オールナイトニッポン55周年を記念し、宮沢賢治の「銀河鉄道の夜」をベースにヨーロッパ企画の上田誠が脚本・演出を手掛けた新作舞台「たぶんこれ銀河鉄道の夜」が、2023年3月から4月にかけて東京・愛知・高知・大阪にて上演される。
本作は「続・時をかける少女」(2018年)、「たけしの挑戦状ビヨンド」(2020年公演中止)でタッグを組んできたニッポン放送とヨーロッパ企画によるエンタメ舞台シリーズの第3弾。宮沢賢治の未完の名作「銀河鉄道の夜」をモチーフに、舞台を令和にしたSFファンタジーコメディーを、ポエトリーラップなどを取り入れたポップな音楽劇として描く。
舞台初主演を務めるのは、久保田紗友。地方住みで要領が悪く何かと報われない美容師・ナオを演じる。乃木坂46の田村真佑がナオと同じ職場で働く専門学校時代の同級生で、ナオと対照的に愛想がよく周りからかわいがられる美容師のレナ役、鈴木仁がドッキリ企画で炎上したYouTuber・ざきしょー役、そしてヨーロッパ企画ファンにはおなじみとなった戸塚純貴が、バイトテロをやらかし”バカッター”として炎上した男・シゲフミ役で共演。
さらにお笑いコンビ・かもめんたるの岩崎う大と槙尾ユウスケも出演決定。岩崎は劇団かもめんたるを主宰するなど近年劇作家・演出家としても才能を発揮しており、以前から交流のあった上田との待望の初タッグとなる。その他にもさまざまなジャンルで活躍する面々が勢ぞろいし、それぞれがそれぞれの理由で銀河鉄道に乗りこみ、銀河を駆ける旅をしていく。キャスト及び上田のコメントは下記に掲載。
コメント
久保田紗友
「銀河鉄道の夜」という美しくて悲しい壮大な題材を上田さんによってどのようなコメディーになるのか、今から楽しみで仕方ありません。個性豊かなキャストの皆さんとはアットホームな雰囲気で良いチームができあがる予感がしております。座長として、コミュニケーションを大切に、皆さんと意見を交わしながら唯一無二の作品づくりができればと思っています。ぜひ劇場に足をお運びいただけるとうれしいです。
田村真佑(乃木坂46)
私にとって久しぶりの舞台で、どこまでやれるのか挑戦という意味でもすごく楽しみにしています。ヨーロッパ企画さんの舞台も拝見しましたが、明るくて和気あいあいとされていて楽しい現場になるだろうなと思いました。モチーフになっている「銀河鉄道の夜」は誰もが知っていていろいろな人に親しみやすい作品なので、作品も役もたくさんの方に愛してもらいながら、わたしも役と真剣に向き合ってすてきな作品を作り上げていきたいと思っています。
鈴木仁
この作品に出演が決まって、まずは純粋にうれしかったですし、僕は舞台の経験がまだ少ない上、初挑戦のコメディーということもあり、より一層頑張らないと、と思っています。まだ台本をいただいていないのですが、ヨーロッパ企画さんの世界に入っていく想像を膨らませているところです。また、今回の作品でお客様に新しい自分を見せられる機会になるのではないかとも思うので、楽しみにしていただけたらなと思います。上田さんは出演者の持ち味やキャラクターも生かしつつ作品づくりをされるとうかがったので、その中で僕自身の味をひとつでも見出していただけるように取り組んでいきたいです。
戸塚純貴
イーハトーブ。僕はその理想郷で生まれ育ちました。
そのときから宮沢賢治は僕の近くに、すぐそこにいました。この際、親しみを持って賢治と呼ばせてください。親しみも何もこれ、山とか海の風景。どれも雫石とか小岩井とか滝沢とか花巻はいつも見ている景色です。賢治と同じ景色をみて育ってたんやな〜。しみじみいたします。なおさら、「銀河鉄道の夜」を公演するにおいては特別な思いです。再び演劇で上田誠さんやヨーロッパ企画の皆さんとご一緒できる“令和版銀河鉄道の夜”大変光栄です。賢治の持つ言葉の響きや美しさもいろんな形で表現していくのだと思います。本が音楽が大好きな上田さんが作る銀河鉄道に早く乗り込みたくてワクワクしています。ほんとうの幸を一緒に探しに行きましょう。
槙尾ユウスケ(かもめんたる)
ずっと何年も前からヨーロッパ企画さんの舞台に出演したいという思いがあったので、今回お話をいただいたときは飛び上がるほどうれしかったです。プロットを読むだけで舞台の情景が浮かび上がり、客席にいるお客さんの笑顔もすぐに想像ができました。上田誠さんをはじめ、ヨーロッパ企画の方々は皆さんとても面白い方ばかりなので、これから始まる稽古も楽しみです。今回はMC的なポジションの車掌役と聞いているので、他の出演者さんを目一杯輝かせられるように頑張りたいと思います!
