板垣瑞生インタビュー「僕らの一員になったつもりでのめり込んでほしい」ドラマ『FAKE MOTION‐たったひとつの願い‐』

特集・インタビュー
2021年01月13日

板垣瑞生インタビュー

卓球に懸ける高校生の熱き青春を描いた『FAKE MOTION‐卓球の王将‐』のシーズン2『FAKE MOTION‐たったひとつの願い‐』が1月20日(水)スタート(日本テレビほか 毎週(水)深0・59)。今作の主人公・土方歳鬼を演じる板垣瑞生さんが見どころを語ってくれました。

◆今作は土方の視点から描かれるわけですが、演じる上で心掛けたことはありますか?

シーズン1の土方は、どちらかと言うとクールなキャラでした。そこも魅力ですが、ドラマの主人公としてはちょっと違うのかなと思って。プロデューサーさんや監督と話し合い、少年マンガの主人公のような熱さも持ち合わせたキャラクターになりました。物静かだった口調もちょっと荒っぽく、時には軽さも感じられるようになっていたりしますね。前作から半年後の設定ですし、あの戦いを経てどう変わったのか。土方の成長や変化みたいなものも感じていただきたいです。

◆撮影は既にクランクアップ。振り返っていかがでしたか?

前作でもご一緒したスタッフさんばかりでしたから、コミュニケーションは取りやすかったですし、意見も言いやすかったです。やたらと動き回りながら会話してみるとか、泣く場面じゃないのに泣いてみるとか、現場で思いついたことをいろいろ試したんですけど、その都度撮り方を工夫してくださって。おかげで想像以上に厚みのあるものに仕上がったシーンもたくさんありました。すごく自由度の高い現場でしたし、支えてくださったことに感謝しています。

◆最大の見せ場となる卓球バトルは、どんなことを意識して演じましたか?

卓球のうまさや強さというより、カッコよさ重視ですね。一つひとつの動きは大きく、ポーズはビシッと決めて。例えば土方はラケットを持っていない方の手を前に出して、狙いを付けながらプレーをするんですけど。そこは、ちょっとヒーローっぽい動きを意識しました。あとはそれぞれギフテッドという特殊能力を駆使して戦うので、そこも見どころだと思います。意外と難しくて、いろいろ試行錯誤を繰り返しながら演じました。

◆このドラマで卓球に触れたことで、卓球のイメージは変わりましたか?

想像以上に刹那の瞬発力が問われる競技なんだなと思いました。あとは勝利という同じゴールを目指してはいるんだけど、いろんなプレースタイルがあって、それをどう極めていくのかという戦いでもあって。奥の深いスポーツだと感じます。

板垣瑞生インタビュー

◆今作の敵となるのが大阪の天下布武学園。演じるキャストの印象はいかがでしたか?

天下布武学園のキャストさんは、舞台経験が豊富な方が多くて。映像を中心にやってきた僕としては瞬発力で負けないようにしなきゃと思ったし、舞台と映像の違いみたいなものを役に反映させたいとも思いました。あとはやっぱり、中心にいる織田役の荒牧(慶彦)君がものすごい存在感でしたね。ドンと構えていてくれるから思いっきりぶつかっていけたし、対峙しているとだんだん、敵というよりもリスペクトに近い感情になっていったんです。それは僕自身の荒牧君に対する思いとリンクしていたし、互いに腕を認め合う剣豪同士みたいな関係性でいいなと思いました。

◆天下布武と戦うため、東京勢は連合を組んで立ち向かうことになります。その一員となる明智役を草川直弥さんが演じました。

直弥とはもともと友達で、今回こうして一緒にできたことがうれしかったです。明智は元天下布武のエースで、要は敵サイドの人間なんですけど。直弥の持っている素直さや優しさがいい感じで雰囲気を和らげていて、それが明智という役柄にぴったりだなと。ただ直弥もかなり気合が入っていたみたいで、最初のシーンでガッと僕の胸ぐらをつかんできたんです。引きはがそうとしても、なかなか手を離さなくて。でも、そのぐらい本気で挑んできてくれる感じがうれしかったし、彼が明智役で本当によかったと思います。

◆初めて『FAKE MOTION』の世界に触れる人に、お薦めのポイントはありますか?

僕ら自身のエネルギーやいいものを作りたいという情熱が込められている作品で、見てくださる皆さんもメンバーの一員になったつもりで見ていただきたいです。土方たちと感情を共有することで、よりストーリーにのめり込めると思います。あとは土方だけでなく、ほかのキャラクターも少しずつ変わっていたりするので。前作を見ていただいた方はその変化みたいなものも楽しんでいただけると思います。

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◆『エール』で初の朝ドラ出演、『社内マリッジハニー』でドラマ初主演を飾るなど20年は役者として転機を迎えた年だったと思います。周囲の反応はどうですか?

落ち着いたねって言われるようになりました。確かに自分でもちょっと地に足が着いたというか、表現したいことが見えてきた気がします。役者一本で行こうと決めて、肝が据わってきた部分があるのかもしれません。もちろんまだまだとは思いますけど、不安より期待感が圧倒的に大きいですね。年齢的にも20歳を迎えて、今もすごく楽しいですが、ここから人生もっと面白くなるんじゃないかと思っているんです。

◆役者以外でやってみたい仕事はありますか?

ラジオ番組をやってみたいです。というのも、『波よ聞いてくれ』というアニメにすごくハマっていて。お話として面白いし、ラジオ番組がどういうふうに作られているかを知ったことで、自分もやってみたいと思うようになりました。意外と物事って何か理由がないと動けなかったりするので、そういう意味ではいいきっかけをもらえた気がします。

◆もし実現したら、どんなラジオ番組にしたいですか?

友達を呼んでフリーダムにやりたいです。普通にやっても仕事感が出ちゃうし、話すことに関しては僕はアマチュアなので。なのにプロの方と同じようなやり方をしても面白いものは作れないんじゃないかなって。でも友達と一緒だったらリラックスして話せるし、パーソナルな部分も見せられる。幸い、個性的な友達が周りにたくさんいるし、面白い番組にできるんじゃないかなって思います。

板垣瑞生インタビュー

PROFILE

●いたがき・みずき…2000年10月25日生まれ。東京都出身。A型。最近の出演作にドラマ『社内マリッジハニー』、連続テレビ小説『エール』、映画「鬼ガール!!」「映像研には手を出すな!」など。

番組情報

『FAKE MOTION‐たったひとつの願い‐』
日本テレビほか
毎週(水)深0・59~1・29

●1月20日に続いて1月27日も、花江夏樹のナレーションで送る『FAKE MOTION -卓球の王将-』特別編を放送
●Hulu、dTVでも配信

企画・原案:汐留ヱビス商店街
監督:滝本憲吾
脚本:小山正太、杉原憲明、山下すばる
プロデューサー:前田直敬、森田美桜、小野陽子
出演:板垣瑞生、草川直弥、田中洸希、吉澤要人、森崎ウィン、荒牧慶彦、佐野勇斗、古川毅 ほか

<ストーリー>
空前の卓球ブームにより、卓球の勝敗によりすべてを決する時代。高杉(佐野)ら恵比寿長門学園は東東京の絶対王者として君臨する薩川大学付属渋谷高校を破り、東京に自由をもたらす。しかし半年後、大阪の頂点・天下布武学園の魔の手が東京に忍び寄る。都立八王子南工業高校の土方(板垣)は連合軍を結成し、天下布武と戦うことにするが…。

●photo/中田智章 text/小山智久 hair&make/磯野亜加梨 styling/石橋修一

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