“自称王様”だったギラと国を背負う王様たちが、チキューを守るために集結し戦う『王様戦隊キングオージャー』(テレビ朝日系)。まもなくギラ(酒井大成)は「シュゴッダム」の真の王座継承という人生最大の局面を迎えるが、 7月28日(金)公開の本作では、テレビシリーズに先立ち、ギラの国王就任の儀・戴冠式の様子が描かれる。
そんな本作では、死の国=ハーカバーカへの案内人・デボニカ(佐倉綾音)が彼らの前に現れたことで、突如としてハーカバーカでの大冒険が始まることに。そこで、ギラたちはハーカバーカを統治するシュゴッダム初代国王・ライニオール(中村獅童)と対峙し、新旧国王が王座をかけた戦いに挑む。
公開に先立ち、クワガタオージャー/ギラ役の酒井大成さん、トンボオージャー/ヤンマ・ガスト役の渡辺碧斗さん、カマキリオージャー/ヒメノ・ラン役の村上愛花さん、パピヨンオージャー/リタ・カニスカ役の平川結月さん、ハチオージャー/カグラギ・ディボウスキ役の佳久創さん、スパイダークモノス/ジェラミー・ブラシエリ役の池田匡志さんに、脚本を読んでの感想や本作の見どころ、挑戦してみたいことなどを聞きました。
◆まず、最初に映画の脚本を読んだ際の感想を教えてください。
酒井:ギラを演じる僕としては、戴冠式のシーンが映像になったときにどのような画になるのだろうととてもワクワクしました! また、ギラをはじめそれぞれ王たちの過去も描かれるのですが、ここについてはお芝居でどう表現していこうかな、と。「王になったものの何をしていこうか…」という漠然としたところから、ギラがどういう過程を経て覚悟を決めるのか、その展開も素晴らしいんです。
渡辺:ギラとライニオールが対決するシーンの台本を読んだ時に、ふとオーディションの時のことを思い出したんです。というのも、オーディションの時に頂いた台本にギラとラクレス(矢野聖人)の対決シーンが描かれていたのですが、その時に感じたのと同じくらいギラがキラキラ光って見えて…。今回、対となるライニオールの考え方にも共感できる部分はあるのですが、どちらになりたいかと問われたらそれは当然ギラで、僕自身もギラのような人間になりたいなとあらためて憧れを感じました。
村上:私は、冒険の中でそれぞれが過去と向き合うシーンを通じて、新たな一面を見られる作品になっているなと感じました。ヒメノで言うと、亡くなった両親が登場するシーンがあるのですが、ヒメノらしくその状況を乗り越えるさまを表現するにはどうしたらいいのだろうと自分なりに考え、しっかり心構えをして臨みました。ヒメノにとって、とても大切なシーンになっています。
平川:確かに。マリー(村上)が言っていたように、リタが映画で見せている姿も実は新たな一面ばかりなんです。今までのリタとの差をどう出していくか、と考えるのは楽しくもあり、同時に今まで作ってきたものを壊すことへの不安もありました。これまで不動だったリタとは一転し、リタが感情を表に出す姿をお見せできると思います。
佳久:カグラギも自身の過去に触れるシーンがあるのですが、カグラギがどのような思いを持って王殿様になったのかが見えてきますし、そのシーンを早く演じたいなと撮影の日がとにかく楽しみでした。さらに、自分が王様になることにどこか迷いも感じていたギラが、ついに覚悟を持って王様になる、そのストーリーにとてもワクワクしましたね。
池田:僕は、素直にギラの発する言葉の1つひとつにとても感銘を受けました。そして、死の国が舞台ということで、僕自身が生きる意味というのをとても考えさせられて。“小さな幸せ”が生きていく上では“大きなもの”なんだというのを、あらためて実感することができました。
◆撮影中の印象に残っているエピソードは?
酒井:ギラはライニオールとつばぜり合いをするシーンがあるのですが、相手が(中村)獅童さんであることを意識しないようにしていても、どうしても緊張してしまって…。結果そのシーンを撮り直すことになったのですが、獅童さんが「来いよ!」と僕を鼓舞してくださったんです。とてもいい空気を作ってくださったおかげで、その次のテイクではガッと全力で臨むことができて。本当に気迫がすごくて、ライニオールと対峙するシーンでは毎回飲まれないようにと必死でした。
村上:私はゲストの皆さんの中でも特に佐倉(綾音)さんとお話する機会が多かったのですが、声優さんということもあり、普段からすてきな声でお話されるんです!
