大河ドラマ『どうする家康』ファン感謝祭~「皆のおかげじゃ!」~が11月27日にNHKホールで開催され、主演の松本潤、大森南朋、山田裕貴、杉野遥亮、板垣李光人らをはじめ、サプライズでムロツヨシ、北川景子が登壇した。
現在放送中の大河ドラマ『どうする家康』(NHK総合ほか 毎週日曜 午後8時~ほか)のファン感謝祭が11月27日にNHKホールで開催。小手伸也と浅田春奈アナが司会を務めた。開幕すると、音楽担当の稲本響とNHK交響楽団ピックアップメンバーが演奏するテーマ曲に載せ、松本潤、大森南朋、山田裕貴、杉野遥亮、板垣李光人、音尾琢真、木村昴、松本若菜、松山ケンイチが登壇。彼らの登場を待ちわびていた会場からは、割れんばかりの拍手が湧き上がった。
それぞれがあいさつを終えると、まずは事前に観客から募集していた「もう一度見たい あの名場面 Best10」を映像とともに振り返っていく。7位にランクインした「家康と三成 天体観測」(第35回)について、松本は「関ヶ原で2人(家康、三成)が東軍と西軍に分かれるということは史実上決まっているので、その手前の関係性がどういう形だったらいいのかなと古沢(良太)さんが考えを巡らせ、同じ方向を見ていたはずの2人がボタンの掛け違いで少しずつ崩れていく、その展開をドラマチックに描いていただきました」と。
三成を演じた中村七之助と松本は親友同士で、俳優として初共演を果たしたことも話題に。松本は「彼はずっと歌舞伎をやっている人なので、あらためて所作をはじめ“こいつはすごいな”という思う瞬間がたくさんありました。彼が三成を演じてくれたこともですが、かけがえのない友達とこの作品で共演できたことがうれしかったです」と喜びを口にした。
また、4位にランクインした「小牧長久手 徳川四天王」(第32回)では、山田演じた忠勝(平八郎)と杉野演じた康政(小平太)の“平平コンビ”の話題に。松本が「殿を天下人にするまで死ぬわけにいかん」と2人が家康に対する思いを語り合ったシーンを挙げると、山田は「若い頃からライバル視し合っているようなキャラクターの関係性もあり、撮影時に(杉野と)深く話し合うことはせず、取りあえずやってみようという感じで臨んだのですが、スムーズに撮影を終えることができて」と振り返った。
なお、3位は「夏目広次の最期」(第18回)、2位は「えびすくい」、1位は「瀬名の最期」(第25回)という結果に。瀬名(有村架純)の本作ならではの最期について、松本は「(この撮影の後も)ずっと引きずっていて、演じている僕自身もすごくダメージをくらいました。何日かは車で移動している時にもふと瀬名を思い出したり…」と。「(このシーンは)家康が最期に何を話すのかとか、どういう気持ちで戦国の世を生きていくのかというベースにもなっている」と語った。
続いて、観客との質疑応答コーナーを終えると、サプライズゲストとして豊臣夫妻を演じたムロツヨシと北川景子を迎え入れ、トークコーナーを展開。ムロは秀吉の最期のシーン(第39回)での家康との対峙に触れ、松本から誘われて松本の自宅で該当シーンの稽古をしたと明かした。さらに、ムロは「倒れようとする秀吉を家康が支えるシーンがありましたが、実はその支え方がラグビーのタックルかと思うくらい強くて…」とエピソードを披露し、会場の笑いを誘った。
また、秀吉がこのシーン以前に死んだふりをした際に家康と繰り広げた「大嫌いじゃ!」「わしはおめーさんが好きだったで」というやりとりにも言及。ムロは「恥ずかしさがあったといいますか、ちょっと子供っぽいね、ということを(松本と)話していたら、“この年のこの2人がこういう幼稚な言葉で言い合うことにとてつもなく意味があると思うよ”と南朋さんがおっしゃってくださって」と。「俺、いいこと言うね」と照れる大森を横目に、その言葉を受けて松本と共にプランを練り、あの名シーンが生まれたとお礼を述べた。
さらに、お市と茶々という二役に挑んでいる北川は、オファーを受けた当初は二役を務める自信がなかったと告白。「どうしても顔は同じなので、まず(2人の)扮装をはっきり変えてほしいとお願いしたというのと、以前(大河ドラマで)茶々を演じてらっしゃった小川眞由美さんのような迫力を出せたらいいなと思い、声から変えてみました」と役作りの秘話を明かした。
しかし、お市としてのクランクアップを迎える際、自身が茶々として再び出演することを誰にも言えず、周囲や視聴者の期待を裏切ってしまわないかという不安から、茶々の夫・秀吉を演じたムロだけに「(私が)茶々なの」ともらしてしまったという北川。ムロは「なんで俺だけに!?(笑)」と当時の驚きを明かしつつ、夫婦役を演じた2人ならではのほほ笑ましい空気感を感じさせた。
本作は12月17日(日)にいよいよ最終回を迎える。クライマックスの見どころについて、松本は「家康という人物がどうやって乱世を終わらせるのか、というのを一番最初からずっと言ってきた作品ですが、そのラスボスとなる茶々や秀頼(作間龍斗)たちを前にどういう選択をするのか、どういう思いでそれを遂行するのかというところが熱く描かれていきます。家康が天下を取ってどのようなことを感じるのか、というのは今後の見どころ」とアピール。
最後は「(この期間は)生涯忘れることのない時間となりました。この作品を経て、自分らしく、より表現を突き詰めていけたらいいなと思っております。会場にお集まりの皆さん、視聴者の皆さんのおかげでここまで来ることができました。そして、この作品の放送により、より家康公が愛され、東海地方をはじめとするゆかりの地の皆さんの生活が豊かになることを願っています」「全キャスト、全スタッフの皆さんとお仕事ができて本当に光栄でした。皆さんと一緒に作ったからこそ素晴らしい作品になったと思っています」を真摯に感謝を述べ、イベントを締めくくった。
なお、このファン感謝祭の模様は12月10日(日)・16日(土)にNHK総合で放送される。
番組情報
大河ドラマ『どうする家康』ファン感謝祭~「皆のおかげじゃ!」~Vol.1
NHK総合
2023年12月10日(日) 午後5時30分~5時59分
大河ドラマ『どうする家康』ファン感謝祭~「皆のおかげじゃ!」~Vol.2
NHK総合
2023年12月16日(土) 深夜0時40分~1時39分
大河ドラマ『どうする家康』
NHK総合ほか
毎週日曜 午後8時~8時45分ほか