KinKi Kids(堂本光一、堂本剛)と吉田拓郎という異色のタッグによる伝説の音楽バラエティ番組『LOVE LOVE あいしてる』が、特別番組『LOVE LOVE あいしてる 最終回・吉田拓郎卒業SP』(フジテレビ系 午後8時〜9時54分)として、5年ぶりに復活することが決定。7月21日(木)の放送に先駆けて、KinKi Kidsと吉田へのインタビューも到着した。
『LOVE LOVE あいしてる 最終回・吉田拓郎卒業SP』は、KinKi KidsがCDデビュー25年目を迎える7月21日(木)に放送。吉田にとってはこの番組が最後のテレビ出演となり、番組も最終回を迎える。
そんな吉田の“卒業式”には、篠原ともえや坂崎幸之助(THE ALFEE)ら番組レギュラー陣に加えて、吉田が「最後のテレビ出演に会いたい」とオファーした超豪華ゲストも。また、今回のためにKinKi Kidsと吉田、3人が初の合作に挑んだ楽曲「Sayonara あいしてる」を披露する。
『LOVE LOVE あいしてる』は、1996年10月から2001年3月まで、毎週土曜日にレギュラー番組として放送。番組開始当初から、CDデビュー前で10代だったKinKi Kidsと、カリスマ的人気を誇るシンガーソングライター・吉田という、異色の組み合わせが大きな話題に。ゲストとの軽妙なトークや、番組オリジナルバンド「LOVE LOVE ALL STARS」の生演奏にこだわったパフォーマンスで好評を得た。
吉田が作曲を担当した番組テーマソング「全部だきしめて」を、KinKi KidsがカバーしたCDシングル「全部だきしめて/青の時代」はミリオンセラーを記録。ゴールデンプライム帯での不定期特番や年末年始の大型特番としても放送され、フジテレビを代表する番組となった。
KinKi Kidsといえば、『LOVE LOVE〜』初回放送(1996年10月19日)から、約9か月後の1997年7月21日に「硝子の少年」でCDデビュー。同時に発売した「A album」と共にミリオンセラーを記録した。
さらに、今年デビュー25周年を飾る第1弾シングルとして発売された最新シングルCD「高純度romance」が、「硝子の少年」から44作連続1位及び26年連続1位を獲得(オリコン調べ)。日本のチャートにおいてデビュー時から最も多く連続でNo.1を獲得しているシングル数に加え、日本のチャートにおいてシングル1位獲得最多連続年数も記録し、ギネス世界記録を自己更新している。
いっぽう、吉田といえば、1970年にシングル「イメージの詩」でデビュー。「結婚しようよ」「旅の宿」などヒット作を連発する中、国内初の単独全国ツアーを開催したり、ラジオ『吉田拓郎のオールナイトニッポン』で活躍したりと、若者たちを中心に不動の人気を獲得。数多くのアーティストたちにも影響を与え、「吉田拓郎がいなければ、今のJ-POPはない」ともいえるカリスマ的存在だ。
そんな吉田との出会いは、KinKi Kidsにも大きな影響を与える。今でこそ、作詞作曲も手掛ける2人だが、番組開始当初は楽器を触ったこともなかった。『LOVE LOVE〜』内の人気企画「TAK★KINのカムカムGUITAR KIDS」で吉田や坂崎からギターを教わったり、番組のオープニング曲「好きになってく 愛してく」では作曲を光一、作詞を剛が担当して初めての曲作りに挑んだりする中で、音楽性を高めていった。
そして、番組終了後もKinKi Kidsと吉田の交流は続く。最近では、52年のアーティスト活動にピリオドをうつ吉田の集大成ともいえるラストアルバム「ah-面白かった」(6月29日発売)の題字を光一が執筆し、剛が編曲とギター演奏で参加。“共演者”を超えた、深い関係を築いている。
今回の特番が実現したきっかけは、光一が吉田へ宛てたメッセージだった。今年、年始のあいさつをメールでやりとりしていると、「今年こそ『LOVE LOVE あいしてる』が実現することを心から願っています」と光一から返信がきたという。
すぐに剛、篠原らとも話をし、番組プロデューサーに「みんなやる気満々。打合せしませんか?」と連絡。かくして5年ぶりの復活、そして吉田がかねてより決意していた、最後のテレビ出演に向けて動き出したそうだ。
放送が決まった時の心境について、光一は「レギュラー放送の頃から、拓郎さんのひと声でみんなが集中してひとつの方向に動き始めるということが多かった気がします。昔はそういう感覚で物事が進むことは少なくなかったと思うんですけど、今の時代においてはなかなかないこと。今回実現できたのは、拓郎さんのリーダーシップのおかげですし、昔もそうやってやったなっていう感覚を思い出してうれしかったです」と。
剛も「すごくうれしいと共に“ラストか”という気持ちももちろんあります。でもリハーサルをやって、“こういう雰囲気だったよな”とみんなでお話をして。番組が終わってから、長い時間がたったはずなのに、“先月もやっていた”みたいな雰囲気が、めちゃくちゃ不思議で。篠原も随分会っていなかったですが、あっという間に当時に戻れる感覚。そういう関係性を、画面を通して改めて、皆さんにお届けできることがすごく幸せです」とそれぞれ喜びを語る。
初の合作曲「Sayonara あいしてる」については、「“詩を読みました。感動しました。メロディーが浮かんできました”と光一からメールがきて。“これから剛と2人で構築していきます”とメールがきたんですよ。そしたら何日か後に、“僕と剛は構築するために何かしたことがないんです”なんて言ってきて(笑)」と裏話を明かす吉田。
対して、剛は「(作曲は)大変でしたが、拓郎さんの詩がとてもすてきなので、とても良い曲ができました。久しぶりにこのメンバーで過ごして、めちゃくちゃ楽しいです。『LOVE LOVE〜』をもう1度やりたいなと思うくらい。この空気感を皆さんに伝えるべく、本番はナチュラルに過ごそうかなと思います」と。
光一も「“お前ら、曲作れ”と言われて。“どうしよう!”と思いながらもみんなでひとつに向かっていくエネルギーが生まれるんです。そのきっかけをくれる方で、それは昔からずっと変わらない」と。「そうやって変わらないのがすてきですし、そこにいられることが幸せだと感じながら準備しています」と、それぞれが吉田への思いを口にした。3名のインタビュー全文は、次ページに掲載。