2月11日(金)の『金曜ロードショー』(日本テレビ系)は、「クール・ランニング」を放送。その放送を前に、映画大好き芸人・こがけんが作品の魅力を語った。
本作は、冬季オリンピックの実話に基づくハートフルコメディー。1988年のカルガリーオリンピックで冬季五輪に初めて出場した常夏の南国・ジャマイカのボブスレー選手団の実話に基づく物語だ。初めての挑戦ゆえに次々と起こる問題に立ち向かいながら、力を合わせて試合に臨む陽気なメンバーたちの姿を描く。
こがけん コメント
冬のオリンピック真っ只中ですね!
そんな今こそ見て頂きたい映画が「クール・ランニング」です。常夏の国ジャマイカからボブスレーで冬のオリンピックに初挑戦するという話ですが、実はディズニー映画なんです。僕らの世代の方は、ボブスレーをこの作品で初めて知ったという方も多いんじゃないでしょうか?
まず先に話しておきたいことはこの作品の設定です。雪を知らない常夏のジャマイカ人がボブスレーに挑戦するという物語ですが、驚くことに、実話に基づいているんです。
それを知った時はオーマイガーでしたね!
◆「クール・ランニング」の魅力は?
愛すべき登場人物達のキャラクターですね!
とにかく、この主人公とコーチのキャラ立ちが素晴らしいんです。
真面目で一途なデリース、お調子者のサンカ、武骨だけど情に熱いユル・ブレナー、引っ込み思案のジュニア、闘志を内に秘めたコーチのアーブ。お互いがお互いを支え合う関係性なんです。デリースが思い詰めた時はサンカがガス抜きをしてくれるし、ジュニアが殻に閉じこもってしまったらユルが手を差し伸べる。なんて素敵な関係性なんでしょうか。
◆特におすすめのシーンは?
ジュニアとユル・ブレナーとの酒場でのシーンですね。
ユル・ブレナーとジュニアは元々短距離の選手でしたが、ジュニアの転倒のせいでオリンピック出場を逃してしまいました。それが原因でチーム結成当初は、ユルとジュニアは決して良好な関係とはいえません。しかし、オリンピックの選手村の酒場でドイツ選手にバカにされたのに何も言い返さないジュニアを見てユルはたまらずトイレに連れてってこう言うんです。
「鏡を見ろ!何が見える!俺には見える!プライドだよ!そしてパワーだ!他人にコケにされたら、絶対に黙っちゃいねぇ頼もしい男がここにいる。」
いつも自分の意見を飲み込んでしまうジュニアを、仲間として、一人の友人として奮い立たせてくれてるんですね。とても素晴らしいシーンです。
また、ジュニアにはある意味オリンピックよりも大きな壁が存在します。彼を認めていない父親です。彼が父親と対峙した時にも近くにはユルの姿が。まるで本当の兄弟のようで素敵な関係ですね。
そして選手だけじゃありません。過去に過ちを犯したコーチのアーブも、選手を育てていく過程で己の過去と向き合い本来の自分を取り戻していくんです。
“真剣にチャレンジをする人に平等にチャンスを与える”
この作品が長年親しまれている理由はここにあるのではないでしょうか。
◆注目ポイントは?
そもそも、弱小デコボコチームが偉業を果たす話って面白いですよね。
期待されていない人達のジャイアントキリング、いわゆる番狂わせの作品は爽快感もあります。「ロッキー」や「がんばれ!ベアーズ」もそうですが、本作のような番狂わせのスポーツものの「メジャーリーグ」「スーパー・タッチダウン」の様な作品が80年代末期から90年代の初頭に立て続けに出てくるんですね。これは、景気が良くて未来の見通しが明るかったご時世で、俺たちもやれるんだ!的な風潮が反映されていたからかもしれません。
ちなみに本作でコーチのアービングを演じるジョン・キャンディですが、実は昨年末にも放送した「ホーム・アローン」にも出ていました。母親が自宅に帰る時にバンドの一団のワゴンに乗せてもらいますよね? あの時のバンドリーダーの役を演じているのが、このジョン・キャンディなんです。この「クール・ランニング」でも、「ホーム・アローン」同様、愛嬌ある見た目と優しさが滲み出る魅力的なキャラクターを演じていますね。本作の1年後に亡くなってしまいましたが、僕にとって、とても印象的で大好きなバイプレーヤーの一人です。
実際に本作のヒットを受けた後に開催されたリレハンメルオリンピックにもジャマイカチームは出場して、大変人気を博したそうです。作中で、オリンピックの解説者がジャマイカチームを見て「彼らはどこから?」と聞いて地元の応援者が「ジャマイカ!」と答えるシーンがあるんです! みなさんも、一緒に応援してみてはいかがですか?
番組情報
『金曜ロードショー』
「クール・ランニング」
日本テレビ系
2022年2月11日(金)後10・00~11・54
この記事の写真
© 2022 The Walt Disney Company. All rights reserved