実写ドラマ化・映画化で人気を博した『ポルノグラファー』シリーズなどが話題を呼んだ稀代のストーリーテラー・丸木戸マキによる人気コミック『僕らのミクロな終末』を実写ドラマ化した本作。
主人公2人が過ごす“地球滅亡までの10日間”を描く物語は、ラブあり、人間ドラマあり、ロードムービー要素ありと、盛りだくさんに展開。負け組サラリーマン・仁科真澄役を瀬戸利樹が、イケメンIT社長としてメディアに引っ張りだこの日下部律役を中田圭祐が演じる。
そしてこのたび、瀬戸さんと中田さんにインタビューを敢行。本作にかけた思いや、撮影時や共演者とのエピソード、見どころの1つとなるベッドシーンについても終始、和気あいあいと語ってくれました。お互いの印象についての、ユニークな表現にも注目です!
◆まず、脚本を読まれた時の感想は?
瀬戸:ドラマではありますが、毎話ごとのシーン数が少なく、1つひとつのシーンが長いので、映画の脚本を読んでいる感覚に陥りました。事前に三木(康一郎)監督の作品を予習させていただいて、「このシーンはこういうふうになるのかな」などと想像を膨らませながら、「ここにはたっぷり時間をかけたい」など、自分が演じるに当たって感じたことをうまく監督にプレゼンできるよう、何度も読み込んで挑みました。
中田:脚本とあわせて原作も読ませていただいたのですが、 どんどん次の展開が気になって、あっという間に読み終えてしまいました。律はとてもカッコいいので、「こんなふうにできるかな」と不安も感じましたが、 それよりも楽しみな気持ちが大きかったです。三木監督とは以前もドラマでご一緒させていただいたのですが、その際はオリジナルのストーリーだったので、 漫画原作のものだとどのように演出されるのだろうと、撮影が待ち遠しかったのを覚えています。
◆既に撮影を終えられたとお聞きしていますが、真澄と律を演じられていかがでしたか?
瀬戸:真澄は、きっと同じような経験をしたり、感情を抱いたことがある方の多い、寄り添いやすいキャラクターだなと思いました。官能的なシーンも含めて、 僕としてはとても挑戦的な作品でしたし、出演させていただくからにはすてきな作品にしたいと臨んだのですが、悔いなくやり切れたと感じています。早く見ていただきたい気持ちでいっぱいです。
中田:僕も、いま自分にできることの全てをぶつけた作品です。利樹はもちろん、他のキャストさんやスタッフさんとみんなで作り上げていく、本当に楽しい1か月でした。律を演じるにあたって、人を翻弄したり、口説くシーンというのは彼にとっての根幹にもなるシーンだと思ったので、監督とも毎回しっかりお話しながらやらせていただきました。
◆演じる上で、大切にしたことは?
瀬戸:あえて“あまり決め込まずに臨んだ”というのはあります。圭祐が演じる律によって引き出される感情を大切にしたいというのがあったので、事前にせりふだけ入れて、現場で作っていった部分も多いです。あと、ドラマでありながら映画のような撮影手法で撮っていたので、1シーンごとの段取りなどが長く、自分の中で感情をしっかり整理できて、丁寧に表現できたというのも真澄を演じるに当たって大きかったなと思います。
中田:僕は、表情や体の動かし方からすべて、真澄のセクシーさを感じてもらえるように、ということを意識して臨みました。律って、真澄とぶつかった時に、自分が悪くてもルックスとトークでそれを正当化できてしまうようなところがあるんです…(笑)。それが成り立つように見せる作業が僕の課題で難しかった点であり、楽しかった点でもあります。
◆ドラマ全8話の中で、好きなシーンを1つ挙げていただくと…?
瀬戸:1つは難しいね…。
中田:1つ、そうだなぁ。律は昔、真澄にひどいことをして10年ぶりに再会したのをきっかけに徐々に関係を修復していくのですが、その中で律が真澄に「今までごめんね」というニュアンスで初めて謝るシーンが僕は好きです。律って、人に興味がないように見えて真澄のことだけは思い続けていたんだな、とあらためて感じて…。
瀬戸:唯一、律が弱さを見せるシーンだよね。
中田:それまでそういう姿を見せていなかったのもあって、律を演じる僕としても熱くなりましたし、僕自身のシーンになってしまうんですけど、思い出深いシーンの1つです。
瀬戸:僕は、律に馬乗りになりながら彼を汚い言葉でなじるシーンかな。そのシーンは撮影終盤で撮ったので、真澄というキャラクターに馴染めていたというのもあり、自分の感情に素直に、その場で生まれたものを律にぶつけられたんじゃないかなと思っています。長回しで撮ったので臨場感もあると思いますし、見るのがとても楽しみです。
◆本作は、お2人のベッドシーンにも期待の声が上がっています。撮影の際に特に意識した点などはありますか?
