5月19日(金)の『金曜ロードショー』(日本テレビ系 午後9時~)は、「レイダース/失われたアーク《聖櫃》」を放送。これに先駆け、映画大好き芸人・こがけんが本作の見どころを語った。
15年ぶりとなる最新作「インディ・ジョーンズと運命のダイヤル」が、6月30日(金)に公開される「インディ・ジョーンズ」シリーズ。「レイダース/失われたアーク《聖櫃》」はその記念すべき第1作で、ジョージ・ルーカスとスティーヴン・スピルバーグが初めて手を組んだ作品。
第二次世界大戦が始まる直前の1936年を舞台に、ハリソン・フォード演じる考古学者インディ・ジョーンズとナチスドイツが「モーセの十戒」が刻まれた石板が収められ、神秘の力を宿している「契約の箱(アーク《聖櫃》)」を巡り、激しい争奪戦を展開。冒険活劇の金字塔を打ち立てた。
こがけん コメント
映画大好き芸人こがけんです。
「インディ・ジョーンズ」最新作公開を記念して、『金曜ロードショー』では、それまでのシリーズ全4作を放送します! まずは「レイダース/失われたアーク《聖櫃》」、ホントに面白い作品ですね。記念すべき「インディ・ジョーンズ」シリーズの1作目です!
◆「レイダース/失われたアーク《聖櫃》」の魅力とは!?
この作品の魅力は何と言っても、ハリソン・フォード演じるインディ・ジョーンズその人ですね! シリーズ通して、これに限ると思います!
ワイルドかつ人間味と愛嬌あふれる皮肉家、かと思ったら博識な教授としてのエレガントな面もあるというこのギャップこそが彼の魅力なんです。大学の教壇に立ってもいるんですが、その時はまるで変身する前のスーパーマン、新聞記者クラーク・ケントのように、少しどんくさい三枚目風なんですね。服装と共にがらりと印象が変わるギャップも楽しいです。
そして何より印象的なのは、片方の口角を上げニヤリと笑う不敵な笑み。これが最高に魅力的なんですよね。公開当時、鑑賞を終えて映画館を出るときにみんな顔がこの顔になってた、なんて話をよく聞きますね。
決めるとこは決める、頼りがいのある男インディですが、他のシリーズ作品を含め、敵との駆け引きはうまくいった試しがないんですね(笑)。考古学者の脳みそを使えば、駆け引きくらいはお手のもののはずですが、結局はいつも行き当たりばったりの力づくのドタバタ劇になってしまうんです。これこそがインディ・ジョーンズの醍醐味なんですね。
◆「レイダース/失われたアーク《聖櫃》」の見どころは!?
今後のシリーズでお決まりになってくる、銃撃戦、カーアクション、インディのムチさばき、ワクワクする古代遺跡の仕掛け、見どころがいっぱいで困ってしまいますが…特に注目するべきは、インディの天敵ナチスとベロックの存在じゃないでしょうか?
銀縁の眼鏡をして常に薄笑いを浮かべるナチスのエージェントのアーノルドは本当に怖いですね。冷徹と非情をそのまま人格にしたような人間なんです。演出でも、序盤はナチスを撮る時は逆光を使ったり、影を多用してまるで悪魔のように撮っています。彼が出るだけで、あっという間に緊張感のあるシーンになってしまうんですね!
ただ、インディの天敵はナチスだけじゃありません。ひきょうな手段を使うベロックという考古学者がいるんです。ずる賢い男です! その2つの勢力が手を組んで失われたアークの発掘作業をしてるわけで、これは困りましたね。実は、これに関して面白い要素が2点あります。
1点目は、ベロックは胸の内では考古学に無知なナチスを小ばかにしていること。そして、2点目は、彼はヒロインのマリオンに好意を抱いていること。この要素によって物語にひねりが生まれて面白い展開をするんですね。ベロックの立ち振る舞いにもぜひ注目してください。
◆「レイダース/失われたアーク《聖櫃》」の注目シーンは!?
