高橋一生“目の中が井戸の底”自覚 美波「いい意味ですよ!」映画「岸辺露伴 ルーヴルへ行く」舞台あいさつ

映画
2023年05月27日
「岸辺露伴 ルーヴルへ行く」舞台あいさつ

5月26日(金)から公開中の「岸辺露伴 ルーヴルへ行く」の公開記念舞台あいさつが行われ、高橋一生、飯豊まりえ、長尾謙杜、美波、渡辺一貴監督が登壇。リモートで木村文乃が参加した。

高橋らは作品の世界観にちなみ、黒でそろえた衣装で登壇。上映後のイベント開催だったため、観客に向かって「どうでしたか?」と投げかけると、拍手が沸き起こった。

高橋は撮影時の印象的なエピソードとして「ルーヴル美術館内で撮影できたことが幸福だった。出てくる生き物まで芝居をしてくれていて、繊細な動きをCGなしでやっていたので、影の立役者なんじゃないかな」と明かした。

「岸辺露伴 ルーヴルへ行く」飯豊まりえ

同じく「ルーヴル美術館」を挙げた飯豊は「2日間、貸し切らせていただいて。休館日と閉館してからの夜7時から朝までの撮影だったのですが、人のいないルーヴルというのは不思議な空間でしたし、すごく貴重な時間でした。そして、ルーヴルが宝石のように光っているのを見て、この中に入っていけるんだというワクワクもあって、撮影も楽しかったです」と笑顔。

木村は長尾との共演シーンを挙げ「大人になった露伴さんを意識しながら、絵のことも意識して、きっとたくさんやらなきゃいけないことがたくさんあったと思います。その中で監督と綿密なコミュニケーションを取りながら、『きっと露伴さん、若い時こうだったんだろうな』という立ち振る舞いが素晴らしかった」と絶賛した。

これに長尾は照れながらも「そう言っていただけて、本当にうれしく思います」と感謝を口にし、奈々瀬を演じた木村について「撮影現場でお会いしたときに、漫画で見ていた奈々瀬さんで。ミステリアスで触れられないような、触れてしまうと消えてしまうような感じがしました」と明かした。

また、長尾は印象的なエピソードとして「歴史のあるすてきな旅館で撮影をさせていただきました。そこが原作の中に入り込んでしまうような場所だったので、その世界観に入り込んで撮影をすることができて楽しかったです」と語った。

「岸辺露伴 ルーヴルへ行く」美波

美波は「笑い上戸で途中ツボに入ってしまったことがあって、その現場の空気が凍りついてしまって少しつらかった」とポツリ。これには高橋が「スタートのギリギリまで楽しくしていたのに、スタートの瞬間にスイッチを切り替えられていたので、僕がついていけなかったんです」とフォローを入れた。

渡辺監督は「ロケハンが楽しくて、運命的な出会いがいっぱいありました。会津のロケのときに、全然場所が見つからなくてどうしようかと思ったときに、最終日の最後に行った場所がとても幻想的なすてきな場所で選ばせていただきました。パリや倉庫も含め、撮影現場に恵まれて世界観を作れたなと思います」と語った。

ここで、この世で最も黒い絵にまつわる謎に迫っていく本作に懸けて、自身の“ここが黒いな”と思うところを明かしていくことに。高橋は「あるとき突然、美波ちゃんに『一生さんって、本当に黒いですよね』と言われたので、井戸の底のようだと言われているので自覚しておりますと言っておきました(笑)。ちょうど別の現場で稽古をしているんですが、そこでもある女優さんに『目の奥が真っ黒』と言われたので、そうなんだろうと(苦笑)」と明かし、美波が「目の中が井戸の底のようで、いい意味ですよ!」とフォローした。

「岸辺露伴 ルーヴルへ行く」長尾謙杜

一方の長尾は「生まれが関西なんですけど、まだ値段を気にしてしまいます。このお店でこの値段だったとしたら、次のお店はもうちょっと安いんじゃないかなと考えてしまって、買うことができないことがあるので、ちょっとケチで黒いのかなって」と明かした。

最後に高橋が「この作品は娯楽です。娯楽作品というのは人の心を動かしうるものだと思っています。つらくて悲しい、寂しい現実の世界の始まりのころに、この役を頂きました。この役を頂けたのであれば、はっきりとしたこの虚構の世界で、夢の世界を皆さんに見ていただいて、現実に生きる力を携えていただきたいと3年間やってまいりました。この作品はその集大成みたいなものが詰まっていると思います。僕は俳優としてこの儚い作品とともに過ごしていきたいと思っているので、皆さんも皆さんなりに、 この儚いものとともに過ごしていただきたいなと思っております。そして、この作品を長く大事にしていただけたらうれしいです」と語り、イベントを締めくくった。

「岸辺露伴は動かない」は、荒木飛呂彦による「ジョジョの奇妙な冒険」から生まれたスピンオフ作品。2020年末より高橋一生を主演に迎え実写ドラマ化され、「実写化の理想系」「完成度が高すぎる」などそのクオリティを多くの原作ファンが大絶賛。さらに、一話完結型の構造が功を奏し、人気は原作ファンに留まらずドラマファンにも大きな反響を呼んだ。

その制作チームが今度はフランスと日本を股にかけ、劇場長編映画に挑戦。美の殿堂、フランスのルーヴル美術館を舞台に展開される、荒木飛呂彦初となるフルカラーの読切で描かれた人気エピソードにして岸辺露伴最大の事件を描く。

岸辺露伴演じる高橋一生や、露伴の担当編集・泉京香演じる飯豊まりえ、そして原作・ドラマファンをうならせたスタッフ陣がドラマ版から続投することに加え、青年期の露伴が出会う謎めいた女性、奈々瀬役に木村文乃、青年期の露伴には長尾謙杜、ルーヴル美術館の調査員であり東洋美術の専門家の辰巳隆之介役に安藤政信、ルーヴル美術館の職員として、日本から来た露伴と京香を館内へ案内するエマ・野口役に美波が出演する。

作品情報

岸辺露伴 ルーヴルへ行く」
2023年5月26日(金)ロードショー

出演:高橋一生、飯豊まりえ/長尾謙杜、安藤政信、美波/木村文乃
原作:荒木飛呂彦「岸辺露伴 ルーヴルへ行く」(集英社 ウルトラジャンプ愛蔵版コミックス 刊)
監督:渡辺一貴
脚本:小林靖子
音楽:菊地成孔/新音楽制作工房
人物デザイン監修・衣裳デザイン:柘植伊佐夫
製作:『岸辺露伴 ルーヴルへ行く』 製作委員会
制作プロダクション:アスミック・エース、NHKエンタープライズ、P.I.C.S.
配給:アスミック・エース

公式サイト:https://kishiberohan-movie.asmik-ace.co.jp/

© 2023「岸辺露伴 ルーヴルへ行く」製作委員会 © LUCKY LAND COMMUNICATIONS/集英社

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