歌声・シンセサイザー・DJで奏でる宇宙の煌めき – Hanon・宇都圭輝・早川博隆のユニット・StellaPhizzが始動【直撃インタビュー】

音楽
2024年08月08日
StellaPhizz
StellaPhizz

2024年8月1日に公式SNSが始動、その後、ビジュアルのシルエット、キービジュアルなどが続々と公開されていった音楽ユニット・StellaPhizz(ステラフィズ)。彼らはいったい、何者なのだろうか? とあるレコーディング終わりにメンバーのHanon、宇都圭輝、早川博隆に直撃インタビューした。

StellaPhizzは何者?

◆まずは、それぞれの自己紹介からお願いします。

Hanon:StellaPhizzのボーカル、作詞を担当しますHanonです。ふだんはHoneyWorksさんのサポートボーカルをやっているほか、「ハコニワリリィ」という二人組のボーカルユニットとしても活動しています。あとは個人のYouTubeチャンネルでカバー曲をアップしたり、配信活動もやったりしているので、興味のある方はぜひ見てください!

宇都:StellaPhizzのキーボード、作曲を担当します宇都圭輝です。ふだんはHoneyWorksのサポートメンバーとしてキーボードを担当しており、『あんさんぶるスターズ!!』、まふまふさんをはじめ、他アーティストの方のライブサポートをしたり、楽器メーカーRolandの製品デモンストレーターをやったりしています。他には作編曲もやるなど、色々な音楽活動をしています。

早川:StellaPhizzのDJ兼作曲担当の早川です。ふだんは作曲家として活動しつつ、ほんのちょこっとだけ鍵盤も弾けます(笑)。色々な方に楽曲を提供してきましたが、圭ちゃん(宇都)に誘われたことをきっかけに、今回ユニットとして活動することになりました!

◆続けて、3人の出会いを教えてください。

早川:ふたりは結構付き合いが長いんじゃない?

Hanon:そうですね。以前からHoneyWorksさんのサポートメンバーとしての繋がりがありました。

宇都:たまにHanonさんのライブの後ろで弾くこともあって。

Hanon:すごくお世話になっています。

宇都:たかちゃん(早川)とは『電音部』というコンテンツのお仕事で出会いました。あるとき、Rolandの機材を使って『電音部』の楽曲をリアレンジするという企画があったんです。そこに僕がRolandのデモンストレーターとして出向いたときに、『電音部』の楽曲を作ったたかちゃんがいて。たかちゃんは初手から「おつかれちゃーん!」ってタメ口だったんですよ。馴れ馴れしくて第一印象はあまりよくなかったです(笑)。

早川:えっ! そうだったの!?

宇都:実は……(笑)。この人とはたぶん性格が合わないんだろうなと思って。

早川:僕はあのとき、圭ちゃんが初対面の人ばかりで周りに溶け込みにくそうにソワソワしているなぁ~、と思って話かけたんだよね! 申し訳ない!

宇都:いやいや、グイグイきたので最初はちょっと身構えちゃったけど、改めて考えてみると、わざわざ声をかけてくれるのって、とても優しいんですよ。誰でもできることじゃないと思います。少なくとも僕にはできない。すごく助かりましたし、「たかちゃんと一緒にお仕事したいな」と思うようにもなりました。

早川:それから、実際に色々と仕事をしていくうちに仲良くなり、「実はユニットを組みたいと思っている」という話をもらったんです。

◆宇都さんはなぜユニット活動をやりたいと?

宇都:僕は今年でちょうど活動10周年になりまして、もっと自分の活動をしていきたいと思い、ピアノ主体のインスト(インストゥルメンタル)曲を作って去年初のアルバムをリリースさせていただいたんです。それとは別に、昔から好きだったTM NETWORKさんみたいなユニット活動もずっと憧れていて、現状の環境で作っている音楽とは別ベクトルの音楽をユニットという形で自ら発信できたら良いなと思いました。

◆なるほど。

宇都:それで、ユニット活動するならメンバー集めだと思い、まずは自分とは異なるタイプの人間を探しました。自分の不足しているところを補ってくれる人が、ユニットには必要だと思ったんです。たかちゃんはフットワークが軽くて、愛されキャラなんですよ。ライブやイベントが終わった後も、「絶対に偉い方だ!」という方も含めて、色々な人と楽しそうにお話されていました。そういうコミュニケーション能力の高さを尊敬していますし、自分にはない部分だと思い、たかちゃんに声をかけました。