アクションシーンの見せ方は本当に上手です! カメラワークに殺陣、見る者を飽きさせない工夫が随所に施されています。その中で、インディがサーベルを持った追っ手と対峙するシーンがあります。サーベルにムチで対応すると思わせて銃で撃ってしまう有名なシーンです。爆笑必至のシーンですが、実はこのシーンを撮影した日にハリソン・フォードの体調が悪かったため、スピルバーグ監督が機転を効かせて、急きょ銃を使うことになったそうです。実は、行き当たりばったりで作られたシーンだったんですね。どんなに計画を立てても結局行き当たりばったりの闘いになるインディの人生とリンクしているようで、とても面白いです。
ちなみに「失われたアーク」と言われてもピンと来ない人がいると思いますが、ナチスのヒトラーが宗教遺物(お宝)に興味を示しいろいろ探していて、その一つが「失われた聖柩(アーク)」なんです。そのことをアメリカの諜報機関がナチスの通信を傍受して知るんですね。失われたアークはいわゆる柩(ひつぎ)なんですが、文献によると、死をもたらす破壊兵器のような書かれ方をしてる物なんですね。これはえらいこっちゃ! ナチスの手に渡してはなるものかと、諜報機関の人間がインディのところへ手助けの要請に来るわけです。しかも、インディはこの失われたアークに魅せられて考古学を始めたという思い入れのあるお宝なんですね。一体、実物はどんなものなのでしょう!? ワクワクしますねー!
◆「インディ・ジョーンズ」シリーズの楽しみ方は?
このシリーズ、実は「007」の大ファンのスピルバーグが自分なりの「007」を撮ろうと思って作った作品なんですね。それもあってか、まるで「007」シリーズのようにのっけからハラハラドキドキのクライマックスのようなシーンを見せて、見る者の心をつかむんです! 本作の巨大な岩から追いかけられるシーンはとても有名ですが、実は、なんと開始10分位の出来事なんですね!
「インディ・ジョーンズ」シリーズを楽しむ醍醐味として僕が提案したいのは、インディの“にやけフラグ”ですね。彼がにやけた時はその後必ずと言っていいほど、アクシデントに見舞われてピンチに陥ります。危険な状況で、気を抜いたり相手をみくびると、すぐに彼にバチが当たってしまう仕組みなんですね。笑っちゃいますね。開始10分で二度にやけて、二度ピンチに見舞われるインディを見逃さないでくださいね。「僕は生まれつき蛇が嫌いなんだ!」と叫ぶシーンがありますが、実はインディが蛇嫌いになったエピソードは3作目の「最後の聖戦」での前日譚で語られます。気になったらそちらもチェックしてみてください!
そして、シリーズ通して必ずと言っていいほど、ヒロインが勝気なんですね。これはスピルバーグ監督が恋愛を描くのが苦手だからと言われていたりと、とても興味深いところですが、それにしてもまぁ、本作のヒロインのマリオンも強いこと強いこと!(笑) マリオンの登場シーン、いつ見ても笑っちゃいますね。楽しみにしていてください! ちなみにマリオンは、4作目の「クリスタル・スカルの王国」でも再登場しますから、要チェックですよ!
そしてそして、「インディ・ジョーンズ」15年ぶりの新作「インディ・ジョーンズと運命のダイヤル』が、いよいよ6月に公開されます! 実はここでも、あのナチスの残党がヴィランとして立ちはだかるんです! 40年に渡るシリーズの最終幕、その作品の前に今作を履修するのも良いかもしれませんね。清廉潔白なヒーローとはまた違う人間味あふれるインディの魅力、その原点を堪能してください。
番組情報
『金曜ロードショー』
「レイダース/失われたアーク《聖櫃》」
日本テレビ系
2023年5月19日(金)午後9時~11時19分
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