酒井:とても響くんだよね。
村上:撮影の合間に低い声、高い声、まっすぐな声、余裕のある声…など、いろいろなパターンの発声を目の前で披露してくださって、こういう交流も映画ならではの体験だったな、と思います。
佳久:今回初登場する、ハーカバーカの世界が本当に幻想的で美しいんです。現場で「今、君たちこんなところにいるよ」とスタッフの方から合成後の映像を見せてもらったときに、みんなで「おお~!」と思わず声を上げてしまいました(笑)。
◆今回の映画で、それぞれが思うカッコいいポイントは?
村上:ギラは予告映像からカッコいいよね。
酒井:カッコいいよね!
平川:自分で言う?(笑)
池田:でも、戴冠式のシーンは本当にカッコいい。
佳久:そこもいいけど、僕はライニオールと戦う前にみんなが決めぜりふを言っていくところかな。それぞれの王様としてのあり方が見えてすごくカッコいいし、全員のいいところがあふれているなって。
渡辺:それぞれの王が自分の過去と向き合っていくシーンで、ヒメノだけ途中でせりふが追加されたんだよね。本人にも伝えたけど、そのせりふが入ったことでヒメノのカッコよさがより感じられるようになったと思う。
村上:自分の中ではみんなに受け止めてもらえるかなって不安もあったから、そう言ってくれて本当にありがとう(照)。
平川:ギラ、ヤンマ、リタは変身前の姿でのアクションシーンもあるんです! みんなで汗をかいて頑張ったので、そこもカッコよく仕上がっていると思います。
村上:私、ジェラミーの登場シーンも好きだよ。
池田:序盤のところだね! 割と高いところから飛び降りているのですが、革靴で頑張っているのでぜひそこもご注目ください(笑)。
村上:カグラギがイロキ(前トウフ女王殿/雛形あきこ)と対峙するところも好き。
佳久:ありがとう。ヤンマとシオカラ(千綿勇平)の関係性もいいよね!
渡辺:ありがとうございます!(笑)
平川:あれ、これ全員言っていく感じ?(笑)
(一同の笑いが落ち着き、次の質問にいこうとすると…)
酒井:ライニオールと向き合うギラの背後からみんなが登場して、6人がそろうシーンもめっちゃカッコいいよね。
酒井以外:まだ続いてた!(笑)
池田:でも確かに、劇伴も相まってとてもいいシーンになっているよね。…こちらからは以上です!(笑)
◆最後に、見どころとあわせて読者にひと言お願いします。
酒井:戴冠式をはじめ、これまでにないアセットを使っているのでテレビシリーズ以上の迫力がありますし、本当に豪華なゲストの皆さんが加わってくださっています。個人的にも全てのエネルギーを懸けて挑んだ思い出深い作品なので、王様たちの冒険の行方をぜひスクリーンで見届けていただけたらなと思います。
渡辺:今回、特にギラに関してはまっすぐなカッコよさが際立っているなと思っています。映画を見終わった後に皆さんで感想を語り合ってもらって、子供たちに少しでも「自分もこうなりたい!」と思っていただけたらうれしいです。
村上:新しいアセットで、壮大な映像を映画館で体験できるということも素晴らしいのですが、劇中のせりふ1つひとつにメッセージ性や重みがあるので、そういった細かい部分もぜひ感じていただけたらなと思います。
平川:『王様戦隊キングオージャー』を映画館で見られるのは今回が初めてなので、ぜひ大きいスクリーンで皆さんで応援しながら見てほしいです。また、マリー(村上)が言っていたようにメッセージ性も強いので、子供たちはもちろん、大人の方にも楽しんでいただける作品になっていると思います。
佳久:スケールの大きさをはじめ、映像や音響の環境も映画ならではです。まだ『王様戦隊キングオージャー』を見たことがないという方も、映画を見てもらえれば必ず「面白いじゃん!」と思っていただけると思うので、ぜひ多くの方に映画を見ていただきたいです。
池田:ジェラミーが死の国で5人の王様たちとどう関わっていくか、という部分にぜひ注目していただけたらと思います。『王様戦隊キングオージャー』の素晴らしい世界がより一層進化していますし、感動すること間違いないので、ぜひ劇場に遊びに来てください!
