映画「名付けようのない踊り」田中泯と大泉洋の対談動画公開

映画
2022年01月26日
©2021「名付けようのない踊り」製作委員会
©2021「名付けようのない踊り」製作委員会

「ジョゼと虎と魚たち」(03)、「メゾン・ド・ヒミコ」(05)、「のぼうの城」(12)などで知られる犬童一心監督が、世界的なダンサーとして活躍する田中泯の踊りと生き様を追ったドキュメンタリー映画「名付けようのない踊り」が1月28日(金)に公開される。これを記念して、大泉洋と田中の対談動画映像が解禁された。

田中は、1978年にパリデビューを果たし、世界中のアーティストと数々のコラボレーションを実現。そのダンス歴は現在までに3000回を超える。映画「たそがれ清兵衛」(02)から始まった映像作品への出演も、ハリウッドからアジアまで広がっている。

そんな独自の存在であり続ける田中を、「メゾン・ド・ヒミコ」への出演オファーをきっかけに親交を重ねてきた犬童監督が、2017年8月から2019年11月までポルトガル、パリ、東京、福島、広島、愛媛などを巡りながら撮影。この間に田中は72歳から74歳になり、5か国、48か所で90の踊りを披露。その一部を切り取り、一本の稀有な映画が誕生した。

田中と大泉が初共演を果たしたのは、2015年放のNHKの連続テレビ小説『まれ』。大泉が「でも実は、そのちょっと前に京都の撮影所でお会いしているんですよ。その後に朝ドラ(での共演)が決まったんで。不思議なご縁もあるなと思ったんですよ」と明かすが、田中は「本当に? 記憶違いなんじゃないの?」と笑った。

また、大泉は「(塩田での塩作りのために)塩田に立ってるあのお姿は、本物よりも本物らしいというか。何をやってもそうなっちゃうのがすごいなと」と『まれ』の撮影を振り返る。さらに「大河ドラマ(『鎌倉殿の13人』)でも泯さんだけがタイムスリップしてきた人に見えるんですよ。なんでなんだろうなと思いますよね」と感心した様子を見せた。

近年は俳優として映画・ドラマへの出演が相次ぐ田中。役作りの仕方について「僕はせりふを覚えるのが嫌いだし、上手にしゃべれるわけでもない。だからまず、その人はどういう気配を放っているのか、背中はどうなっているのか、肩がどうなっているのか、そっちの方に関心がいってしまう。身体がその人になるというかね」と説明した。

大泉が田中の踊りを初めて見たのは、中野区にある小劇場「plan-B」での公演だったという。大泉はその公演について「あれだけ動かないものを見ているのに、体験としてはすごいスリリングなわけですよ。もう劇的としか言いようがない。衝撃的な体験でしたね」と熱弁。

さらに大泉が公演後のやりとりについて振り返ると、「終わった後に、あなたが『笑っちゃいけないんですか』って言ったのがうれしかったんですよ」と笑う田中。そして「僕はね、笑おうが怒ろうが、その見ている人の中に、きっかけが全てあるはずなんです。だからあそこでゲラゲラと笑い声が出ても、まったく僕は平気なんですよ。平気というよりはむしろ望んでいるわけです。それが当たり前なんだから」と踊りに対する思いを語った。

大泉は、今回のドキュメンタリー映画について「誰もが泯さんの踊りを生で見られるというわけではないからこそ、この映画は見た方がいい。こんな世界があるのかと思いますし、めくるめく(踊りの)世界が広がってるので。そういった意味では犬童(一心)監督がよくぞいろんな所についていって、撮ってくれたなと思いますね」とコメント。

最後に大泉は「僕は突きつけられる感覚というか、それでいいのか、おまえと言われてるような感覚があるんです」と前置きしつつ、「自分じゃ、なかなかムチを入れられないんですけど、そのムチを目の前で入れてもらえるというか。そういう感覚が欲しくて、田中泯を見たいと思うんじゃないですかね」と田中の魅力について語った。

大泉洋×田中泯対談動画 前編

大泉洋×田中泯対談動画 後編

作品情報

「名付けようのない踊り」
2022年1月28日(金)公開

<出演>
田中泯
石原淋/中村達也、大友良英、ライコー・フェリックス/松岡正剛

<スタッフ>
脚本・監督:犬童一心
プロデューサー:江川智、犬童みのり
アニメーション:山村浩二
音楽:上野耕路

配給・宣伝:ハピネットファントム・スタジオ
制作プロダクション:スカイドラム
製作:「名付けようのない踊り」製作委員会

公式サイト:https://happinet-phantom.com/unnameable-dance/

この記事の写真

©2021「名付けようのない踊り」製作委員会

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