東京・新宿明治安田生命ホールにて開催されたライブの模様を収録したDVD「磁石漫才フェスティバル 特別追加公演」を12月17日(水)にリリースする磁石さん。そこで60分を超える長尺漫才を披露した磁石さんにインタビューしました。
昔より自分の言葉でしゃべれるようになった(永沢)
――今回のライブは長尺漫才でしたが、手応えはいかがでしたか。
永沢:毎年、単独ライブは楽しくやらせていただいています。長尺漫才は、ネタを倍くらいに作らなきゃいけないので、大変ですね。今回は、「ツッコミ対ボケ」っていうのを特に意識しました。
佐々木:大変ですけど、長尺漫才は嫌いではないですね。コントをやるのも楽しいですけど…
――ネタ作りなどで大変だったことはありますか。
永沢:ネタの数が単純に倍になるので、大変でした。コントのほうがすごく簡単だなと思います。普段コントをやらないので、「こういうのをやってみよう」っていうのをそのままコントにしているので、すぐにできるんです。漫才は普段やっているのもあって、大変ですね。ネタの数も多いし、芸歴も長くなってきたので、やるお題がないんですよね(笑)。別に何でもいいわけではないですし、なかなかお題がないなっていうなかで、やってないお題とかで作ってみたりはしているんですけど…。
――ライブのいいところを教えてください。
永沢:反応が生なところです。番組とかだと「いや、スベったな」とか「イマイチだったな」と思っても、オンエア見たら意外とウケていたり、面白く編集してくれたりするので…ライブはそうはいかないですから。観客の反応を見て、急遽何か足したりなど変えたりすることはありますね。
――長年一緒に漫才をやってきて、変化したことはありますか
永沢:昔よりはだいぶ自分の言葉でしゃべれるようになりました。昔は本当に台本を覚えてっていう感じだったんですよ。今はそんなに練習しなくなり、ネタ合わせとかもだいぶ減りました。今回は単独で長いので、自由にやっています。
佐々木:永沢が思いつきのボケとかも言うようになっているので、楽しいですね。不意打ちのボケにツッコむと、時間が経ったときに「あそこはああいえば良かったかな」っていうのはありますけど、予定にないことを言ってきたどうしようとかではないので、そこは楽しいです。特に単独ライブだと、ミスったからどうっていうのもないので…それはそれで楽しいと思います。
――芸人になっていなかったら、何をしていたと思いますか。
永沢:何をやっていたんですかね?特にしたいこともなかったので…ただ、こういう仕事に就いてみて、クリエイティブなことをするのは好きだなと思いました。昔から、学級新聞作ったりなど、モノをつくるのは好きだったので…。自分で漫画や小説を書いたりとかそういうのは好きなので、そういう仕事ですかね。あんまり普通にノルマをこなすサラリーマンなどは、全然想像できないですね。
佐々木:どうなんですかね…。一番濃厚なのは、実家の巻き寿司屋を継ぐことですかね。僕は16歳から芸人をやっていたので、あんまり考えてはいなかったです。学生時代から自分に向いていることをしたいなとは思っていたので、なんとなく向いてるかなって思って芸人になって…そこからは芸人になっていなかったらとかは考えたことがないです。
我々は一番応援しやすい位置にいる(佐々木)
――今年を振りかえって、どんな一年でしたか。
佐々木:念願だった『今夜もドル箱Ⅴ』に出られたのはうれしかったですね。
永沢:ぼくは『アメトーーク!』に出たことです。やっぱり、すごい反応がありました。普通の番組に出ても、もうそんなに反応はないんですけど…『アメトーーク!』とかはオンエア中に何件もLINEが来たり、すごい影響力があるんだなと思いました。
――来年、挑戦したいことはありますか。
永沢:レギュラーがほしいです。1本はあるんですけど、レギュラー番組が欲しいですね。前に「ひかりTV」で、テリー伊藤さんがMCを務めて、僕らがロケをしにいくという番組(『テリー伊藤の日本横断!ジモプリ発掘プロジェクト』)があったんですが、それがすごく楽しかったんです。月1回、福岡や高知とかにロケに行って、3泊4日くらいで、ただ旅行して帰ってくるっていう…その土地の有名なものを見て、おいしいものを食べて、かわいい女の子5人と旅して帰ってくるという、ロケがすごく楽しかったです。ただ旅行してお金をもらっているので、そういうのをやりたいなって思います。楽しいですよね。この仕事は楽しいのが一番ですから、そういう楽しい仕事をしたいですね。
佐々木:レギュラーもそうですけど、出たことのない番組や行ったことない県に営業に行きたいです。けっこう行かせてもらっていますけど。
――ファンに向けて、メッセージをお願いします。
永沢:いつもすみません(笑)…「いつもすみません」とかしか言いようがないですね。いつも応援していただいて、固定ファンもいて、本当にありがたいです。ワーキャーとかはもうないですけど(笑)。ファンには、結婚している人も多いですしね。
――若手時代からずっと応援してくれているファンが多いんですよね。
永沢:それはいいことだなって思っています。さまぁ~ずさんとかバナナマンさんとかの単独ライブに行くと、お客さんも昔からのファンの方が多かったりするので…家族で来ていたりとか、そういうのはいいなぁって思います。自分たちもそうなっていけたらいいなと思うので、なるべく諦めないで(笑)付いて来てほしいです。
佐々木:ファンの方々って、僕らぐらいの位置にいる人の方が応援しがいがあると思うんです。例えばこれで僕らがポーンと売れちゃったりすると、応援熱が冷めてしまう可能性もあるので、長く僕らを応援できるという意味では、この売れていない状況に感謝していただきたいですね(笑)。まぁ、人間の心理としてあるじゃないですか。頑張って応援して…売れてほしい気持ちはあるけど、売れちゃうと「もう巣立っていった、私のもと」みたいなこともあると思うので。そう考えると、けっこう我々15年以上その一番応援しやすい位置にいるので、これからも応援していただけたらなと思います。
PROFILE
磁石…じしゃく
佐々木優介…1980年3月31日生まれ。広島県出身。
永沢たかし…1979年12月28日生まれ。秋田県出身。
2000年コンビ結成。
「THE MANZAI2014」では、3回目のファイナリスト入りを果たしている。
DVD情報
4年ぶりとなる漫才ライブ「磁石漫才フェスティバル2014 特別追加公演」を7月21日(月)に東京・新宿明治安田生命ホールにて開催。 本作にはライブで披露した60分を超える長尺漫才2本と幕間映像として上映した「ハイテンション大食い」に加え、未公開映像の「パンイチグランプリ」を収録!
出演:磁石(佐々木優介/永沢たかし)
発売日:2014年12月17日(水)発売
品番:PCBE-12185
価格:3,800円(本体)+税
収録時間:本編102分+特典映像16分
発売元:ホリプロ
販売元:ポニーキャニオン
(C)2014 HORIPRO INC.
●DVD発売記念イベント情報
来年2015年1月18日14時より都内にてDVD発売記念イベントを開催。タワーレコード渋谷店、池袋店、新宿店、秋葉原店にて同作を購入した人を対象に先着で参加券を配布します。
●取材/遠藤綾野