スポーツニュース番組『Going!Sports&News』(日本テレビ系 毎週土曜・日曜 午後11時55分~深夜0時55分)の土曜レギュラーで、バスケットボールサポーターを務めている菜波さん。8月25日(金)に開幕する「FIBAバスケットボールワールドカップ2023」の見どころと共に、彼女自身の素顔や今後の展望を聞きました。
◆『Going!Sports&News』に出演し始めて間もなく1年になります。
最初は『Going!』に出演できること、大好きなバスケに関われることがうれしかったです。ただ、好きなことだからこそしっかり伝えなきゃという緊張感もありました。大ベテランの上田(晋也)さんとご一緒するというところでもガチガチだったんですけど、上田さんは最初から優しく、「菜波ちゃん」ってちゃんと名前で話しかけてくださって。毎回たくさんお話してくださったおかげで、徐々に緊張がほぐれていきました。
◆上田さんとはどんなコミュニケーションを?
基本的に私が話す内容にツッコんでくださる感じです。最近はだいぶ慣れて、上田さんがどうツッコんでくるか事前に予習しているんです。芸人さんの本を読んで、お笑いの勉強をしたりもして(笑)。でも上田さんからは思いも寄らないツッコミがくるので、ことごとく外れます。そういう部分でも鍛えられているので、上田さんには本当に感謝しています。
◆大好きなバスケの取材はどうですか?
最初のころは苦戦していました。好きだからこそ舞い上がってしまって、取材もなかなか思ったようにいきませんでした。でも、スタッフさんから「好きな気持ちは抑えなくてもいい、ただ“好き”の出し方は考えよう」とアドバイスを頂いて。「この間の試合はこうでしたね」「いつも試合を見ています」みたいな言葉を入れるようにしたら、スムーズにできるようになった気がします。
◆特に緊張した取材は?
渡邊雄太選手です。ずっと憧れていた方で、“本当にこの世に存在したんだ!”って思いました(笑)。ラフな感じで話してくださって、壁も全く感じなくて。上田さんもそうですけど、“活躍している人ってどんな世界でもこうなんだ、自分もこうなりたい”と思いました。
◆ワールドカップに向けて、渡邊選手の推しポイントを挙げるなら?
優しくて謙虚な方で、その性格がプレーにも表れているのか、周りを生かすプレーが上手な選手だと思います。もちろん自分で決めることもできるし、3ポイントシュートの成功率も高いんですけど。そこに至るまでの過程が、本当に努力を重ねてたどり着いたという感じで。昔は、攻める気持ちに欠けるとか、シュートが課題とか言われたりもしていたんです。でもそこから練習して3ポイントの精度をどんどん上げて、NBAで活躍するまでになって。そういう道のりを知ると、自分もコツコツ頑張ろうと勇気付けられます。
◆菜波さんは普段どのようにバスケの勉強をしているんですか?
とにかく試合を見るようにしています。Bリーグが大好きで、時間があれば…いや時間がなくても見に行っていて(笑)。試合中は、選手の良かったプレーや気が付いたことをノートに取って、ハイライトで見直しながらそのプレーが生まれた理由を考えたりします。そうすることで、試合全体がよく見えてくるというか。何げなく観戦しているとどうしてもオフェンス側に目線が行きがちですが、“もし自分がディフェンスに付いていたら、このプレーってどうだろう”みたいな感じで、角度を変えて見られるようになりました。
◆この1年間、日本代表を見てきて感じることは?
昨年そして今年と日本代表の合宿を取材させていただいて、ものすごくレベルアップしているなと感じました。トム・ホーバスヘッドコーチは3ポイントを重要視されていて、練習の最後に疲れ切った状態で3ポイントを打つ練習をするんです。しかも背の高い海外の選手がディフェンスに付いてくることを考えて、ボールを高く上げて、タイトにくっつかれた中で打つという練習で。そんな状況でも得点率が上がっているので、すごいなと思いました。選手一人一人のモチベーションも高いですし、本番が楽しみです。
◆日本代表の試合会場は沖縄アリーナですが、どんなところでしょう?
沖縄アリーナはすごく大きな会場で、観客もたくさん入ります。お客さんの声がよく届くので、選手のメンタル的にも大きいと思います。グルメも充実していて、沖縄らしく「てびち」(豚足)のおでんがあったりもして。バスケに詳しくない人でも楽しめる会場です。
◆菜波さんは学生時代にバスケに打ち込んでいたということですが、当時はどんな選手でしたか?
