夏帆、箱田優子監督の手紙に感涙「私にとって大事な出会い」

映画
2019年10月17日
映画「ブルーアワーにぶっ飛ばす」公開記念舞台あいさつ

 映画「ブルーアワーにぶっ飛ばす」公開記念舞台あいさつが行われ、夏帆、黒田大輔、箱田優子監督が登壇した。

 当初10月12日に予定されていた舞台あいさつが台風のために劇場が休館になったことで中止に。この日は“緊急開催!”と銘打っての舞台あいさつとなったが、客席は超満員となった。

 主演の夏帆と共にブルーアワーTシャツ姿で登壇した箱田監督は客席を見渡し「この風景が見たくて作った映画です。私自身も映画を見に通い続けたテアトル新宿で、『こういう映画が見たい!』と思って作った脚本で、こんなに素晴らしいキャスト、スタッフと作り上げた映画で…感慨深くていま震えています」と心境を明かした。

映画「ブルーアワーにぶっ飛ばす」公開記念舞台あいさつ

 夏帆も「10代からこの仕事をしてきて、あの時、このタイミングでこの役と出会えたことは、私のキャリアにおいても意味のあることだなと感じています。頑張っていればこういう役と出会えるんだなと。箱田さんにとって初の長編監督作という大事な1本目に呼んでいただいて、こうやっていま、この場に立てるのがうれしいですし、箱田さん自身を投影した砂田という役を私にオファーしていただき、演じることができて、本当に自分にとって、思い入れの強い作品になりました」と熱い思いを語った。

映画「ブルーアワーにぶっ飛ばす」公開記念舞台あいさつ

 劇中で夏帆演じる砂田の兄を演じ、独特の存在感を放っている黒田。夏帆、砂田監督いわく、映画祭などで上映された際も、砂田兄がスクリーンに出てくるだけで、会場が「ザワザワザワッとなった(笑)」という。黒田は「それは正解なの…?(笑)」と首を傾げつつ「友達とかにも『面白かったよ』と言ってもらえています。最初の反応で覚えているのが、試写を見たウンギョンちゃんの事務所の方に『あぁ、お兄さんだぁ(笑)』と言われたことです(笑)」と明かした。

 夏帆、箱田監督の元にも映画を見た周囲の人たちからさまざまな反響が返ってきているそうで、夏帆は「身近な友達から『この役は夏帆にしか演じられない。等身大のままの夏帆が出てるね』と言われました」と明かし、箱田監督は「ザワついたメールしか来ないんですが(笑)、仲の良いお世話になった先輩から久々にメールが来て、『みっともないね』という内容で、それは褒めている意味らしくて、ちょっとうれしかったです(笑)」と笑顔で語った。

映画「ブルーアワーにぶっ飛ばす」公開記念舞台あいさつ

 この日、ソウルでのドラマ撮影のために残念ながら出席できなかった共演のシム・ウンギョンからもメッセージが届き「私は今、体は離れていますが、心は劇場にいます。この作品に出てくる砂田のキヨのように!」という言葉に、箱田監督も夏帆もニッコリ。

 そして夏帆と箱田監督に向けた「いつも一緒な気がするのに、今日一緒じゃないのが不思議です。この作品を通して私は、正直に生きてていいんだ、大丈夫なんだ、という大きいメッセージをいただきました。ありがとうございます。また会いましょう!」というメッセージに、夏帆は「砂田にとって(ウンギョンが演じた)キヨという存在は心のよりどころのような存在ですが、私にとってウンギョンちゃんの存在が心のよりどころでした」と語った。

 箱田監督は、いつも明るいウンギョンの人間性について「あの感じなのに、某シーンの裏では緊張で泣いていたというのを聞いて、『頑張らなきゃ!』と思いました。ストイックなところがすごく好きです!」と称賛した。

映画「ブルーアワーにぶっ飛ばす」公開記念舞台あいさつ
映画「ブルーアワーにぶっ飛ばす」公開記念舞台あいさつ

 そして、夏帆へのサプライズで箱田監督がしたためてきた手紙を朗読。「夏帆ちゃんの人生くれないか?」という手紙を送ったという最初の出会いから、クランクイン前の準備期間、撮影中の思い出まで、この1年半の“共闘”への感謝をつづった内容に、聞いている夏帆も、読んでいる箱田監督も涙。

映画「ブルーアワーにぶっ飛ばす」公開記念舞台あいさつ

 手紙を受け取った夏帆は、箱田監督と壇上で熱い抱擁を交わし、声を詰まらせつつ「いろんなことを思い出しました。撮影前から撮影中、いまもお付き合いさせていただいていますが、本当に箱田さんとの出会いは、私にとって大事な出会いになりました。これからもお付き合いさせていただければと思います。1本目の公開おめでとうございます!」と語り、会場は温かい拍手に包まれた。

映画「ブルーアワーにぶっ飛ばす」公開記念舞台あいさつ

映画「ブルーアワーにぶっ飛ばす」
テアトル新宿、ユーロスペースほか全国公開中

出演:夏帆 シム・ウンギョン 渡辺大知/黒田大輔 上杉美風 小野敦子/嶋田久作 伊藤沙莉 高山のえみ/ユースケ・サンタマリア でんでん 南果歩

監督・脚本:箱田優子
製作:中西一雄
企画プロデュース:遠山大輔
プロデューサー:星野秀樹

撮影:近藤龍人
照明:藤井勇
録音:小川武
美術:井上心平
編集:今井大介
音楽:松崎ナオ

製作:「ブルーアワーにぶっ飛ばす」製作委員会
製作幹事:カルチュア・エンタテインメント
制作プロダクション:ツインズジャパン
配給:ビターズ・エンド

<ストーリー>
30歳の自称売れっ子CMディレクター・砂田(夏帆)は、東京で日々仕事に明け暮れながらも満ち足りた日々を送っている…ように見えるが、口をひらけば悪態をつき心は荒みきっている。ある日、病気の祖母を見舞うため、砂田の嫌いな故郷に帰ることに。ついて来たのは、砂田が困った時には必ず現れる、自由で天真爛漫な秘密の友だち・清浦(シム・ウンギョン)。しかし、再会した家族の前では、都内で身に着けた砂田の理論武装は通用しない…やがて全てを剥がされた時、見ようとしなかった本当の自分が顔を出す―。そして、一日と始まりと終わりの間に一瞬だけおとずれる“ブルーアワー”が終わる時、清浦との別れが迫っていた…。

公式HP:www.blue-hour.jp

©2019「ブルーアワーにぶっ飛ばす」製作委員会

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