瀬戸:どこだろう? でも、1回目のベッドシーンが撮影に入って3日目にあったので、それから恥ずかしいものが何もなくなりました(笑)。
中田:あの時にひと皮むけた感じだよね(笑)。
瀬戸:そうそう。3日目にやらせていただいたことで、その後の撮影に没頭できたので良かったなって。地上波で放送ということもあり、全景を見ていただくのは難しいかもしれないということで、その分“表情”で魅せられるよう、自分なりに意識したつもりです。
中田:確かに。とてもきれいなシーンですし、絶対に妥協することはしたくなくて。僕も表情で魅せるというのはもちろん、“真澄が好き”という気持ちを大切に臨みました。利樹と二人三脚でいろいろ相談しあいながら、 真剣に向き合って撮れた絵だと思っています。
◆物語の中盤から、富本惣昭さん演じる遊馬、井手上漠さん演じるめぐるとの4人で静岡・浜松を目指して旅を繰り広げますが、4人での撮影はいかがでしたか?
中田:楽しかったよね?
瀬戸:うん。今まで僕が経験した中でも、特に濃い撮影期間だったなぁ。
中田:4人でのシーンはサバイバルな要素も入ってくるので、撮影環境的に大変な時も多かったのですが、和気あいあいと励まし合いながらやれていたので楽しかったですし、3人がいてくれたおかげで乗り越えられたなと思います。
瀬戸:あと、僕と圭祐って27歳で同い年なんですけど、惣昭と漠ちゃんも20歳で同い年で、同級生の役を本当の同い年同士でやるというのはなかなかないので、これも運命的だなと。2人とも本当に人懐っこくて、ハードな撮影の中で癒しをもらっていました。
中田:本当に。刺激をもらう部分もたくさんあって、とても楽しかったよね。
瀬戸:うん。いつも空き時間は4人でプライベートな話をしたりして盛り上がっていたのですが、それが役同士で会話をする際のテンポ感にもつながっているんじゃないかなと。
中田:僕も、そういう空気感は絶対に絵にあらわれていると思っていて。でも頑張って仲良くした感覚は一切なくて、4人が初めてそろった日からすぐにそんな感じだったよね。
瀬戸:だって、最初に漠ちゃんと会ったのなんて、まず場所がラブホテルだったし(笑)。
中田:そうだった(笑)。
瀬戸:惣昭と漠ちゃんは重要なシーンが多くて、日程もタイトだったので大変だったと思うんですけど、そういうのは一切見せずにいつもニコニコしていて。遊馬とめぐるが本当にこの2人で良かったですし、彼らの行く末も楽しみにしていただけたらと思います。
◆4人でいる時の“盛り上げ隊長”は誰ですか?
瀬戸:誰だろう。みんなクセが強いからなぁ(笑)。全然ベクトルが違う4人がひし形になっていたといいますか。
中田:会話がない時がなかったよね。誰かが常に拾いたくなるワードを発するし(笑)。
瀬戸:僕から見たら、圭祐と惣昭はもはや兄弟だったよ。
中田:うん。確かによく遊んでいたね。
瀬戸:惣昭もお兄ちゃんと思っていたんじゃない? 2人はずっとくっついていたイメージがある(笑)。
中田:惣昭って、自分が寂しい時に「僕は寂しいです」ってちゃんと伝えてくるので、そういうところがかわいいんですよ。
瀬戸:あと、遊馬は声を張ったり、長ぜりふのシーンも多かったんですけど、終わると毎回爆睡していて(笑)。
中田:寝ていたね。なのでもう、惣昭は本当に“遊馬”なんですよ。原作を読んでいても「まんまじゃん!」と思う部分が多くて。
瀬戸:まんまだったね、本当に。
◆そんな仲良しな皆さんですが、お2人がお互いに魅力的だなと感じる部分は?
