4月23日に公開される映画「アイアムアヒーロー」の前日譚となるdTVオリジナルドラマ『アイアムアヒーロー はじまりの日』(4月9日より配信)に出演する山崎紘菜さんにインタビュー。撮影についてや女優になったきっかけなどを伺いました。
初めてのことばかりで、すべてが勉強でした
――本作に出演することが決まったときの感想を教えてください。
漫画を読んだことはなかったんですけど、存在は知っていて、かなり気になっていたんです。それが映画化すると聞いて、絶対に見に行こうって思っていた作品なので、こういうかたちで携わることができてすごくうれしかったです。
――演じた役柄について教えてください。
私が演じたのは、バス好きのアイドルタレントで、バスを紹介する番組をやっている女の子です。男の人がかわいいって思ってくれる仕草を研究したりする女の子なのかなって思って演じました。
――“バスドル”としてレポートしている姿が板についていましたよ。
はじめはバスドル自体が分からなかったんです…(笑)。アイドルってどういうものなんだろうって、いろんな動画を見たりして勉強しました。常にかわいくなければいけないので、アイドルについてすごく真剣に考えていましたね。
――フェイク・ドキュメンタリーの名手・長江俊和監督の現場はいかがでしたか?
最初にお会いしたときに、長江監督が「台本にせりふは書いてあるけど、ないようなものでいいから」っておっしゃったんです。どんどん自分でつくっていいし、現場でつくっていこうって。そう言っていただいたときに、私も台本に書かれていない部分もきちんとつくっていかなきゃということを意識しました。
現場では、初めてのことばかりだったので、すべてが勉強でした。1台のカメラで、ワンシーンをワンカットでずっと長回しするので、タイミングですとか、カメラマンさんとの共同作業という部分がすごく強かった現場でした。
――恐怖の演技は以前出演した映画「神さまの言うとおり」の経験が生きたのでは?
生きた部分もありますね。でも「神さまの言うとおり」のときは、相手がまったく未知の生物でファンタジーの要素が強かったんです。今回はZQN(ゾキュン)という生物ですが、人間ではあるので、よりリアリティがあるというか、そこが大きな違いでした。
――出来上がった作品を見ていかがでしたか?
台本を読んでいて結末も知っているんですけど、それ以上の衝撃というか、予想以上にZQNに対してかなりの衝撃を受けました。
人前に立つなんて想像できなかった
――続いて山崎さんご自身についてお伺いしたいのですが、どんな子供時代を過ごされましたか?
内向的な子でしたね。ピアノを習ったんですけど、発表会がいやでやめました…(笑)。だから、今みたいに人前に立つことになるなんて、子供時代には想像できなかったです。
――今は堂々とされているように見えますが、何か変わるきっかけがあったんですか?
最初はとまどって、どうすればいいか分からなくて困惑することが多かったんです。でも、ここでやめてしまったら一緒にオーディションを受けたほかの方に対して失礼にあたるなと思って。賞を頂いた責任として、しっかりとやり遂げようと最初に決めたんです。
――昨年はたくさんの作品に出演されました。そこで気づいた女優業の楽しさのようなものはありますか?
楽しいことも苦しいこともたくさんありますけど、見てくださる方がいるからこそ成り立つ仕事なので、そういう方々の心に響いたときはやっぱり頑張ってよかったなって思えるし、すごくうれしいんです。また頑張ろう!って思えるんですよね。
私のことを全く知らなくて作品を見てくださった方から、「感動した」って言っていただけたときは本当にうれしいです。
――演技をする上で心がけていることはありますか?
役に成り切ることを心掛けています。360度どこから見ても役でいられるようにというか。呼吸や仕草の1つひとつがその役として見ていただけるようなお芝居ができたらと思っています。しっかり台本を読み込んで現場に入るのはもちろんですが、監督の考えや現場でしか分からないことがやっぱりあるので、日々勉強です。
――経験を積み重ねていく中で気づいたことはありますか?
毎回、自分自身について新しい発見があるんです。誰かを演じたり、誰かに成り切るお仕事ですけど、自分自身に対して「あ、私ってこういうことができるんだ」「こういうことが苦手なんだ」ということに気づくんですよ。
現場にはいろんなスタッフさんがいますので、いろんな方と出会えて、自分にとって新しい物の見方に気づいたりということもありますね。
目標とする女優は長澤まさみさん
――共演者の方から学ぶこともありますか?
やっぱり同世代が活躍しているとすごく刺激になります。私は主演を張れる女優さんになりたくてお仕事をしているんですけど、主演をやられている方はどう作品に挑んでいるかとか、同世代が頑張っている姿とかを見ると、私も負けていられないなって気持ちになります。
――目標とする女優さんはいらっしゃいますか?
長澤まさみさんですね。私がデビューして初めてお会いした女優さんが長澤さんなんです。そのときの衝撃が忘れられなくて。オーラがあって、目の前にいるのに薄い空気の壁があるみたいにすごく違いを感じて。どうしたら自分もあちら側にいけるんだろうと思ったので、早く追いつけるように頑張りたいです。
――今回の作品はdTVで配信されます。dTVはご存じでしたか?
以前からdTVにはすごく興味があったんです。これさえあれば家にこもりっきりで楽しめるなって(笑)。家にいられない時間が多いので、移動中に見られるのも魅力的ですよね。
――ドラマなどの現場は待ち時間も長いですもんね。映画などをご覧になるときはやはり女優としての勉強という見方ですか?
どういうお芝居をしているんだろうって見ています!作品を見た後はこういう作品に関わりたいなっていう新しい目標になります。
――それでは最後に、この作品をご覧になる方にメッセージをお願いします。
映画に興味を持っている方はこの作品を見ると映画に対する期待が高まると思いますし、見た後でも、映画への理解が深まる作品になっています。新しい衝撃をもらえる作品ですので、ぜひいろんな方に見ていただきたいです!
プロフィール
山崎紘菜…やまざき・ひろな
1994年4月25日生まれ。千葉県出身。
2011年、第7回「東宝シンデレラ」オーディションで審査員特別賞を受賞。
2012年、『僕等がいた』で映画初出演、『高校入試』でテレビドラマ初出演を果たすと、映画、ドラマ、CMと幅広く活躍。
2014年、映画『神さまの言うとおり』で初のヒロインを演じた。
2012年から明治大学ラグビー部の公式イメージキャラクター、2013年度から3年連続で全国大学ラグビーフットボール選手権大会のイメージモデルを務める。
公式サイト(http://www.toho-ent.co.jp/actress/profile.php?id=7308)
作品情報
dTVオリジナル「アイアムアヒーロー はじまりの日」
配信日:2016年4月9日
出演:長澤まさみ 霧島れいか 浅香航大 山崎紘菜 塩見大貴 ほか
原作:花沢健吾「アイアムアヒーロー」(小学館「週刊ビッグコミックスピリッツ」連載中)
監督:長江俊和
脚本:長江俊和 女里山桃花
制作:東宝株式会社
製作著作:エイベックス通信放送株式会社
dTVサイトURL:http://video.dmkt-sp.jp/ft/s0005015
予告編URL:https://youtu.be/tCJnKjTjZaM
(c)花沢健吾・小学館/BeeTV
衣装:トップス, スカート/MURUA(MARK-STYLER MURUA事業部 03-5447-6543)