大河ドラマ『麒麟がくる』(NHK総合)に出演する小籔千豊からコメントが届いた。
小籔が演じるのは、二条家の当主・二条晴良。永禄11(1568)年より、関白職となり、公家同士の力関係の中で、近衛前久(本郷奏多)と対立する。10月4日(日)放送の第26回「三淵の奸計(かんけい)」で初登場する。
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大河ドラマ初出演となる小籔は、「オファーを聞いたときは本当にビックリしましたし、『きっと悪いヤツの役なんだろうな』と思いましたね。嫌みったらしい悪い役を演じる人はいないかと考えていた制作スタッフが、別の作品を見て『こいつ憎らしいな』と思い、入れてやろうかみたいになったのではないかと、勝手に想像しています(笑)」と。
また、「他局の方からも『大河ドラマ出演おめでとうございます』と言われました。『あの番組面白かったですね』という感想はいただきますが、出演が決まったことで『おめでとうございます』と言われたのが初めてでしたので、驚きました。『座長就任おめでとうございます』以外に言われたことはないかもしれません」と明かした。
公家という役柄については、「公家の方を実際に見たこともないですし、友達にもいないですし、知り合いで『公家とバーベキューした』という話も聞きませんので、公家のイメージがどうしても想像の範囲でしかありませんが、演出の方やプロデューサーの方からどういう感じの役なのか事前にお話を伺ったので、そのイメージを守って演じていきたいです」と。
そして、「公家でも、将軍を利用して自分の権力を誇大にしていこうという人や、パワーバランスを気にして出世を虎視眈々と狙っている人など、ある人から見たら悪い人、ある人から見たら利用価値がある人がいて、こういう世界はサラリーマンの社会でもあるのかなと思い、現代の人の感覚に照らし合わせてやっていこうと思っています。ある方向から見たら悪だけど、ある方向から見たら悪ではないということは、きっと皆さんの身近な世界にもあると思います」と説明した。
小籔が演じる二条は近衛前久と対立する立場となるが、「作品としては近衛目線で描かれるので、視聴者の皆さんは、二条晴良は腹立つなとか、いやらしいヤツだなという印象を持つと思いますが、二条としては別に憎たらしいことを言おうとしているのではなく、二条にもある種の正義があり、ちゃんとした政治をしたいという思いから、自分は正しいことをしていると思い、やっていたのではないでしょうか」と。
撮影については、「所作指導の先生やことば指導の方についていただき、袖の持ち方や笏の持つ位置など、逐一教えていただいています。さすが大河ドラマ。盤石の布陣ですね!何とか僕でも所作は公家に近い形にできていると思います」と。
続けて「本当は馬に乗って誰かを斬ってみたかったですが、今回は公家ですし、忍法を使って誰かを暗殺するシーンもありませんので(笑)、粛々と公家に近づけるように努力していきたいです」と語った。
最後に、「僕としてはできるだけドラマの世界になじみたいので、『あいつ出てたんか?』と言われるくらいになりたいですし、近衛さんや他の方を通して『二条は嫌なヤツだ』と思ってご覧いただけたらありがたいです。近衛前久役の本郷奏多さんがすごくすてきな俳優さんですので、本郷さんを皆さんで応援していただき、そして僕を憎んでいただけたらと思います」とメッセージを送った。
番組情報
大河ドラマ『麒麟がくる』
NHK総合ほか
毎週(日)後8・00~8・45
©NHK