瀬戸:圭祐は、目がすてきだなと。“疑惑の目”といいますか、吸い込まれるような目をしているので、思わず見惚れてしまうこともあって…。真澄を演じるに当たって、彼の目によって変えられた部分もたくさんあると思います。
中田:それはうれしいです。ありがとうございます。
瀬戸:なに、そのよそよそしい返事は(笑)。
中田:いやいや(笑)。利樹は、空き時間になると現場をちょろちょろしていたり、オフは結構“ふにゃふにゃ”なんですけど(笑)、オンになるとすごくカッコいいんですよ。視野が広くて、1人ひとりのことをしっかり見ていますし、立ち振る舞いも堂々としていて。間近で見ながら、いいギャップだなぁとずっと思っていました。
◆お2人は以前も一度共演はしているものの、その際はほとんど交流が無かったそうですね。
瀬戸:そうなんです。この作品を圭祐と一緒にやらせていただくと聞いて、「そういえば同い年だった…?」と思い起こしたくらい。
中田:期間も3~4年ぐらい空いていたしね。かつ一緒にBL作品に出させていただくということで、そういう意味での驚きもありました。
瀬戸:でも僕、圭祐はもっとクールなイメージだったんですけど、意外と彼も“ふにゃふにゃ”なんです(笑)。
中田:それじゃあ、2人して“ふにゃふにゃ”じゃん(笑)。
瀬戸:そうだよ。お互いに“ふにゃふにゃ”じゃマズいと思って、「もうちょっとしっかりしないと…」とより気合いを入れました(笑)。
中田:助かります(笑)。
◆まだまだ話は尽きないですが、最後に読者の皆さんへメッセージをお願いします。
瀬戸:この作品は“地球滅亡”というところから始まり、それまでの10日間で何ができるか、誰と過ごしたいか、お金は使い切るのか…など、「自分だったらどうする?」とご自身を投影しながら見ていただける作品になっています。真澄は、人によって共感していただける部分の多いキャラクターだと思いますし、僕自身、BL作品への出演は2作目ですが前作とは全く違うテイストです。そういった違いも、楽しみにしていただけたらと思います。
中田:いろんな考え方があっていいと思うのですが、 僕個人としては、この作品に携わらせていただいたことで、人が人を愛することに性別や年齢、国籍などは全く関係なく、とてもすてきなものだなとあらためて感じました。“人を愛す”ということに対して、また1つ自身の幅を広げてくれた大切な作品だなと思っています。みんなで魂を込めて全力で作り上げた作品なので、1人でも多くの方に見ていただけたらうれしいです。
SPECIAL TALK
Q.2人で旅に行くならどこで何をしたい?
中田:僕、魚介が好きなので、北海道や日本海側の魚介がおいしいところに行って、そこで仕入れた具材を使った料理を利樹に振る舞ってもらいたいです。
瀬戸:なるほど。つまり僕に魚をさばいてくれ、と?(笑)。
中田:えっと…。僕も魚をさばくのに興味があるので、ご指導いただきたいなってことです(笑)。そういう旅がしてみたいですね。
瀬戸:まぁ、それならいいかな(笑)。僕はキャンプがしたい。
中田:キャンプもいいね。
瀬戸:僕はキャンプしたことないんですけど、圭祐が好きって言っていたので、それこそおもてなししてもらえたら。
中田:それはぜひ。それこそ、キャンプ場で撮影した時に、すてきなご夫婦に火をお借りして“焼きマシュマロ”したよね(笑)。
瀬戸:お借りしたね。どうしてもあの時“焼きマシュマロ”がしたくて…。
中田:ずっと言ってたよね、その日。
瀬戸:わざわざコンビニでマシュマロを買ってきたのに、その日はもう現場に火のもとがなかったんです。なので、普通にキャンプに来ている高齢のご夫婦に火をお借りして…。
中田:「すみません、マシュマロを焼きたくて…」ってお願いしたら、「えっ!?」って笑われてしまったけど(笑)。でも、楽しかったし、めちゃめちゃおいしかったね。
瀬戸:うん。めちゃめちゃおいしかった。
中田:だから、またマシュマロ焼くのもいいし(笑)。
瀬戸:そういうことをしたいと思います(笑)。
PROFILE
瀬戸利樹
●せと・としき…1995年10月7日生まれ。千葉県出身。B型。主な出演作は『仮面ライダーエグゼイド』(テレビ朝日系)、『深夜のダメ恋図鑑』(ABCテレビ)、『偽装不倫』(日本テレビ系)、『シンデレラはオンライン中!』(フジテレビ系)、『ぼくの推しは王子様』(フジテレビ系)ほか。
中田圭祐
●なかた・けいすけ…1995年11月27日生まれ、神奈川県出身。O型。「MEN’S NON-NO」専属モデルとしても活躍中。主な出演作に『花のち晴れ〜花男 Next Season〜』(TBS系)、『らせんの迷宮〜DNA 科学捜査〜』(テレビ東京系)、『私たち結婚しました3』(ABEMA)、映画「あの頃、君を追いかけた」「耳をすませば」ほか。
●photo/徳永徹 text/片岡聡恵 hair & make/窪田健吾(aiutare/瀬戸)、根本佳枝(中田) stylist/甲斐修平(瀬戸)、Lee Yasuka(中田)
番組情報
『僕らのミクロな終末』
ABCテレビ ※関西ローカル
2023年1月29日(日)スタート(全8話)
毎週日曜 深夜0時55分~1時30分
※TVer、GYAO!で見逃し配信あり
番組公式HP:https://www.asahi.co.jp/bokumiku/
瀬戸利樹さん&中田圭祐さんの
サイン入り生写真を2名にプレゼント!
<応募方法>
TV LIFE公式Twitterをフォロー&プレゼント告知ツイートをRTしていただいた方の中から抽選で2名様に瀬戸さん&中田さんのサイン入り生写真をプレゼント!
当選者の方には、TV LIFE公式TwitterアカウントよりDMでお知らせいたします。
TV LIFE公式Twitter(@tv_life):https://twitter.com/tv_life
<応募締切>
2023年2月4日(土)午後11時59分
※応募規約(https://www.tvlife.jp/present_rules)をご確認いただき、ご同意の上、ご応募ください。