松本潤が主演を務める大河ドラマ『どうする家康』(NHK総合ほか 毎週日曜 午後8時ほか)で、酒井忠次を演じる大森南朋のコメントが到着した。
大河ドラマ第62作は、誰もが知る歴史上の有名人・徳川家康の生涯を脚本家・古沢良太が新たな視点で描く『どうする家康』。ひとりの弱き少年が、乱世を終わらせた奇跡と希望の物語だ。
大森演じる酒井忠次は、家康の叔父で、家康不在の三河・岡崎を必死に守り、領民を愛し、自分の意見を控え、家康を守ることだけを考えている個性派家臣団のまとめ役。時に宴会芸をはじめ、場を盛り上げる気遣いの人。
大森南朋 コメント
◆クランクアップした今のお気持ち
また一つ素晴らしい作品に携わることができたという達成感もありますが、大河の撮影に通うのがすっかり生活の一部になっていたので、今は寂しい気持ちの方が大きいです。どんな作品に携わってもそういう気持ちにはなりますが、長期間撮影を続けてきた分だけ、重みも増しているように感じます。
家臣団の中でも一足先にクランクアップを迎えましたが、殿(家康/松本潤)をはじめ、いまだ撮影を続けている皆さんの気持ちを察すると大手を振って喜べない感じがして…(笑)それくらい、『どうする家康』愛が強くなっています。
◆家臣団への思い
特に物語前半は、殿を囲む徳川家臣団の群像劇という要素も強かったので、家臣団が終結する場面の芝居のキャッチボールもすごく楽しかったです。収録で家臣団がそろう日は、心弾みながら現場に通っていました。
忠次も回を重ねるごとに段々と老いてきたので、“あとは任せた”という空気を少しずつ出していたつもりですが、忠次を除いた徳川四天王(本多忠勝、榊原康政、井伊直政)は特に、今後ますます成長していくと思います。若手チーム3人は、役者としても皆頼もしいです。特に直政を演じている(板垣)李光人君は息子くらいの年齢なので、もうかわいくて仕方なくて。どうしたらこんな子に育つんだろうと思いながら見ていました(笑)。 山田(裕貴)君も杉野(遥亮)君も含め、伸び伸びしてるけれどとてもしっかりしているし、リラックスして自分のお芝居ができる強さも感じるし、これからが本当に楽しみです。
同世代のおじさんチームも、ご一緒できて楽しかったです。ほとんどの皆さんが過去何度かご一緒している方々ですけれど、ここまで長期間ご一緒できることもないので、ありがたい機会でした。小手(伸也)さんは今回初共演でしたが、この歳になっても現場で誰かと出会って仲良くなれるというのはうれしいことですし、たくさん刺激も頂きました。出会えて良かったです。
これだけ長く一緒にいると仲良くなりますし、家臣団メンバーとは特に良い時間を共有できたなと思います。
◆39回の台本を初めて読んだ時は…
戦国時代の最期というと、戦で華々しく散るイメージもありますが、今回は老衰で死ぬという形でした(笑)。
でも今作はあくまで家康を軸にした物語で、登場人物全員の最期を描ける訳ではない中、あのようなすてきなラストを描いてくださったことが本当にありがたいなと思いました。
戦に出ようとするシーンも殿への忠誠心の強さからくるものだと思いますし、子を思う親のような気持ちで殿を見守り支え続けてきた忠次だったので、最後に殿ときちんとお別れできる場面も作っていただけたのはうれしかったです。
◆39回、家康と忠次2人のシーンについて
役者としては御法度だと思いますが、忠次の殿への思いに加えて、僕の(松本)潤君への思いが乗ってしまったような気がします。ストーリー的にも殿や家臣団は家族のような関係性で描かれていますし、1年以上に渡る撮影期間を共に過ごしてきた中で、自然と潤君への思いも強くなっていたことにあらためて気付きました。
「殿だからできるのでござる」「天下を取りなされ」というせりふもあったように、忠次が殿の背中を押す場面でしたが、今回の忠次の言葉だけでなく、石川数正、本多忠真、夏目広次など…殿を支えてきた家臣団それぞれの思いが、殿が築く天下の礎になっていくんだなと思いながら演じていました。
僕としては、泣くシーンにはしたくないという思いはありましたけれど、その他細かなプランは決めずに臨みました。泣くと言えば……いつも細かなプラン立てはせずに臨むのですが、第34回で数正の出奔の真相が分かって家臣団が涙するシーンも、自分はあんなに泣くと思っていなかったんです。数正の出奔が寂しいのか松重さんに会いたいのか、自分でもよく分からなくなりました(笑)。やはり長く撮影していると、自分の中で役と役者がリンクする感覚になってきて。見てくださっている方よりも僕の方が没入しているかもしれません(笑)。
◆家康役・松本潤さんへの思い
潤君はひたむきに芝居と向き合う熱い気持ちを持った方なので、僕らもそれに全力で応えたいし、主演が抱えるプレッシャーを少しでも軽減できたらという思いでここまでやってきました。揺れていた時期も知っていますが、ブレることなく前だけ見て走り続ける意思の強さを持っている方ですし、男としてのかっこよさも見せてもらいました。
潤君のカリスマ性と、少しでも彼の力になりたいと思う家臣団メンバーと、皆の結束感と…普段の空気感が少なからず映像にも表れると思うので、そこは自然に表現できていたのかなと思います。
忠次は亡くなりましたが、気持ちは変わらず家臣団のままで、徳川の行く末を最後まで見届けたいと思います。
番組情報
大河ドラマ『どうする家康』
毎週日曜
NHK総合 午後8時~
BSプレミアム/BS4K 午後6時~
WEB
番組公式HP:https://www.nhk.or.jp/ieyasu/
番組公式Twitter:https://twitter.com/nhk_ieyasu
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