新川優愛インタビュー「私だけは不器用な奈々江にしっかりと寄り添ってあげたい」『愛しい嘘~優しい闇~』

特集・インタビュー
2022年01月14日

『愛しい嘘~優しい闇~』

愛本みずほによる人気コミック「愛しい嘘 優しい闇」をベースに、オリジナル要素も加えたラブサスペンスドラマ『愛しい嘘~優しい闇~』(テレビ朝日系)がまもなく放送開始。波瑠、林遣都、溝端淳平、本仮屋ユイカ、黒川智花、新川優愛が演じる同級生たちが再会したことから巻き起こる不可解な事件や仲間の連続死…。TV LIFE webでは、“疑惑の同級生”6人によるインタビュー連載を実施。記念すべき第1回には中学時代からのマドンナ・岩崎奈々江役の新川優愛さんにご登場いただき、作品の見どころをたっぷりと語ってもらいました。

 

◆いよいよ放送がスタートします! まずは、最初に台本を読んだ時の印象をお聞かせください。

自分でも驚くほどだったんですが、読む手が止まらなかったです。普段、台本を読む時はまず、物語全体の流れを理解するようにフラットな気持ちで目を通すようにしているんです。でも、今回は第1話から完全にいち読者になっていました。“えっ!?”や“どうして!?”、“ウソでしょ!?”が連続していって(笑)。“早く続きが読みたい!”と、新しい台本が届くのを常に待ちわびていました。

◆確かに、第1話を読んだだけでも怒濤の展開で驚きました。

しかも衝撃的な内容が1つや2つではなく、“これでもか!”と畳み掛けてくるので、できれば視聴者の皆さんには放送を録画して、繰り返し見てほしいです。冒頭の同窓会のシーンにも、あとで見返すと“この人物のこの表情ってもしかして…”という発見がたくさんあると思います。

◆今回演じる岩崎奈々江という役についてはいかがですか?

このドラマは中学時代を一緒に過ごした6人の仲間が14年ぶりに再会するところから始まるのですが、その中で奈々江は、昔も今もみんなのマドンナ的な存在なんです。ただ、それは見せかけなんですよね。華やかな人生を夢見ながらも、実際は家庭の事情で地元の山梨から出ることができず、理想とはかけ離れた生活を送っている。しかも、30歳という年齢になり、まわりがどんどん幸せになっていくことに焦りを感じ始めていて。こうした役は私にとってすごく久しぶりだったので、最初はどう演じていこうかすごく悩みました。もしこれが20代前半の役だったら、自分が憧れる姿に突き進んでいくさまを分かりやすく表現できると思うんです。でも30歳だと、大人なだけに余計に感情をこじらせていたり、抱えている悩みも複雑になっている。だからクランクインしてからも悩むことが多く、いつも監督に相談し、アイデアをいただきながら役に臨んでいました。

『愛しい嘘~優しい闇~』

◆奈々江に共感する部分はありますか?

共感とは少し違うかもしれませんが、“奈々江は別の形の素直さをみんなの前で出せたら良かったのにな”と思うことはよくありました。というのも、彼女の場合、行動や思考がどれも悪い方向に出てしまっているんです(苦笑)。生き方や人付き合いがすごく不器用ですし、それが見ていてとてももどかしかったので、私だけはそんな彼女にしっかりと寄り添ってあげたいなという思いで演じていました。

◆その不器用さを隠すように虚勢を張っているところもありますよね。

そうなんです。けど、それってきっと誰もが同じだと思うんです。例えば、ある人がいつもと同じように明るく挨拶をしていても、もしかしたら前日にかなしい出来事があったかもしれない。それでも、そうした感情を隠しながら生きているのが人間であって。14年ぶりに再会した友人たちも、望緒(波瑠)は漫画家になっていて、玲子(本仮屋ユイカ)も弁護士になって夢を叶えている。優美(黒川智花)だって結婚して幸せな家庭を築いているように見えますが、実はそれぞれにつらいことを乗り越えてきた過去があったり、今現在も壁にぶつかっていたりするのに、奈々江にはみんなの幸せそうな部分しか見えていない。だからこそ、負けたくない思いから、間違った虚勢の張り方をしてしまう。そこに気づいていれば、もっと別の人生もあったはずなのになって思ってしまいますね。

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