4月13日(土)スタートの土ドラ9『花咲舞が黙ってない』(日本テレビ系 毎週土曜 午後9時)の制作発表会見が行われ、今田美桜、山本耕史、飯尾和樹(ずん)、要潤、菊地凛子、上川隆也が登壇した。
銀行を舞台に、不正を絶対に見て見ぬふりできない花咲舞が、弱い立場の人たちのために立ち上がる姿が痛快なエンターテインメント作品で、2014年、2015年、杏主演で放送して大ヒット。前回のドラマ放送後に出版された新作小説『花咲舞が黙ってない』(池井戸潤・著)を原作にした新たな物語を、主人公・花咲舞役に今田美桜、舞のバディ・相馬健役に山本耕史という新たなキャストで送る。
桜吹雪が舞う中で登壇した6人。今田は「舞は正義感が強くて、悪事を黙っていられない、奮闘している子なんですが、そういう舞にパワーをもらいながら向き合っている日々です。こんなにすてきな皆さまと一緒にドラマを作ることができてとてもうれしいです」とニッコリ。
山本は「臨店班ということで、諦めてはいるんだけれども、舞の力強さというか勢いにどこかワクワクしている部分もあって。舞の疾走感に触発されているような雰囲気もありますし、夢を舞に託しているような瞬間もあるので、すごく現場でも勇気をもらって毎日撮影を頑張っています」と日々の撮影で今田演じる舞から刺激を受けていることを明かした。
前作で相馬を演じた上川は、本作では舞の良き理解者である叔父で、「酒肴処・花さき」の店主・花咲健を演じる。『花咲舞が黙っていない』の生みの親の故・加藤正俊プロデューサーについて上川が「2015年の作品が終わった後も何度となくお酒の席などでご一緒させていただいて、そのたびに『またやりたいね』という話が持ち上がっていました。しかし残念ながら2022年にこの世を去ってしまった加藤さんのお名前は、今回シリーズプロデューサーとして名を連ねています。ですから今回の『花咲舞』にも加藤さんの思い、息吹は息づいているものと僕は信じていますし、その作品にあらためて役柄を変えて参加できること、本当にうれしく思っています」と語った。
クランクインから約3週間が経過しているという現場の様子について今田が「まだ3週間なんだというくらいのチーム感、団結力が出来上がっていて、スピード感がすごいです(笑)。巻いています」と明かすと、山本も「朝一で撮っていたシーンが5ページ分ぐらいあったのですが、頭から最後まで1回で撮り終わりました。普段、そのぐらいあると、5、6回戦ほど、途中まで撮って、またちょっと戻って撮ってということをするのですが、勢いという意味では前向きになっていく感じがする」と。今田は「3週間でできることではないと思うので、皆さんの集中力が素晴らしくて、いい雰囲気で撮影させていただいています」と胸を張った。
空き時間には、談笑するだけでなく、けん玉もしているという今田。「5個並んでいたり、10個並んでいるものがあって、日々挑戦しています」と明かすと、初段を持っているという山本が今田の腕前を絶賛する場面も。また上川も5個のけん玉に挑戦し、成功したことを明かした。
また今田と山本のバディと一緒の撮影が多いという、2人の直属の上司の芝崎を演じる飯尾は「3人で一つみたいな感じでやらせてもらっています(笑)。撮影のテンポがよくて、生放送じゃないかというくらい。普段これ編集でなんとかなるだろうって甘えてる自分がピリッとした瞬間もありましたけども…」と語ると、今田が「アドリブとかもいれてくださったりして、それが絶妙にくすっとするようなアドリブで、そこも見どころの一つです」と。すると飯尾が「おじさんが思いついたことを全て受け止めてくれるんですよ」と感謝していた。
そんな今田のレスポンスの良さを上川も絶賛。「リハーサル、テスト段階で試みたことにきちんと反応してくださるので、それもあって撮影がテンポよく進んでいる一因になっていると思います」と。そんな上川との撮影について今田は「『花さき』のシーンは銀行のシーンと違って、すごくリラックスしたムードの中で行われるので、テンポもいいんですけど、癒やされるような空間。そして、上川さんの声がすてきなので、それにも癒やされながら撮影させていただいています」と明かした。
またこの『花さき』で登場する料理について、今後レシピが公開予定だということも明かされ、今田は「それもぜひ一緒に楽しんでいただける一つ。夢にも出てくるくらいおいしかったです」と薦めた。
舞に立ちはだかる敵役の昇仙峡を演じる菊地は「“昇仙峡玲子”という名前が言えなくて…。ただせりふとして名乗るシーンがないので、なんとかごまかしながらやっている」と明かし、そんな菊地を「昇仙峡」と呼ぶ要は「最初、間違えて言っていたら、菊地さんから“望遠鏡”と同じと言われて、そこからは間違えないようになりました」と明かした。
そんな菊地と要は初共演。要は「菊地さんは凛としたイメージで、芸にはすごい厳しいぞという感じかと思ったら、本当にチャーミングでいろんな話をしてくださる」と菊地の印象を語った。
