宮下草薙が初の著書「宮下草薙の不毛なやりとり」発売イベントを開催。イベント前に囲み取材を行った。
本書はテレビ情報誌「TV LIFE」で2019年1月よりスタートした宮下草薙初の連載「宮下草薙の不毛なやりとり」を書籍化。同じアパートに暮らす宮下兼史鷹と草薙航基の普段のやりとりを、宮下が執筆。連載の再録のほかに、撮り下ろしカラーグラビアやソロインタビュー、先輩・アルコ&ピースとの対談などが収録されている。
宮下は「Twitterで草薙と僕の会話を“不毛なやりとり”と題して、つぶやいていただけなのですが、それがこうしてありがたいことに書籍化となり、値段がついて売られるというのはプレッシャーもあります」と恐縮しつつ「でも肩の力を抜いて見られる、質のいい暇つぶしになると思うので、ぜひ読んでいただけたら」とPR。
また宮下は、連載を続けていく中で、うっすらと「本になるのでは…」と思っていたそうで「結構、長いプロジェクトでもあったんですが、本当にやっと(本に)なったんだなという感慨深さが込み上げてきています。本を出したいなという思いはあったのですが、こんなにも早く機会を来ると思わなかったので。これも感想をくれた方や、連載しているTV LIFEさんを買ってくださり、たくさんの反響や皆さんの支えのおかげだと思います」と感謝。続けて「何なら、僕らが生意気にグラビアとかやっちゃったりして…(笑)。タレント本的なものも僕らが出すとは思わなかったので本当にうれしい」と喜んだ。
「宮下が書いた連載内容が主なので、ほぼ宮下の本と言っても過言ではないんですけど…」と笑う草薙だが、本書には彼が書いた4コマ漫画も掲載。「4コマ漫画を描いたり、インタビューを受けたり、和装などの普段着ないような服とかも着ていて…。写真もこの前、事務所に寄ったら副社長がすごく褒めてくれたんです」と話すと、宮下が「ね、『2人とも二枚目だね』って言っていただけたので、二枚目のように(かっこよく)映っているので、チェックしていただけたら」と笑った。
表紙を見た報道陣から「役者っぽい表紙ですが、俳優デビューを狙っていますか?」という質問が。宮下が「俳優デビューですか…。草薙は人類史上演技が下手だと思うけど、個性派俳優としてなら、いろいろとやれそうじゃない?」と話すと、草薙は「周りから『デジタル放送始まってから一番下手だ』って言われるので俳優はちょっと…。僕らコントもあまりやったことがないので、難しいのかなと。身の丈のあった仕事を1個1個やっていけたら」と。
本の中でお気に入りの写真を聞かれ、宮下が本を見ながら探していると、突然草薙が「あ、宮下はこれじゃない?」と。宮下が「ちょっと、今俺が選んでいるから…」と制するも「あ、じゃあお互いに(お気に入りの写真を)選ぶ?俺の好きな宮下は…」とマイペースに本をめくり始める草薙。そして、ソロインタビューと共に掲載しているスーツの写真を見せながら「詐欺師みたいな感じなんですけど、これが俺の好きなやつ」と笑顔で報告した。
いっぽう、宮下は「これが草薙らしい」と、同じくスーツの衣装でまぶしそうな顔をした写真を挙げ「見つかった犯人みたいな(笑)。でもこれが草薙らしい1枚だと思う」というと、草薙は「いや、ほんとに何でこれを選んだの!?」とツッコんだ。
出来上がりに点数を付けるなら?という質問に、草薙が「(本を)読みましたけど、定価の1400円ギリギリの価値があると思います。ねっ?」と問いかけると、宮下は「定価の価値を超えてくれよ!」と。
そんな宮下は「僕らだけだったら80点が限界だったと思うのですが、皆さんのお力添えがあって。皆さんのおかげで100点になったと思っております。1400円以上の価値があると思います!このスピードで出せたら、第2弾も早いのかなと」と語った。
2019年は2人にとって激動の1年に。宮下は「特に草薙は、いろいろとお仕事をさせていただいて。慣れない仕事も多く、ぶつかったときもあったのですが、人生で一番、長いようで短かった1年でした。振り返ったらたくさんの出来事があるんですけど、思い出すと一瞬なので。相当充実した1年だったのではないのかなと思います」と。
いっぽう、シャツのボタンをいじりながら「何だろう…何だろう」と悩む草薙。「事務所の先輩やスタッフさん、マネージャーと、いろんな方にお世話になった1年でした。でも、自分だけ疲れている感じを出してしまって…」と考え込む草薙を見て、宮下が「ちょっと顔がずっとツラそうなんだけど、大丈夫?元気か?」と心配する場面も。
続けて草薙が「あるとき、お休みがなくてマネージャーの首を絞めたというのをポロっと言ってしまって。絞めるっていっても、ライオンが好きな猫をかむみたいなジャレている感じ。でも今は、本当に感謝しています」と弁解した。
2020年やってみたいことを聞かれ、宮下は「僕らレギュラーがひとつもないので、深夜帯で小さなレギュラー番組をひっそりやれたらうれしい。ゴールデンとかでなく、身の丈にあった感じで…」と願望を明かすと、草薙も「細く長く(芸人を)やっていけたら」と同意。
さらに宮下は「あとは、この本が『全然売れてねぇじゃん!』って言われないぐらい売れたらいいなと。目標としては、印税を見たときにちょっとニヤっとするぐらい。もし印税をたくさんいただけたら、ボロアパートで4万円ちょいのところに住んでいて、洗濯機もない状態なので、引っ越したい。あと、脳内に構想を練っている映画が3本あって。そのうち1本を小説にできたら」と明かした。
そんな宮下に対し、草薙は「何だろう…二重整形とかかな」と。しかし宮下は「僕は、この顔が面白いので整形はしてほしくないんです。(草薙の目を手で隠しながら)隠したとしても不細工なので、目元を変えたとて、おまえの人生は大きく変わらないよ?でも、やりたいならいいよ?」と笑った。
囲み取材中『ロンドンハーツ』で田村亮の代理アシスタントを務めている草薙に、田村が復帰することについての質問が。草薙は「僕があのポジションを務めるには限界だったので、本当に助かりました。番組にも早く戻ってきてくださることを願っています」と語った。
最後に、宮下は「“不毛”と言いつつも、お互いの意見がぶつかったり、けんかした際のやりとりとかも載っていたりして。そのやりとりの中で、2人の仲が縮むような話もあるので、皆さんが人とのコミュニケーションを取る一つの手法として、『こういうのもあるんだな』と思いながら参考にしていただけたら」と。
草薙は「ソロインタビューもあって『(宮下が)こんなこと思っていたんだ』と知る内容もあったので、本当に1冊…ね?(宮下を見る)。お金に余裕があれば買ってほしいなって。売れるといいね!」と語った。
「宮下草薙の不毛なやりとり」
著:宮下草薙
発行元:学研プラス
A5判・160頁/定価:1400円(本体)+税