福原遥さんと深田恭子さんがW主演を務める火曜ドラマ『18/40(エイティーン/フォーティー)~ふたりなら夢も恋も~』(TBS系 毎週火曜 午後10時~10時57分)で、アート作品の輸送をしているトラックドライバーで、深田さん演じる瞳子と金沢で運命的な出会いをする加瀬息吹を演じる上杉柊平さんにインタビュー。深田さんとの共演エピソードや作品の見どころなどを聞きました。
本作は福原さん演じるキュレーターになるという夢に向かって歩き始めた直後に予期せぬ妊娠が分かる18歳・仲川有栖と、深田さん演じるアラフォーで仕事に生きて恋を後回しにしてきたアートスペシャリスト・成瀬瞳子の2人が、年の差を超えた“シスターフッド(=女性の絆)”を築いていく物語。
◆脚本を読んだときの感想や、ドラマの企画内容を聞いたときの印象を教えてください。
非常に時代に合っているなって思いました。働く女性がどんどん増えてきて、それをエンタメとして昇華できるというのは素晴らしいことだなと思うので、最初に企画を伺って、台本を読ませてもらって、社会的にもすごい意義のある作品に携われることがうれしい気持ちでした。
◆撮影現場で福原さんや深田さんと共演されている中で、救われたなというエピソードはありますか?
福原さんはまだ同じシーンの撮影がなくて、現場ですれ違いなんです…。ただ会うとすごく明るく接してくれますし、話してくれる方なので、元気をもらえるという意味で救われているなと思います。
深田さんは共演シーンも一番多いので、役柄としてもそうですし、上杉柊平としても救われています。僕はあまり初めましての方とお話することがそんなに得意ではなくて、自分から行動できないタイプなのですが、深田さんはすごく気さくに話しかけてくださったり、空気を作ってくださるんです。基本的に加瀬は不愛想で、あまり自分の感情を表に出さない中で、加瀬が作っている壁をどういうきっかけで崩そうかなと思ったときに、瞳子さんの顔を見ると、すごく優しい顔をしてくれていたり、加瀬の優しい、柔らかい部分を引き出すようなお芝居をしてくださるんです。なので、意識する必要なく、自然と加瀬の柔らかい部分が出せるのですごく助けられています。自然と笑顔になれますし、深田さんのすてきなお芝居で加瀬のいい人の部分が引き出されているんだなと思います。
◆深田さんとのシーンで、事前に話し合いをされて撮影に挑まれたことはありますか?
テストやドライでやってみて、何かあればもちろんお話しますが、基本的には事前に何か打ち合わせをしてみたいなことはないです。加瀬と瞳子として、自然とできた空気感の中で演じられているんだと思います。
◆深田さん演じる瞳子とのシーンで、グッときたところやドキッとしたことはありますか?
大体ドキッとするのですが、お互い視線を外していたときにふとしたタイミングで視線が合ったときはすごくドキッとします。視線を合わせることが恥ずかしいので、僕はわりとお話をしていても視線を外してしまうのですが、シーンの中で視線が合う瞬間は結構あるのでドキッとしますね。
◆そのドキッとした感じが演技にも反映されていますか?
まさにそうです。その気持ちを原動力にお芝居しています。深田さんの表情や声から、能動的になれることがたくさんあるので、それが一番大きいですね。
◆加瀬を演じるに当たって意識されていることはありますか?
瞳子さんとしゃべって感じたことやドキッとしたこと、うれしいことをそのまま表には出さないようにすることです。加瀬はそういうことが表に出る人間ではないよねと監督と話をしていたので、出そうになってしまうことも結構ありますが、我慢することを意識しています。テストで表情や動き、声に出てしまっていた場合は心の持ち様を変えます。
◆放送が始まり、周りの方からの反応はいかがですか?
地上波ですし、注目される時間帯の注目される作品ということもあって、見てくれている友人が多いのですが、こういう姿の僕を見ることもわりと珍しいと思うので、中学校時代の同級生たちからはちゃかされています(笑)。中学からずっと一緒だったやつが、その当時から有名でずっと第一線にいらっしゃる深田恭子さんと共演していることが、友人からすると不思議な話だと思うんです。なので、ちゃかしながらではありますが、応援してくれていますし、いろんな方から「見ているよ」「これからどうなるのか気になる!」という声もたくさん頂いています。
◆恋愛ドラマへの出演は楽しいですか?
大きな作品として客観的に見たときに、僕は自分の恋愛要素を楽しんではいますが、どちらかというと、日々やきもきしている気持ちの方が大きいです。恋している気持ちは楽しいんですけど、うまくいかない分、そのモヤモヤしている自分がいるので不思議な感覚になっています。地上波で恋愛ものを演じることが初めてなので、このテレビドラマの撮影のスピード感で、この恋愛を消化するのに、いまだに悩み、やきもきしながら、それも含めて楽しみながらやっていますが、どうしたものなのかなと毎日思っています(笑)。
◆一見、控えめな加瀬ですが、異動届を出して東京に出てくるような行動力もあるキャラクターです。上杉さんご自身は恋愛に対して、どのようなタイプですか?
