子供や若者の幸せについて考えるプロジェクト「君の声が聴きたい」の取材会が4月6日に開催され、プロジェクトメンバーの内村光良、広瀬アリス、松村北斗(SixTONES)が登壇した。
NHKが昨年度から展開している、子供や若者の幸せについて考えるプロジェクト「君の声が聴きたい」。きっかけは2020年のユニセフの調査で、日本の子ども・若者の精神的幸福度が先進38か国中37位だったことだという。昨年5月から「子どもや若者の声を聴き、幸せについて考える」プロジェクトを立ち上げると、1年間で1万4000の声が集まった。
そして5月5日(金・祝)~12日(金)まで、若い世代がより幸せに生きるために何が必要なのか、「心」「家族」「学校」「社会」の4つのテーマでおよそ50の特番&定時番組を通して考えていく。
そんな同プロジェクトの取材会が4月6日に開催され、プロジェクトメンバーの内村光良、広瀬アリス、松村北斗が登壇。まずオファーを受けた当時を振り返り、昨年から続投となる内村は「引き受けた理由は、面白かったからです。若い子たちや子供たちの声を聞くというのは、とても刺激になりました。今年も行うということで、広瀬さん、松村君という心強いメンバーと一緒に楽しくやれたらと思っています」と。
「参加させていただきたいと即答した」という広瀬も「若い世代や子供たちの意見を聞く機会が私生活ではなかなかないので、ぜひ話を聞きたいなと思いましたし、彼らが日々どういったことを見て生活しているのかなっていうのは知っておかないとと思っています」と語る。
いっぽう、松村は「僕は、SixTONESとして『バリューの真実』という10代のみんなの声に寄り添って、一緒に進めていく番組をやらせていただいてるのですが、彼らがうまく言えなかった声みたいなものを共有し合える場所を誰かが作ることが大事だなと感じていたので、今回このような機会に参加させていただくことに、責任感と楽しみな気持ちがあります」と心境を語った。
記者より、自身の学生時代にどんなことに悩み、それを解決するためにどうしたかと問われた一同。内村は「失恋したときはただただ歯を食いしばって乗り越えました(笑)。でも、うちは割と親が寛大で、高校生のときに『映画関係の仕事に就きたい』と言ったときも、地元が熊本の田舎なのですが『家の跡継げ』とかも言われず送り出してもらえたのはラッキーだったかな」と両親への感謝を述べる。
松村は「僕の学生時代は“夢を追いかける”みたいな意識がすごく強かったんです。もちろん今でもそれはあるのですが、当時はとにかく漠然と不安だったといいますか、“本当にこのままこの職業を続けていていいのか”と考えたりして、何も手につかなくなってしまったり…。でも、ひとまず先のことよりも目の前の頑張るべきことをやる、という感じで毎日頑張っていた覚えがあります」と告白。
広瀬も「私は友達関係で悩んでいた時期が1年ぐらいあり、そのときは親に言っていました。親とは友達のようになんでも話せる仲で、すごく助けてもらったなと思います。『学校に行きたくない』って言っても背中を押されて無理やり行かされていたのですが、それで強くなれたので、今となってはありがたかったのかなと」と振り返った。
5月5日(金・祝)~12日(金)の間に3人が出演する番組の見どころを聞かれると、内村は5月5日(金・祝)放送の『LIFE!』を挙げ、「昨年もそうでしたが、今年もいろんな方とのコラボがあります。あと、若い子たちから寄せられた川柳をピックアップして、それを基にしたコントをやったり、川柳を送ってくれた子たちとリモートでつないでトークするコーナーも設けている」と。
松村は5月9日(火)放送の『バリューの真実』について、「今回は『君の声が聴きたい』というプロジェクトのもと、深刻な悩みを持つ子たちに目を向けて番組を作りました。気にはなっていたけど目を背けていたことなども取り上げており、きっと皆さんに寄り添える内容になっているので、見ていただいて悩みが少しでも軽くなったら」と思いを。
また、松村は同番組の収録時のエピソードも明かし、「今まではどちらかと言うと10代の子たちと一緒に楽しむということが多かったですが、今回はじっくりと彼らの話を聞かせてもらいました。中には言葉がまとまらず、ゆっくりと時間をかけながらもしゃべってくれる子もいて、こういうことを言いたいのかな、とこちらから問いかけてもみたり。だからといって暗い雰囲気ではなく、メンバーがいつも以上に大人の顔をしていて、温かい思いであふれていました」と振り返る。
すると内村から「髙地(優吾)もですか?」とツッコまれ、「もちろんです、最年長ですから(笑)。もう10年以上(『スクール革命』で)内村さんにはお世話になって…」とお礼を伝えると、「大人になったよね。あ、うちのメンバーの話は大丈夫ですか? 南原(清隆)の話は」(内村)、「(広瀬)すずの話もしますか?」(広瀬)とたたみかけ、チームワークの良さを伺わせた。
また、広瀬は5月12日(金)に生放送で送る音楽番組『LIVE! 君の声が聴きたい』でMCを務める。「まだ出演するアーティストさんも全ては決まっていない状態なのですが、若い子たちの心に刺さるようなアーティストさんがたくさん出るので、ぜひ見ていただきたいなと思います」とアピールした。
続けて、話題は「学生時代に気分が落ち込んだときに自分を奮い立たせてくれたもの」へ。内村は「やっぱり音楽ですね。失恋したときは『愛しのエリー』を聞きながら泣いたり、元気が出ないときは『ロッキー』をかけたりして、音楽には助けられてきました」とほほ笑む。
いっぽう、松村は「僕はTEAM NACSさんの舞台です」と。「見ていてすごくたぎる公演ばかりで、『俺はこんなに興奮できるものを知っているけど、あいつらにはきっとないんだ。あいつらには分からない魅力を俺は知ってる!』みたいな…。理不尽に怒られたりしても、『明日も俺はこの魅力を抱えて生きてやる』という、そういうエネルギーの付け方をしていました(笑)」と、TEAM NACS愛あふれるトークを展開。
広瀬は「私は、好きな映画のサントラをリピートで1日中ずっと聞いたり。あと、ちょっとグロテスクな漫画を読んで、現実世界から1回逃げるということをしていました(笑)。今悩んでいることからいったん離れよう、という感じでショック治療のような感じで頭をリセットしていました」と意外な一面を披露した。
「君の声が聴きたい」プロジェクトHP:https://www.nhk.or.jp/campaign/koe/kodomo/