3月12日(土)から放送される亀梨和也主演のWOWOW『連続ドラマW 正体』より、現場レポートが到着した。
原作は、デビュー作「悪い夏」で第37回横溝正史ミステリ大賞優秀賞を受賞した染井為人の「正体」(光文社刊)。監督は、興行収入23億円を超えて昨年を代表する大ヒット作となった「事故物件 恐い間取り」で亀梨とタッグを組んだ中田秀夫が務める。
共演には黒木瞳、市原隼人、貫地谷しほり、堀田真由、濵田崇裕(ジャニーズWEST)、音尾琢真、若村麻由美、高畑淳子、上川隆也らを迎えて、傑作サスペンスの映像化に挑む。
<撮影現場レポート>
2021年10月、あるオフィスを借りての撮影が朝から行われていた。「おはようございます」と言いながら入ってきた亀梨は、真っ白のスーツに金髪という出で立ち。インパクトのある扮装の彼を、どうしても目で追いたくなる。亀梨が演じているのは、死刑判決を受けながらも逃亡を続ける鏑木慶一。その鏑木が身分を偽り、フリーライター“那須隆士”と名乗って、WEB編集プロダクションのディレクター安藤沙耶香に初めて会うシーンだ。「ここまで明るい髪色にしたのは初めて。ブリーチをしたのも十年以上ぶりですよ。金髪姿が自分でもまだ見慣れなくて」と笑いながら、鏡の前で自ら髪を整えた亀梨。応接室に入り、亀梨和也から“那須”の顔になった。
女性向けサイトでライター兼ディレクターを務める安藤が、これまで仕事を頼んでいたライターの那須と初めて顔を合わせる場面。その美貌に安藤が思わずハッとするほどの、インパクトのある出会いだ。安藤役の貫地谷しほりもスタッフにあいさつをしながら部屋へ。応接室のホワイトボードには、安藤が編集を務める女性向けサイトの企画会議の記録がぎっしりと書かれており、いかにもWEBメディアの編集部という空気だ。
この出会いのシーンの見せ方に、中田秀夫監督は強くこだわった。ここで視聴者に衝撃を与えたいという意図を、亀梨と貫地谷に丁寧に伝える。雑談をしながら契約書に判を押したりと日常的な動きをしているが、2人の内面にはそれぞれの思惑が渦巻いている。カメラを滑らかに移動させるためのレールが室内に敷かれ、本番では2人の表情をつぶさに捉えることとなった。
「ここは鏑木が“遠藤雄一”から“那須隆士”に変わる瞬間であり、視聴者にその変化を印象づけるシーンでもありますよね。芝居としては、沙耶香への視線をあまり強くしたくはないけれど、ちょっと相手を見ようとするような……。そういう雰囲気をまとったほうがいいですかね?って貫地谷さんとも話しました。沙耶香が那須に対してビビッと感じるところでもあったので、『守りたい』と思ってもらえるよう、メイクさんに美顔器をやってもらったんですよ(笑)」(亀梨)
麗しい佇まいのライター那須だが、なぜかキャリーケースを持ち運んでいた。その荷物に違和感を感じなかったことが、安藤の運命を大きく変えていく。
「嘘をつかなければ生きられない鏑木って、切ないですよね。その切なさは多分、『自分は何者でもない』っていう思いから来ているんだと思う。でも彼は⼈と会うたびに、相手とちゃんと向き合っている。遠藤、那須などの人物設定はあるけれど、⼈と向き合うときは鏑木本来の人間性が消えていないようにしたい。少しでも彼の素顔を感じてもらえるように、最後まで丁寧に演じていきたいですね」(亀梨)
(取材・文/大曲智子)
番組情報
『連続ドラマW 正体』(全4話)
WOWOWプライム/WOWOW4K/WOWOWオンデマンド
2022年3月12日(土)放送・配信スタート
毎週(土)後10・00~
第1話無料放送
監督:中田秀夫、谷口正晃
脚本:前川洋一
音楽:海田庄吾
出演:亀梨和也、黒木瞳、市原隼人、貫地谷しほり、堀田真由、濵田崇裕(ジャニーズ WEST)、音尾琢真、若村麻由美、高畑淳子/上川隆也
特設サイト:https://www.wowow.co.jp/drama/original/shoutai/
公式Twitter:@shoutai_wowow