早川:自分が音楽を始めたときは一緒にユニットを組んで制作などしていましたし、どこか憧れもあったんです。ただ、圭ちゃんみたいに鍵盤などの楽器がすごく得意という訳でもなかったので、ユニット活動は難しいかなと思っていたんですよね。ですが、DJ活動を始めたことをきっかけに、「DJとかマニピュレーターとしてユニットに貢献できたり、居場所があるかも!」と思い始めたそんなとき、圭ちゃんから声をかけてもらいました! 本当に嬉しかったです。

◆その後、Hanonさんにはどういう経緯でお声がけすることになったのですか?

早川:ユニットで活動していくならボーカルが必要という話を圭ちゃんとしていたときに、「声をかけてみたい人がいるんだよね」と言われて。それがHanonさんでした。

宇都:Hanonさんは抜群に歌が上手い。上手すぎる。声をかけたいボーカリストとして、真っ先に顔が浮かんできました。

Hanon:声をかけていただいたとき、私も本当に嬉しかったんです。でも、「ハコニワリリィ」でユニット活動をしていますし、他にも色々なお仕事をさせていただいているので、二つ返事はできなくて。とはいえ、自分のなかで「ハコニワリリィ」とはまた違った系統のオリジナル音楽もやってみたいなという欲はあったんです。それならユニットを組んでまた違った刺激を受けることで様々なスキルアップにも繋がると思って! それで各所と相談してOKをいただいてから、「やりたいです」と正式にお返事しました。

Hanon
Hanon

バンドスタイルではないユニット活動を求めて

◆そういった経緯で結成されたStellaPhizz。改めて、どういうユニットなのか、方向性などを教えてください。

宇都:シンセサイザー系の音をメインに取り入れた音楽をやりたくて。他との差別化という意味でもそうですし、もう一度自分が好きだったシンセサイザー系が特徴の音楽を流行らせたいという野望もあるんです。K-POPも電子の音をよく使っていますが、我々はキーボードやDJなどを生で演奏することにもこだわりたいと考えています。

Hanon:シンセサイザーなどが加わることで、作れる楽曲の幅が広がると思うんですよね。その広がりは何だか宇宙みたいだなと感じて。

宇都:TM NETWORKさんも「地球に来た地球外生物」みたいなコンセプトがあるのですが、宇宙とシンセサイザーはイメージが結びつきやすいと僕も思っているんです。なので、StellaPhizzの音楽の方向性は、宇宙や惑星というのがひとつのキーワードになってくるんじゃないかな。

早川:せっかく作詞・作曲・編曲などできるメンバーが集まって何でもできそうだから、ジャンルに囚われず、色々な音楽を作っていきたいですね。

◆続けて、ユニット名「StellaPhizz」の由来を教えてください。

Hanon:ユニット名は居酒屋で鍋をつつきながら決めました(笑)。最初は好きな言葉などを出し合ったのですが、私は「Stella」という言葉の響きが好きでしたし、「星」という意味の言葉が、ユニットのコンセプトにも合うのではと思ったんです。「Phizz」はパチパチと発泡するという意味もある「Fizz」からきた造語で、何となくメンバー3人やユニットに合っていると思い、ふたつの言葉を組み合わせました。

早川:最初の候補でそれぞれの名前から取った「utoutohaihai(ウトウトハイハイ)」というユニット名がいいと思い、推してました(笑)。utoは「宇都」haiは「Hanon」「早川」の頭文字だし良くない!? みたいな(笑)。

宇都:あれになるのは、絶対に嫌だった(笑)。ユニット名が決まる前はデモ音源の名前に「utoutohaihai(ウトウトハイハイ)」って書かれていたんですよ。嫌でしたね~。

早川:今思うとめっちゃダサいね! 「utoutohaihai(ウトウトハイハイ)」にならなくてよかったと、心から思っています(笑)。

◆今後の活動についても教えてください! まずは音楽を配信していくのがメインになっていきますか?

