SixTONES・松村北斗、上白石萌音が「夜明けのすべて」（2024年2月公開）でW主演を務めることが決定。両名に加え、監督の三宅唱、原作の瀬尾まいこよりコメントが到着した。
原作は、「そして、バトンは渡された」で2019年本屋大賞を受賞、映画の大ヒットも記憶に新しい瀬尾まいこの「夜明けのすべて」（水鈴社 刊）。本屋大賞受賞後第1作となる本作は、ロングセラーとして支持を集め、累計発行部数は9刷5万2千部（2023年2月13日時点）を突破。瀬尾自身のパニック障害の経験をモチーフにしながら、優しくほっこりとした文章で、誰もが抱える暗闇に一筋の光を照らすような心温まる物語となっている。
月に一度、PMS（月経前症候群）でイライラが抑えられなくなる藤沢美紗は、転職してきたばかりにもかかわらず、やる気がなさそうに見える同僚・山添孝俊のある小さな行動がきっかけで怒りを爆発させてしまう。自己嫌悪に陥る美紗だったが、実は山添がパニック障害を患い、さまざまなことを諦めて、生きがいも気力も失っていることを知る。職場の人たちの理解に支えられながら、友達でも恋人でもないけれど、どこか同志のような特別な気持ちが芽生えていく二人。いつしか、自分の症状は改善されなくても、相手を助けることはできるのではないかと思うようになる。
人にはその悩みを理解されにくい症状を抱え、生きづらさを感じながら社会生活を送る山添と美紗。互いの事情と孤独を知った二人は、相手の全てを理解できるわけではないけれど、生きづらさを抱える者同士、遠慮のない素の自分で関わり合うことで、少しずつ希望を見いだしていく。
そんな二人の奮闘を、温かく、リアルに、ときにユーモラスに描いた本作でW主演を務めるのは、NHK連続テレビ小説『カムカムエヴリバディ』で夫婦役を演じたSixTONES・松村北斗と上白石萌音。
以前は仕事も恋も順調だったが、パニック障害を患ったことで人生が一変。電車や美容室など逃げ場がない場所に行けなくなってしまった主人公・山添孝俊役の松村北斗は、グループとして活躍する一方、俳優としても話題作に多数出演。昨年の大ヒット作「すずめの戸締まり」（新海誠監督）では、ヒロインを支え、物語のキーパーソンとなる宗像草太で声優に初挑戦。「ホリック xxxHOLiC」では第46回日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞した。
また、普段はおおらかな性格であるが、PMS（月経前症候群）によって月に一度、イライラが抑えられず、怒りを爆発させてしまう、もう一人の主人公・藤沢美紗役は、映画・ドラマ・舞台、歌手としても精力的に活動する上白石萌音。橋本環奈とW主演を務めた舞台「千と千尋の神隠し」での好演も記憶に新しく、先月25日には自身初となる東京・日本武道館公演「MONE KAMISHIRAISHI 2023 at BUDOKAN」を開催した。
多方面で大活躍する二人の起用理由について、井上竜太プロデューサーは「山添君は一見クールで繊細、心根は優しいキャラクターで、まさに松村さんだと思いお願いしました。藤沢さんを演じた上白石さんは、原作の優しい世界を体現できる人。ご本人も原作の大ファンで快諾いただきました。お二人とも原作小説から抜け出したかのようにリアルに魅力的に演じてくれました」とコメント。映画としては初共演となる松村と上白石が、今回は同僚役で最高の理解者となる特別な関係性に挑む。
監督・共同脚本を手掛けたのは、昨年公開された「ケイコ 目を澄ませて」が、第72回ベルリン国際映画祭ほか21の映画祭に出品、毎日映画コンクール日本映画大賞で日本映画優秀賞・監督賞を受賞、キネマ旬報ベストテン日本映画ベストテン第1位を獲得するなど、国内外で絶賛を浴びた俊英・三宅唱。原作にオリジナルの要素を加え、二人が交流し少しずつお互いの殻を溶かし合っていく姿を、彼らが見つめる日常の美しさや季節の移ろいとともに16mmフィルムで捉える。キャスト、スタッフコメントは次ページに掲載。