岩崎う大(かもめんたる)
いつか上田さんとは、一緒に公演をやることになると思ってました。
ようやく運命のときが来たといった感じです。
僕の役は、一筋縄ではいかない役になるんではないでしょうか? だってあの人物ですからねえ。
テーマは重めですが、お話自体は楽しいものになっていくのは間違いないのでお楽しみに! この舞台を機に今後上田さんの世界には、必要不可欠な存在になりたいです。
上田誠(脚本・演出)
機嫌よく生きていますが、たまに「ふう、なんで自分ばかりこんな目に」と思う夜だってあるし、そんな夜に丘へ登れば、汽車の音と「銀河ステーション、銀河ステーション」というアナウンスが聞こえてくるでしょう。気づけば車室に、窓の外を見ながら座っているのです。ところが記憶の中の銀河鉄道よりはずいぶんと混みあっているようで、次の白鳥の停車場にはさらに人だかりが見えます。報われない人、残業ばかりの人、炎上した人。それぞれの胸にはゼッケンが。僕の胸にも。そうして現れた車掌の叱責とともに、1stステージが始まるのです。
STORY
アナウンス「銀河ステーション、銀河ステーション」。ナオ(久保田紗友)は気がつくと列車の中にいた。桔梗色の空、銀河の岸。あー、たぶんこれ銀河鉄道の夜。前に劇でやったから知ってる。けどなんで私が。いや、心当たりはある。裏山に登ったのだ。なんで私ばっかり、みたいな心持ちで。ナオは地方住みの美容師。日々を生きているが、なかなかつらい職場ではあり、練習会でライブへも行けず、そしてツイッターがプチ炎上。そうしてジョバンニよろしく裏山へ。同じ車両には、ライブに行ったはずのレナ(田村真佑)も乗ってる。っていうかあれ、職場の先輩。なんで? っていうか、思ったより人、多いな。こんなんだったっけ。窓の外は、宮沢賢治が描いたあの風景。幻想的ってこういうことか。えっまだ乗ってくる? 全員座れなくない? ここで車掌が出てきてアナウンス。なんか乗車率のおわびと、ゲームの説明みたいのが始まった。えっと、これは銀河鉄道の夜、と思うんだけど、たぶん。
公演情報
オールナイトニッポン55周年記念公演
宮沢賢治「銀河鉄道の夜」より
『たぶんこれ銀河鉄道の夜』 〜The Night of the Milky Way Train(right?)〜
東京公演:2023年3月17日(金)〜4月2日(日)紀伊國屋サザンシアターTAKASHIMAYA
愛知公演:2023年4月8日(土)〜4月9日(日)ウインクあいち 大ホール
高知公演:2023年4月11日(火)高知県立県民文化ホール・オレンジホール
大阪公演:2023年4月15日(土)〜4月16日(日)サンケイホールブリーゼ
東京公演チケット料金(全席指定):8,800円(税込)※学生チケット=3,800円(税込)
一般発売日:2023年1月15日(日)午前10時より開始(全国一斉発売)
脚本・演出:上田誠(ヨーロッパ企画)
<キャスト>
久保田紗友
田村真佑(乃木坂46)
鈴木仁
戸塚純貴
藤谷理子(ヨーロッパ企画)
石田剛太(ヨーロッパ企画)
土佐和成(ヨーロッパ企画)
中川晴樹(ヨーロッパ企画)
後藤剛範
加藤啓
槙尾ユウスケ(かもめんたる)
岩崎う大(かもめんたる)
公式ホームページ:https://event.1242.com/events/tabunkore/
舞台公式twitter:@tabun_kore