SPECIAL TOPIC
Q. 映画のタイトル・“アドベンチャー”にかけて、隣の席の人と“挑戦”してみたいことは?
A. 酒井→渡辺
古着がとても好きなので、碧斗と高円寺で古着屋さん巡りがしたいです! 碧斗をコーディネートしたりしても楽しそうだなって。カメラを持っているので、写真を撮りながら散歩っていうのもいいかも。
A. 渡辺→佳久
スポーツ観戦がとても好きなのですが、ラグビーは見に行ったことがないので連れていってほしいです!(※佳久さんは元ラグビー選手)まだ詳しいルールが分からないので、佳久さんと行っていろいろ教えてもらったらもっと楽しめそう!
A. 佳久→平川
お化け屋敷が好きなので、ぜひ結月ちゃんと行きたいです(笑)。(※平川さんはお化けが苦手)実は絶叫系のアトラクションにあまり乗ったことがないので、この機会にそういうアトラクションにも一緒に乗って楽しみたい!
A. 平川→村上
美術館巡りです。マリーがとても美術に詳しいのですが、私もそういう分野に興味があるので教えてもらいたいなって。前から美術館に行きたいねと言い続けているので、もうそろそろ実現できたらいいな。
A. 村上→池田
パワースポット巡りかな。まさーしー(池田)が、自然が好きだと言っていたので、ゴーっと音の鳴るような滝や青色の池を見に行ったり、きれいな海に潜ったりしてはしゃいだら楽しそう!
A. 池田→酒井
一緒にヨーロッパに行って、お互い好きなサッカーを見に行ったり、本場のユーロ古着を見に行ったりしたい!
PROFILE
酒井大成
●さかい・たいせい…1998年4月1日生まれ。福岡県出身。A型。「レプロ30周年オーディション」(2022)に合格し、今年『親友は悪女』でドラマデビュー。本作で初主演を果たす。
渡辺碧斗
●わたなべ・あおと…1998年1月19日生まれ。東京都出身。A型。2015年に、第2回CONOMi制服アワードグランプリを受賞し、芸能界入り。主な出演作はドラマ『半沢直樹』、映画「HIGH & LOW THE WORST X」など。
村上愛花
●むらかみ・えりか…2000年8月13日生まれ。福島県出身。ViVi専属モデル。ドラマ『ブラックシンデレラ』で女優デビュー。バラエティ番組、CM、ファッションショーなどさまざまな分野で活動中。
平川結月
●ひらかわ・ゆづき…2001年10月27日生まれ。熊本県出身。主な出演作はドラマ『お茶にごす。』『プロミス・シンデレラ』、舞台「どうか妹だけは助けてください」など。現在、ショートムービー『ALL GRAY』『あかくて旨い』がCLにて独占配信中。
佳久 創
●かく・そう…1990年10月28日生まれ。愛知県出身。AB型。大河ドラマ『鎌倉殿の13人』、ドラマ『サンクチュアリ-聖域-』などの話題作に出演。竜川役で出演した映画「キングダム 運命の炎」が7月28日(金)に公開される。
池田匡志
●いけだ・まさし…1999年12月13日生まれ。徳島県出身。O型。主な出演作は、ドラマ『TOKYO MER〜走る緊急救命室〜』『君の花になる』、映画「女子校生に殺されたい」など。
●photo/小澤正朗 text/片岡聡恵
作品情報
映画「王様戦隊キングオージャー アドベンチャー・ヘブン」
2023年7月28日(金)公開
出演:酒井大成、渡辺碧斗、村上愛花、平川結月、佳久創、池田匡志
佐倉綾音/雛形あきこ/中村獅童
原作:八手三郎
脚本:高野水登
音楽:坂部 剛
アクション監督:渡辺 淳
監督:上堀内佳寿也
公式ホームページ:http://geats-ohger-23movie.com/