山田裕貴さん主演の金曜ドラマ『ペンディングトレイン-8時23分、明日 君と』(TBS系 毎週金曜 午後10時~10時54分)に出演中のなにわ男子・藤原丈一郎さんにインタビュー。本作は、偶然乗り合わせた電車が未来の荒廃した世界にワープし、何もかも遮断され“ペンディング”された“非日常”の世界へと放り出された乗客たちが、共にサバイバル生活を生き抜く姿を描くヒューマンエンターテインメント。ポップカルチャーを学ぶ専門学校に通う明るく口達者な関西人の米澤大地を演じる藤原さんに、役作りや“もしペンディングされてしまったら…?”などを聞きました。
◆台本を読んで、どんな感想を持ちましたか?
回を増すごとに自分自身も今後どうなっていくのだろうとワクワクします。例えば、6話の台本を読んだときに先の7話、8話のことを考えたり、「6話でこうなっているから、撮影中の話ではあまりテンションを上げないでおこう」と計算ができるので、台本を読むにつれて、だんだんと米澤に深みが増していく感じがします。
◆これまでもストーリーから逆算してキャラクターを作っていましたか?
そうですね。“完全オリジナルの予測不能のヒューマンエンターテインメント”というコンセプトですが、まさに予測不能という言葉がぴったり。僕ら自身もどうなるのか分からないので、台本を読むことによって、逆算してキャラクターを作っていけばより予測不能な部分が際立つということを学んでいます。
◆6話の台本を読んだとき、どんな印象を持ちましたか?
以前から僕たちが乗っていた5号車だけではなく、6号車も行方不明になっていることがちらほら出ていましたが、5話で実際に6号車もペンディングされていたことが分かり、この荒廃した世界に人がいるというのは、希望なのかなと思いきや…といったことや、人と人との葛藤が凝縮されているのがこの6話です。なので、最初に6話の台本を読んだときは、僕が思っていた結末ではなくて、いい意味で裏切られましたし、人間性が問われるなと感じました。その中で自分がキーパーソンになっているので、この6話に向けてテンションをどう持っていくか監督と話し合いました。
◆米澤を演じる上で、どんなことを大事にされていますか?
明るく口達者なキャラクターなので、例えばみんなが10落ち込んでいても、米澤は半分ぐらいの5にとどめて、常に場を明るくしようというのは意識しています。なので、みんなに引っ張られないように気を付けているんです。だからこそ、米澤が落ち込んでいたら、本当に深刻なんやと視聴者の皆さんに伝えられると思います。
◆米澤を作る上で、台本やHPに書かれていない裏設定があったら教えてください。
ありがたいことに『ペントレ』ファンの方が考察してくださるんです。その考察をプロデューサー陣が見て、僕らに教えてくれるのですが、「米ちゃん、今(殺傷事件の)犯人になってるよ」といった視聴者の方の声を聞くとすごく楽しいです。これまでの米ちゃんの言動とか行動を見て、そういう風に考察してくれてるんやなって。事件の真実が6話でついに明らかになるので、そこも注目してほしいです。
米澤のバックボーンを考えていく中で、学校のときの明るさと、家族といるときの明るさは違うと思うんです。きっとテンションがちょっと低くなったりするだろうし、周りに気を使ってしまう部分も持っているだろうなと自分で考えて、そこは気にして演じています。
◆「米澤ははまり役だ」と言われていますが、ご自身はどう思われていますか?
米澤の明るかったり、よくしゃべるという部分は、自分に似てるというか、ほぼ自分(笑)。すごくぴったりな役なのかなと思います。本読みの段階で脚本の金子(ありさ)さんに「関西弁は任せていい? 語尾とか自分の言いやすいようにしてほしい」と言われたんです。ありがたいことに、生まれてから20数年間ずっと関西で育っているので、関西弁のせりふはスッと言えます。
◆藤原さんはなにわ男子の活動などで、フリップを使った芸を披露されることがありますが、米澤もスケッチブックを使って提案をしていましたね。
まさかフリップがドラマに生きてくるとはびっくりしましたし、1つの武器なのかなと。なので、すごくやりやすかったですし、点と点がつながる部分が多いので、僕自身演じやすかったです。