームの仲間たちにとっても、毎日働いているINUAという小さな世界から外へ出てこのような場所(ポール・ボキューズ)で仕事をするのは非常に良い経験で、勉強になりました。今日の撮影の雰囲気が良かったので、今後の撮影も楽しみにしています。
◆ライバルレストランという設定で自分たちの名前を出すリスクもあると思うが、協力した理由は?
まず、INUAを日本のお客様に知ってもらう良い機会になるのではと思い、協力依頼を受けることにしました。ドラマで扱われる料理はフレンチで私たちのレストランとは異なりますが、それでも8~9割は私たちの創造性を反映させてもらえるということでした。それも参加を決めた大きな理由です。
やはり番組のために、料理や料理の出し方などを変えなければいけないこともありますが、私たちが良いと思うもの、INUAの核の部分は十分に出させていただけたので、良かったと思っています。
加えて、器やカトラリーを作ってくれている工芸家の方々、花を手掛けてくれている花屋さんなど、INUAに協力してくださっている方々の素晴らしさをこの番組を通して披露できるのも魅力でした。
◆ドラマのスタッフや役者から伝わる情熱
この番組を作るために、レストラン業界を本当に詳しく研究されているということが感じられました。
◆ミシュランの存在
私が知る限り、一番歴史のあるレストラン評価の仕組みだと思います。ミシュランと言えば、誰もが知っています。
星をもらえるということは、私たちのレストラン、そして一緒に働いている仲間たちを世界の人に認めてもらえた証になりますし、料理とサービスが常に一定の水準に保たれている証にもなると思います。
誰が調査しているか明かされていませんが、そのような面でも、信頼できる評価の仕組みだと思います。
◆このドラマを観た人にどう思ってほしい?
レストラン業界の実態を少しでも知っていただければと思います。私たちが一皿一皿に込める思いやエネルギー、一人ひとりのお客様への心配り。この業界の担い手たちが仕事にかける情熱や働きぶりを分かっていただければ思います。
日曜劇場『グランメゾン東京』
TBS系
10月20日(日)スタート
毎週日曜 後9・00~9・54
※初回25分拡大SP
<第1話(10月20日放送)あらすじ>
舞台はパリ。フランス一の三つ星レストラン「ランブロワジー」で面接を受けていた早見倫子(鈴木京香)。彼女は、料理人としての人生をかけてフランスに来ていた。そんな中、ある一人の男と出会う。
その男は、倫子が“実技テスト”で前菜を作ろうとしているところに、突然駆け込んできて、一方的にメニューのアイデアを出して、代わりに作ろうとする。聞けば、昔ランブロワジーで働いていたから好みが分かるというのだ。その矢先に、男は、借金取りに追いかけられて、去っていく。
その男こそが、パリで二つ星を獲得し、三つ星に最も近いとされたフレンチ料理人。しかし、3年前のある事件がきっかけで表舞台から消え去った日本人シェフ・尾花夏樹(木村拓哉)だった。
その後、面接に落ちた倫子は、落ち込んでいる中、再び尾花と出会う。
そこで、尾花が作った料理のあまりのおいしさと、自分の実力のなさに、倫子は思わず涙をこぼす。
その時、尾花は倫子に突然、一緒に店を作らないかと提案する。
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