山本は、食べ歩きが趣味という相馬を演じるに当たり、自身の体が作られていることが不自然と感じたという。「食べたいから運動をきちんとしているというのを取り込んだ方がいいんじゃないかと提案したら、採用になって、ゴムチューブやダンベルが作中で出てくる」と明かし、実際にゴムチューブで筋トレする様子を披露。飯尾の無茶ぶりで今田も実践すると「きついです。こんなことを芝居中にやっていたんですか!」と驚いていた。
ここで、原作の池井戸潤からの手紙が到着。
「装いも新たに、花咲舞が帰ってきてくれました。少しおてんばだけれど、曲がったことは大嫌い。そして相手が誰だろうと、理不尽には黙っていない――。そんな花咲を今田さんがどう演じられるか、ほんとうに楽しみです。そして、花咲とコンビを組む相馬役の山本さん。今田さんとの軽やかで楽しいコンビネーションを期待しています。菊地さん演じる昇仙峡の名は、山梨県の秘境・昇仙峡から取りました。クールで芯の強い昇仙峡に菊地さんはぴったりです。あわてんぼうの次長には飯尾和樹さん。きっとドラマの癒やしになってくれるでしょう。花咲たちの最大の敵・紀本には要潤さん。別のドラマの悪役ぶりが迫力満点でした。そして、居酒屋『花さき』の店主には上川隆也さん。今回は花咲の叔父という役どころですが、新シリーズにも参加してくださり、とてもうれしいです。一視聴者として土曜日午後九時が待ち遠しいですが、ぜひ皆さんも一緒にご覧ください。花咲よ、風になれ!」
この手紙に上川は「このドラマを池井戸さんも気に入って愛してくださっておりましたし、こうして思いを寄せてくださることをありがたく思います。期待を応えられるような作品にして、またお戻ししたいです」と。
今田は「すてきなお言葉で。舞はとても軽快でインパクトのある現れ方をするんですけど、いろんな人にもまれながら奮闘していく姿がすごく軽快で引っ張られるような子なので、本当に風になりたいというか、『風になれ!』という言葉を大事にしながら、丁寧に舞を演じられたら」と語った。
記者から前作がある作品を映像化するに当たってのプレッシャーについて問われると、今田は「杏さんと上川さんの作品は私も大好きで、拝見していました。今回やらせていただくに当たって、あらためて見返したのですが、学生の頃に見ていたときと、働き始めたことで感覚が変わって、突き進んでいく舞の姿に、なかなかできることではないし、本当にすごいなと勇気をもらいました。プレッシャーがなかったかと言われるとあります。ですが、大好きな作品でもあるので、リスペクトを込めながら、新しい花咲舞を作っていけたらいいなと思っています」と心境を明かした。
山本は「僕の場合はご本人がいらっしゃるので、何か分からないことがあったら聞けるし、自分がこう思ってやっていることに、本当はどう思っているんだろうなと興味があります。(上川は)すてきな俳優の先輩なので、温かく見守ってくれていると感じていますし、まだ一緒のシーンは撮れていないのですが、2人が一緒に撮っている姿を見ていたんですけど、見ていて安心感しかなかったです」と。
上川も前作で演じた大杉漣さんが演じた『花さき』の店主役としてプレッシャーがあったことを明かし、「実は最初、舞のお父さん役としてオファーもあったんです。ですが、僕は大杉さんがなさっていた役ですし、大事にしたいと思ったので、もう一度考えましょうということで叔父役に収まったという経緯があるんです。だからこそ、この『花さき』の店主という役柄を僕も一から作り上げなければいけませんし、楽しみながら新しい『花咲舞が黙ってない』の一端を担っていきたいと思っています」と決意を新たにした。
最後に今田が「4月に入って新年度になり、新しい生活、気持ちをスタートさせた方も多いんじゃないかなと思いますが、そんな春にぴったりな爽快感あふれるドラマになっています。10年前にドラマを見ていて、とても勇気をいただいて、また明日から頑張ろうと思う気持ちにさせていただいていました。今回、10年たって、またいろいろと皆さんの生活だったり、働き方だったりが変わってきた今だからこそお届けできる『花咲舞が黙ってない』じゃないかなと思います。心強い皆さまと一緒に奮闘する舞を、どうか最後まで見守っていただけたらとてもうれしいです」と語り、イベントを締めくくった。
番組情報
土ドラ9『花咲舞が黙ってない』
日本テレビ系
2024年4月13日(土)スタート
毎週土曜 午後9時放送
<配信>
放送後TVer、Huluで配信
<キャスト>
今田美桜、山本耕史、飯尾和樹(ずん)、要潤、菊地凛子、上川隆也 ほか
<スタッフ>
原作:池井戸潤『花咲舞が黙ってない』(中公文庫/講談社文庫)、『不祥事』(講談社文庫/実業之日本社文庫)
脚本:松田裕子、ひかわかよ
演出:南雲聖一
チーフプロデューサー:田中宏史
プロデューサー:小田玲奈、鈴木香織、能勢荘志
シリーズプロデューサー:加藤正俊
制作協力:AX-ON
製作著作:日本テレビ
第1話PR動画:https://youtu.be/GXsRxRdLQfk
番組公式HP:https://www.ntv.co.jp/hanasakimai2024/
公式X&Instagram&TikTok:@hanasakimai2024