僕は非常に奥手なので、加瀬のように異動届の提出はできないです。加瀬のすごいなと思うところは、気持ちをきちんとぶつけるところ。僕はぶつけて断られることが怖いので何もしないという選択肢を取りがちなのですが、加瀬はそこをきちんと勇気を出すのですごいですし、うらやましい性格です。僕はあまり初めての人と接することが怖いタイプなので、あまり発展しない人間です。自分の恋愛に関しては消極的で、自分に対して自信があるわけではないですし、途中までは加瀬と道筋は一緒な気がするんですけれども、そこで1歩勇気を出して行動できることは彼のすごいところだなと台本を読んで思っています。
◆上杉さんは挫折や困難を乗り越えたエピソードはありますか?
常に壁だらけだと思ってやっているので、基本は何でもやるしかないと思っています。ですが、中でも壁だったのは海外留学。オーストラリアで日本人がいない町に3年間住んでいたので、人種的な差別もありましたし、言語も分からないこともあって。それこそお金もないから娯楽に手も出せないしという中で何度も帰りたいという思いに駆られて、孤独を感じていましたが、本当にやるしかないですし、やってやろうという気持ちでした。
◆強い気持ちを大事にされていたんですね。
嫌になると言い訳を考えちゃうので…。ただ、その言い訳を考え切った後に、「いや、でもどうせやらないと後悔する」と思うんです。僕も30歳を超えて、考え方が少し変わって、嫌なことに対して受け入れてやることをやるようになりました。それは自分の立場や責任によって変わってくることなので、壁から逃げたい人は逃げればいいと思います。ですが、いつか逃げられない壁が増えてくると思うので、「逃げられるうちは逃げたらいいんじゃない」と人には言います。
◆加瀬はプロ野球選手からドライバーに転職していますが、上杉さんが俳優をしていなかったら、やってみたかった職業はありますか?
建築家になりたかったです。個人宅に限らず家を建てたり、建築や家具デザインもずっとやってみたかった職業で、今からでも遅くないとは思っています。
◆どの土地で、デザインされたいですか?
とりあえずいろんな世界に行きたいなとは思っているので、世界中を1回ぐるっと回りたいですね。ただここ数年、モロッコに惹かれていて。ヨーロッパや中東、アフリカの文化がミックスされている感じの色合いだったり、建物や音楽だったりが独特な感じがいいですよね。
◆多くのアート作品が登場する本作ですが、好きな作家さんや作品はありますか?
建築や家具もアートだと僕は思うので、それで言うとル・コルビュジエやルイスポールセンが好きです。それに写真も好きで、ギイ・ブルダンの写真集は何冊か持っています。絵描きの方たちだと、中瀬萌さんの絵が現代アートな感じの独特な抽象的なすてきな作品で、自宅に1枚飾っています。
◆中瀬さんの作品と出会ったきっかけは?
中瀬さんは偶然知人の紹介で個展に行った際に作品を見たのがきっかけです。蜜蝋を使ったアートを展開されているのですが、水彩画や油絵とも違っていて、色使いがすてきだったので、直感的にすごく引き込まれたことがきっかけです。
◆作中で目を引いたアート作品はありましたか?
僕、まだ見れていないんです。アート作品を運搬するドライバーなので、僕のシーンでは全て段ボールに包まれていて…。なので、アート監修の方がいらっしゃる日に僕の撮影がうまく重なったらいろいろな作品やすてきな美術館を教えていただきたいなと思っています。
◆今後の展開で注目してほしいポイントと、第4話の見どころについて教えてください。
加瀬が動きます。東京に出てきたり、これまで言葉にせず行動してきましたが、不器用ながらも、どんどん言葉にしていかないと伝わらないということで瞳子に気持ちを伝えていきます。瞳子さんも自分のお仕事があったり、年齢や有栖のことで動きづらい状況で、瞳子さんなりに悩みがある中で、加瀬が瞳子さんに振り向いてもらうためにアプローチを仕掛けていくことが4話に限らず今後結構あるので、その不器用ながら瞳子さんにだけ積極的になる加瀬の頑張りは見どころです。
PROFILE
上杉柊平
●うえすぎ・しゅうへい…1992年5月18日生まれ。東京都出身。B型。
番組情報
火曜ドラマ『18/40~ふたりなら夢も恋も~』
TBS系
毎週火曜 午後10時~10時57分
<出演>
福原遥、深田恭子、鈴鹿央士、上杉柊平、出口夏希、長澤樹、八木勇征(FANTASTICS)、嵐莉菜、松本若菜、髙嶋政宏、片平なぎさ、安田顕ほか
<スタッフ>
脚本:龍居由佳里、木村涼子
プロデューサー:韓哲、荒木沙耶、内川祐紀
演出:福田亮介、松木彩、宮﨑萌加
番組公式サイト:https://www.tbs.co.jp/1840_tbs/
番組公式Twitter:@1840_tbs
番組公式 Instagram:@1840_tbs
番組公式 TikTok:@1840_tbs
©TBS