早川:最初はそうなると思います。

Hanon:まだ始動したばかりなので、たくさんの楽曲を作って、みんなに聞いてもらいたいです。とにかく知ってもらうところからですよね。

宇都:既にいくつかの楽曲を制作中ですので、完成した曲から各種音楽サイトでの配信やYouTubeでの楽曲・MV公開もしていきたいと思っています。

早川博隆
早川博隆

楽曲のテーマは「世界滅亡」

◆そんなStellaPhizzの始動を告げる楽曲「沈む世界の片隅で」が本日(2024年8月8日)に、公式YouTubeにて公開されました。こちらはどのような楽曲に仕上がっていますか?

早川:暗めでオシャレだよね!

宇都:ざっくり過ぎる(笑)。ただ、僕やHanonさんが他でやっている活動と違う方向性となると、明るい雰囲気じゃないなというのは確かにありました。

早川:あとは、StellaPhizzという名前に決まったので、「宇宙」とまではいかなくても、大きなテーマを曲に入れたいと思い、そこからメロディを膨らませていきました。物語のような感じで次の作品などにも繋げていけるような仕組みができたらより面白いよねという話もしていましたね。

Hanon:作詞は、登場人物やストーリーなどのプロット案をまず私が考え、作詞家の大山恭子さんにお手伝いいただき、細かく歌詞に落とし込んでいきました。テーマは、タイトルからも何となく分かると思いますが、世界滅亡。滅亡するときの世界で出会った男女ふたりの物語を描いた歌詞になっています。

◆楽曲に関しては宇都さんと早川さんのふたりで作っていった。

宇都:構成やメロディなどをふたりで作り、Hanonさんや音楽スタッフにも意見を聞いて完成させていくというスタイルですね。僕はメロディを作るときけっこう守りに入っちゃうのですが、たかちゃんはガンガン攻めるタイプなんです。

Hanon:ふたりが作曲しているところを見ていると、面白いですよ。早川さんが「こうがいいんじゃない?」と言うと、圭輝さんが「いや、そうじゃない」って言い合っていて。戦っているけれど楽しそうなので、見ていて面白いです(笑)。

宇都:今のところは上手く共作ができているなと思っています。僕はメロディや楽器の打ち込みは得意なんですけど、波形をカットしたりして作るデジタル系のリズムのノウハウがあまりなくて。たかちゃんはそういうところも得意なんです。自分が不得意なところを補ってもらえているので助かっていますし、新鮮な気持ちで楽曲制作ができていますね。

早川:僕はみんなで作るのが好きなんですよ。それにふたりを巻き込んでしまったかもしれないです。でも、アメリカだと5、6人以上の大人数で1曲を作ることもありますし、個人的には違和感はないです。だって、このふたりも含めた色々な人の意見が入ったら音楽の幅が広がるだろうし、面白いじゃないですか! 今日YouTube公開される「沈む世界の片隅で」って曲も、メンバー以外に「柿迫ヒカル」くんって作編曲家に編曲などで協力してもらったりしていて、みんなで良いものを作りたいなって思っています。

◆実際のレコーディングはいかがでしたか?

宇都:もう、Hanonさんは流石としか言いようがない。曲の後半にものすごい高音パートがあるのですが、それもスッとできていました。ラップゾーンを一発録りできたのも驚きましたね。

Hanon:ラップの部分は、トーンはこんな感じなのかなと、何となくイメージがしやすくて。歌詞の内容と照らし合わせているうちに、曲の世界観を掴めたのかもしれません。

◆歌うのは難しかったですか?

Hanon:難しかったです。キーも高くて難易度は高めですね。

早川:と、本人は言っていますが、実際は高音もキレイに出せていました。だから、ずっと高音っていう曲もいつかは作りたい! 攻めの担当としては(笑)。

Hanon:ライブで泣きますよ(笑)。でも、それで可能性が広がるならチャレンジしたいですね。

◆まずは楽曲リリースを中心にというお話でしたが、その後はどういう活動をしていきたいですか?

宇都:目標は、まずはオリジナル曲だけのライブ。

Hanon:やりたいですね!

