日南響子主演映画「銃 2020」の7月10日(金)公開に先駆け、完成発表記者会見が7月2日(木)に実施された。
本作は、芥川賞作家・中村文則のデビュー作「銃」の映画化から2年を経て、新たな視点で描かれた完全オリジナル作品となる。映画界で活躍する奥山和由が企画・製作、また昨年話題を独占した「全裸監督」の総監督を務めた武正晴が「銃」に続きメガホンを取った。以下では、完成発表記者会見の模様をレポートする。
梅雨の晴れ間のなか、コロナ感染予防対策に配慮し、会見は吉本興業東京本社内の屋外スペースで行われた。そんななかで会場にキャストの日南響子、佐藤浩市、加藤雅也、企画・製作の奥山和由、監督の武正晴、本作の原案と初めての脚本を担当した中村文則が登場。映画さながらの“クレイジー”な裏話を次々に披露していく。
冒頭、奥山より「都内の新型コロナウィルス感染者が100名を超えるなか、取材にお越しいただきありがとうございます」と挨拶。続いて、この日の会場となったのが本作のクライマックスシーンのロケ場所であったことを明かした。
「撮影にはいろいろ制約があったのに、『全裸監督』で無茶苦茶やってた武監督がすべて無視し、この場所で銃はぶっ放すは、血塗れにするは…」と監督のクレイジーぶりをいきなり暴露。武監督は「撮影中は、こんな時代になるとは夢にも思わなかったが、公開できてよかった」と語った。
奥山とは旧知の仲だという佐藤は、本作に出演したきっかけについて「(奥山は)クレイジーな映画ばかり作っている人。武監督とは、彼が助監督だった頃からの付き合い。この2人が作るなら“アナーキー”な映画になると思い参加した」と語る。
加藤雅也も「奥山さんとはデビュー作からのお付き合い。武監督とも何本かご一緒させていただいた縁」と語りながらも、「当初は(吹越満が演じた)刑事の役だと聞いていたのに撮影1週間前に突然“ストーカー”役に突然変わっていた」と衝撃の事実を明かす。「(刑事役として)佐藤浩市さんとやりあえると楽しみにしていたのに…」と悔しさをにじませた。
そして、本作で初の脚本を手掛けた作家の中村文則は「小説の執筆で忙しいのに奥山さんの口車に乗せられ、気付いたら脚本を書くことになっていた…」と振り返った。
拳銃を拾ったことで運命を大きく変えていく主人公の東子。そんな彼女をめぐるクレイジーな人間たちが強烈なパワーで織りなす本作。「まさに、不条理の疾走。コロナ禍の今、抑圧された社会のなかでストレスを感じている人にこそ、見て欲しい。スカっとする映画です」と締め括った。
<動画>
映画「銃2020」予告編
<作品情報>
「銃2020」
2020年7月10日(金)TOHO シネマズ 日比谷ほかにて全国ロードショー
企画・製作:奥山和由
原案:中村文則
監督:武正晴
脚本:中村文則・武正晴
出演:日南響子、加藤雅也、友近、吹越満、佐藤浩市
製作:吉本興業
企画:チームオクヤマ
制作プロダクション:エクセリング
配給・宣伝:KATSU-do
<WEB>
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