私は戦術とかはあまり考えずに、本能のままにプレーするタイプでした。猪突猛進で突っ込んでブロックされたり、守ってもフェイクによく引っ掛かったり(笑)。今でも時々プレーするんですけど、より試合をたくさん見るようになったことで考えが変わりました。スクリーン(自軍の選手を攻めさせるために、壁を作って相手ディフェンスをさえぎるプレー)のかけ方やドリブルでの進め方を自分なりに真似してみるんですが、すごく効果があります。
◆3ポイントシュートは得意でしたか?
中学のときはあまりにも苦手すぎて、打たないように言われてました(笑)。ポジション的にはセンターだったので、ゴール下でプレーすることが多くて。でも高校になると、全員3ポイントを打てるようにならなければいけなかったので、かなり練習しました。全員で3ポイントを何本連続で決めるまで帰れないみたいな練習があって、外すとみんなに迷惑をかけてしまうんです。そのおかげで、何とか迷惑にならないぐらいには入るようになって。プロの試合を見ていると軽く決めているように見えますが、3ポイントはゴールまでの距離があるのでボールを投げるだけで大変なんです。全身の筋肉を使うというところでも、1本打つだけですごく体力を使いますし。
◆女子は両手で打つ選手が多かったりしますね。
そうなんです。なのに男子は当たり前のようにワンハンドで打つので、本当にすごいなと思って。私もなるべくワンハンドでシュートを打つようにしていたんですけど、3ポイントだけは両手でした。富永(啓生)選手とか、ハーフライン近くからでもワンハンドでシュートしているので、どういう体の構造になっているんだろうと不思議です。
◆菜波さんの身長(168センチ)でセンターというのは、女子でもキツくないですか?
確かに、自分よりもかなり背の高い人のディフェンスに付かなければいけないことはよくありました。そういうときのために、体をすごく密着させて、粘り強くしつこいディフェンスの練習をして。むしろ低い選手の方がやりにくかったかもしれません。ポイントガード(司令塔的なポジション)の選手に多いんですけど、みんなすばしっこくて、フェイクを入れながら華麗にドリブルでボールを運んでいくんです。“いいな、めちゃくちゃカッコいいな”と思いながら、私は地味にディフェンスの練習をしていました(笑)。
◆今はどれぐらいの頻度でプレーされているんですか?
週1回できればいい方ですね。周りにバスケ女子があまりいないので、おじさんに交ざりながら(笑)。ポジションはもちろん、慣れ親しんだセンターです。けがをしないように無理なリバウンドには行かないようにしているし、女子がセンターをやってるということで周りがとても気を使ってくれていて。いつも気持ちよくプレーさせてもらっています(笑)。
◆ちなみにバスケ以外に得意なこと、好きなことはありますか?
ヨーグルトが好きすぎて、乳酸菌ソムリエの資格を取りました。もともと大学で栄養系の勉強していて、フードスペシャリストの資格は持っていたんです。それで、栄養素や腸の消化吸収みたいなことに興味があって、こんな資格があるなら取ってみようと思って。あと、車の運転とバンジージャンプも好きです。なので、ヨーグルトを求めて山の方にある牧場までドライブして、バンジーを跳んだりしています(笑)。
◆今後の目標についても聞かせてください。どんなお仕事をしてみたいですか?
大好きなバスケにはずっと関わっていきたいですし、自分自身も体を動かすようなお仕事ができたらいいなって。しゃべることも大好きなので、バラエティ番組は大歓迎です!
◆特に出てみたい番組は?
『世界の果てまでイッテQ!』です。バンジーを跳べるし、いっぱいしゃべれるし、私にとっては最高の番組です(笑)。今行ってみたいのはフランスかな。Netflixで『エミリー、パリへ行く』を見て、すごく行きたくなりました。ちょうど来年はパリでオリンピックもありますし、もしバスケ関連のお仕事で行けたら最高に幸せです。
PROFILE
●ななみ…1998年9月10日生まれ。東京都出身。A型。現在、「CanCam」専属モデルとして雑誌やファッションイベントなどで活躍中。バラエティや情報番組にも出演し、『ビジネスクリック』では2019年4月から水曜担当キャスターを3年間務めた経歴を持つ。
番組情報
『Going!Sports&News』
日本テレビ系
毎週土曜・日曜 午後11時55分~深夜0時55分
※菜波は土曜に出演
●photo/中田智章 text/小山智久