早川:ピアノの超絶技巧が必要な曲を圭ちゃんに弾かせたいですね(笑)。

宇都:えー(笑)。でも、登場SEがなくて鍵盤だけで始まるライブとかがあってもいいかも。

Hanon:面白そう! 私が歌わない曲があってもいいかもしれない。

早川:そういうのも良さそう! あと、いつかこのユニットでアニメ関係の仕事もしたいです。歌だけじゃなくて、劇伴(BGM)とかも作ったり!

◆アニメのOP・EDテーマ曲、そして作中の劇伴も担当する。

宇都:それができたら最高ですね。実現するためにはStellaPhizzのコンセプトがブレないことが大事な気がしています。「StellaPhizzといえばこうだよね」という世界観をみなさんに知っていただき、その世界観の音楽でアニメ作品を彩りたいですね。

◆最後に、今後活動をしていくうえでの意気込みをお願いします!

Hanon:まずはたくさんの方にStellaPhizzを知ってもらえるように楽曲をたくさん作っていきたいと思っています。MVにも力を入れていますので、YouTubeをぜひチェックしてください。個人的には、今回はサポートではなくメインボーカルなので、自分のこうしたい、ああしたいというのを今まで以上に楽曲に反映できる気がしていて。自分がやりたいことをしっかりと形にして、ファンの方々にまた新しいHanonを届けられたらいいなと思っています。そして、StellaPhizzをもっと大きくしていきたいですね!

宇都:以上!

早川:これでOKです! もう言うことない(笑)!

Hanon:早川さんが思う意気込みを聞かせてください!

早川:えぇ~!? でも、僕はこれまで作曲家としての活動がメインで、あまり音楽活動で人前に出ることがなかったんです。今回はユニットとして、自分のやりたい曲をやれる機会だと思っていますので、この活動を大事にしていきたいですね。先ほどアニメに関わりたいという話をしましたが、Hanonさんはかわいい系のアニメにも、サバイバル系のホラーアニメにも、ほんわか系にも、何にでも合わせられる実力があるんです! 色々なことができそうで、今から楽しみで仕方ありません。というより、もう既に楽しいです(笑)。圭ちゃん、誘ってくれて本当にありがとう。意気込みじゃない気がしますが、今はそういう気持ちです!

宇都:基本的にHanonさんが言ったことがすべてですが……(笑)。何かを始めるにあたって、とても素敵なメンバーが集まったと思っています。団体でやる活動って、関係性やモチベーションがすごく影響すると僕は思っているんですよね。そういう意味でも、このメンバーならいい作品がいっぱい作れると確信しています。僕個人としては、キーボーディストとして有名な方がしばらく誕生していないと思うので、このStellaPhizzの活動を通じて、キーボーディストとしても有名になれたらなと思っています。

◆それこそ、憧れのTM NETWORKさん、小室哲哉さんみたいに。

宇都:そうですね。小室哲哉さん、浅倉大介さんといつかご一緒出来たらとても嬉しいです。ただの大言壮語で終わらないように、たくさんの方にStellaPhizzを聞いていただく活動をしていきたいと思います!

宇都圭輝
宇都圭輝

■PROFILE

StellaPhizz
ステラフィズ…キーボーディストの宇都圭輝、DJ/作曲家の早川博隆、ボーカルのHanonからなる、シンセ・サウンドが特徴的な3人組ユニット。惑星(ほし)を超え、3人の個性が混ざり合い広がっていく。StellaPhizzの旅が今始まる。

StellaPhizz公式YouTube
https://www.youtube.com/@StellaPhizz
StellaPhizz公式X
https://x.com/StellaPhizz
StellaPhizz – 沈む世界の片隅で (Official Music Video)
https://youtu.be/ACbkgFP43jM

「沈む世界の片隅で」配信サイト一覧
https://nex-tone.link/A00160549

宇都圭輝公式YouTube
https://www.youtube.com/channel/UCA6-A7sCqkDeAMLd3gkaK1g
宇都圭輝公式X
https://x.com/keiki_key

早川博隆公式X
https://x.com/HayakawaRebrast
早川博隆公式HP
https://rebrast.com/creators/hayakawahirotaka/

Hanon公式YouTube
https://www.youtube.com/channel/UCJB1hgmiAD4ysg0Ao7uS8Rw
Hanon公式X
https://x.com/Hanon_moco

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